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第十一話 一日目の終わり

 そうして最後に立っていたのは、

「ふう。やっと終わった。」

ほかでもない、この僕だった。男はなんとか倒れた体で頭を上げこちらを見上げながらこういった。

「負けたぜ。しっかし、すげぇな。風魔法だけで俺に勝っちまうなんて。」

「それはきっと、熟練度の違いだと思う。僕は長いこと、この風魔法を使ってるから。だからこそだと思うよ。」

「そうか、いい経験になったぜ。」

そういって、オルトは意識を失った。僕はそっと彼に駆け寄りポケットから複数枚のコインを奪うことに成功した。僕はそのコインを握りしめ、確かな勝利を掴み取りながら

「さて、それじゃあ。まずはあいつのところに行かないとな。ずっと待たせっぱなしだったし。」

と言いながら、あいつのもとへと向かうのだった。



 そうして僕は、彼女のところへと戻ってきていた。

「終わったぞ。」

彼女はありえないといったような驚いた表情をし、やがてこう僕に問うてきた。

「終わったの?」

「ああ。僕の勝ちだ。」

「まさか、本当に勝っちゃうなんて。」

「あ、そうだ。忘れてた忘れてた。」

そういって僕は自身のポケットからさっき手に入れたコインを取り出し、渡した。

「私のコイン...いいの?」

「もともとは君のものだろ?僕はそれをもとの持ち主に返してあげただけに過ぎない。だから、お礼を言う必要はないよ。」

「そうですか...。」

するとしばらく彼女は考え、やがてこういった。

「あなたたちと一緒に行動していいですか?もしかしたら、何かの役に立てるかもしれないし。」

「ああ。もちろん。」

そう僕は迷うことなく、その申し出を受け入れることにした。

「あ!そうだ忘れてた。」

そうして彼女は改めて僕に向き直り、自身の名前を告げた。

「私はカナといいます。改めて、よろしくお願い押します。」

「よろしく。」

そういって僕はカナと握手をし、次に向かう場所の方角に指を向け、

「それじゃあカナ。早速で悪いんだが、ついてきてくれ。あと二人、合流しなきゃいけない奴らがいる。」

そういって、僕たちはある場所へと向かうのだった。



 僕たちは人気のない森へと、足を運んでいた。そしてしばらくして僕は歩みをとめ、息を思いっきり吸い

「ユイガ、レイナ。いるか~!」

そう叫んでから数秒後、こっちに向かってくる2つの足音を確認した。

「ようやく終わったか。」

「案外長かったわね。まあそのおかげで3日分の食料は確保できたわけだけど。」

その足音の正体はもちろんユイガとレイナだった。僕は2人に駆け寄りグータッチをした。

 


 そうして1日目は終わりを迎え2日目を迎えていた。朝起きると、レイナの姿はなく僕はレイナを探していた。

 「ここにいたのか。心配したよ。」

しばらく散策したのちに、少し開けた海辺でようやくレイナを見つけることに成功した。海面は光を反射し、僕の目に攻撃を仕掛けてくる。そして、レイナはその光をもろに受けているせいか、レイナが輝いているように見えた。僕が彼女に見とれていると、彼女は口を開き、こういった。

「少し、話をしましょう。」

と。

 


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