第十七話 リベレイション
あれから僕たちは僕がさっきまでいた湖周辺へと場所を移していた。そこに着くなり僕は先生に乞う問いを投げかけていた。
「先生、さっきのはいったい何なんですか?」
すると先生は深く考えた末にこう言葉をついた。
「あれを見てしまったら、いうしかないか。あれは、『リベレイション』という組織によって作られた一種の兵器だ。」
「兵器?」
「そうだ。あれは体内にある魔力を増幅させ、強制的に暴走状態にさせられた人間だ。」
許せない。そう思ったが、僕はその気持ちを静めて先生に質問を続ける。
「その組織の目的って?」
先生は少し考え、やがてこう言葉を吐いた。
「その目的はまだはっきりとわかっていないんだが、おそらく『魔法主義の廃止』だろう。」
リベレイション。それを直訳すると解放を意味する。もしその組織の目的が『魔法主義の廃止』ならば納得がいく。だがそこで僕はその矛盾に行きつく。
「待ってください。そうなったら、さっきのは?」
そう。もし魔法主義の廃止を行うのであれば、その目的に賛同する物ならまだしも、赤の他人を使ってまでこの行為を行う説明がつかないのだ。すると先生は少しいらだちを含めた表情で言う。
「きっと、リベレイションの一員がさっきの奴に勧誘をしたんだろう。だが奴はその誘いを断ってしまい、結果的にああいう人生をたどることになった。」
聞けば聞くほど怒りが募っていく。組織の目的はとても素晴らしいと思う。だって僕もその弱者の部類に入っているから。だけど、だとしてもこの行為は許されない。その時には僕は気持ちを静めることはできなくなっていて。気づいた時には僕は拳を握りながらこういっていた。
「リベレイション。僕はこの組織を許さない。」
と。先生はその言葉を聞き、僕の肩に手を置いた。
「お前は確かに強い。だけど、それは今回の相手との相性が良かっただけに過ぎない。」
「だとしても!」
「だったら。」
そういって先生は、僕に提案を持ちかけるのだった。
「俺がリベレイションと戦えるほどに鍛えてやる。」
と。
あれから僕は寮に戻ってからすぐ寝つき、気づいたらいつもの朝を迎えていた。変わらない風景。変わらない雰囲気。いつもとなんら変わりない時k..............。そこで僕は一つの違和感を覚えた。その正体がわかった時には僕は大急ぎで支度を始めていた。そうその違和感とは、起きる時間がいつもより20分程度遅れていた。というものだった。そうして僕は玄関の扉を開けてダッシュする。
「間に合え、間に合ってくれ!!!」
そういい、僕は風魔法を酷使しつつ学校へと向かうのだった。
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