君は素敵な事を言うね
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
自分が良いと思った物を賞賛して何が悪い。
誰にも感性を否定される言われはねぇ。
「素敵だと、思うよ。そういう可愛いものを素直に可愛いと言えるの」
駅のホームでスマホゲームをしていた時だった。今週は偶周年記念イベントを開催していて、運営側も祝い品として多くの物を贈呈してくれる。それは新キャラだったり、新衣装だったり、まぁ色々。
そんな中で新たに実装された女の子を見た時だった。ぽろりとこんな言葉が口を付いて出た。
「新キャラ、すげー可愛い。好みに刺さった」
それを聞いていた少女が、一度ゲームを操作する手を止めて、顔を上げた。俺の顔をまじまじと見詰めながら、瞬きを一つ。それから上の言葉。『素敵だと、思うよ』。何故、そんな事を態々言ったかは分からない。ただその時の褒め言葉が胸に刺さって抜けない。
「あのさ」
「なぁに?」
少女は電車のホームで延々とスマホを弄っていた。何時もこの時間、彼女は電車を数本遅らせてから乗り込む。故に時折こうして鉢合わせをする事があった。
俺は延々と画面から目を離さない少女に向かって、この間の事を問い掛ける事にした。
「この間の、『素直に可愛いと言える』って発言……」
そこまで言ったらもう全てを知り得た。と言わんばかりに顔を上げた。この間と同じ。スマホを操作する手をぴたりと止めて、俺の顔をまじまじと見る。
「深い意味はないよ。でも男の子が『可愛い』って言葉使うの、限定キャラが出た時ばりにレアじゃない? なんて……」
例えが恥ずかしかったらしい。言った後に頬が赤く染まっていく。それからまたはぐらかす様に顔を背けて、スマホを操作し始めた。俺と同じゲーム。俺が勧めたゲーム。それを黙々と周回している。
単調な操作で冷静さを取り戻したのだろう。また顔を上げて、へらりと笑った。
「難しくない? 素直に何かを肯定するの。否定されたら怖くない? だから周りに合わせて言う事はあっても、本当に思った言葉って胸の中に仕舞っておくの」
「自分が良いと思ったものを、誰かに否定される権利はねぇ」
あの時、確かに可愛いと思ったのだ。キャラデザとか顔立ちとか、衣装とか。全て。それを『可愛くないじゃん』と誰からも否定される言われはない。俺の感性に従って言っただけの事。他の誰かの意見なんざ聞いてもいねぇ。
その言葉を聞いた時、僅かに目を見開いた。それからにこにこの笑顔で、首を傾けた。
「私のお友達のように、素敵な事を言うね」
そう言って電車に乗り込んだ。周回イベントは始まったばかり、二人並んで延々と周回したのは話すまでもない。でも、少しだけ距離が縮まった事は言わなくても良いかも知れない。
オマケ
「女の子の『可愛い』 は『自らの感性に刺さって、感情が揺さぶられた』って意味だからね。だから割とよく聞く」
正統派に可愛いものを、素直に可愛いと言える人がいて、幸せだなと思って書いた話"٩(ー̀ꇴー́)
好みの子がいると『好みだわー( ˘꒳˘ )ジーン』という人から浮かんだ話。
感性に忠実、好き嫌いが分かりやすい。それって多分自分の信念がちゃんとしてるからじゃないかと。
そんな度胸無いので、出来うる限り胸に仕舞い込みますが。
箱イベです。周回します。今やらなきゃいけねんだ( '-' )
そして何故か別ゲーで周年記念やってます。
忙しさが被るのは何故なのか( ¯−¯ )
ちょうどスランプ気味なのもあり、
『○○やってる場合じゃねぇ!!』
状態です。
思い付いたら勿論戻りますよ。
○○を書くのは私の存在意義に関わること故、伏字です。
冗談でもそんな事言っちゃ行けない。
という訳で更新がご無沙汰してます。
暫く周回します。周年記念やります( ¯−¯ )