バイカーのとある1日
また説明多めです。
レーダー魔法で探った情報を整理しよう。前方2Km先に近接型が三体と戦車型が一体。1Km手前に斥候型が二体。3km奥側に電波探知型が3km位置を離して二体に狙撃型が一体、か。なかなか万全な布陣だな。かなり大規模な部隊だからどこかに司令官型が潜んでいてもおかしくはないだろう。とりあえず1kmは近すぎるし居場所をバラしたくないので離れることとする。
10分ほど走り1Kmほど離れ物陰を見つけたのでそこで、作戦を考えた。まず念頭に置かなければならないのはどこかに潜伏している可能性のある司令官型の巧妙な罠の可能性だろう。
司令官型がいるか否かでそこまで差はないといえばないのだが司令官型の罠によって気づいたら敵陣ど真ん中みたいなことも起こりうるだろう。こういうことは司令官型がいないとできないことだ。だからそこには細心の注意を払わなければならない。また一度戦闘を始めると即座に他の機体に連絡が渡り総力を上げて俺を潰しにかかるだろう。
正直な話、電波探知型にはもうすでに見つかっていると思う。電波探知型の精度は300Km先のハエを捉えられる性能をしているからな。まず間違いなく見つかっていることだろう。要するに機械側からしてみれば感知するにも値しない羽虫程度のやつというふうに認識されているのだ。だからこそ戦えるというものではある。だが一度戦闘してしまうと電波探知型が全力で俺の位置を特定するので少しでも油断すれば狙撃型によってお陀仏だろう。 まずはこれを大前提として考える。
そこから10分ほど考え、作戦を脳内でシュミレートする。
まず、電波探知型の排除だ。二体いるうち片方でも潰せれば狙撃型の命中精度は大きく下がるはずだ。電波探知型は二体セットで動くことで対象の位置を三次元的に寸分違わず把握できるようになっている。これによって狙撃型の命中精度はほぼ100%となる。また他機体への情報伝達阻止のためにも排除しなければならない。なのでこれを避けるためにまずは電波探知型の排除が先決だ。次に狙撃型だ。こいつは光学迷彩で透明になっておりどこにいるかはいつもわからない。しかしレーダー魔法で探れば一発でわかるのである。てなわけで 斥候型とかと戦闘中に邪魔されても困るので狙撃型を倒す。これさえできてしまえば後は罠に警戒しながら適当に潰すだけだ。
計画も立てたところで戦闘の準備をする。
「Boot EC system and ArcA system!」
まずは腰に装着したECを起動させ次にバイザーに装着したArcA(Augmented reality combat aid)を起動する。端末を操作し、バイクに積んであるパソコンと無線で接続させてレーダー魔法を自動化、敵機をマークし、バイザーに装着した映し出す。バイザーには戦闘中に必要な情報、例えば残弾数、残り電力、残り魔力等表示してくれるすぐれものだ。(ちなみに俺が造った)わかりやすく言えば地上版航空戦闘機パイロットのヘルメットだな。ま、見た目はそんなゴツいものではなく大きめのサングラスみたいな感じなので最高にイカしてると思うぜ?(自画自賛)
次に腰に装着してあるとあるボタンを押し、自身を空中に浮かび上がらせる。
このボタンは本来、高難度の反重力魔法を体内で自動化させるものだ。前提として反重力魔法を使えなければならないという問題はあるがこの装置を使うことで脳のリソースを反重力魔法の制御に使わなくてもいいようにできる。その上、思うがままに空中を動き回れるのでなければお話にならないほどの便利アイテムだ。
最後にもう一つ起動させる。
「Boot EC saber」
要はライトセ○バーである。
柄に搭載されたボタンを押すことで属性を選び、その属性に対応した光剣を出力してくれるのだ。ちなみに切れ味は400mm劣化ウラン装甲が紙っペラと思える切れ味です。イメージとしては切るというよりは焼き切ったり高圧水レーザーで穴をあける感じ。
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「よし、行くか!」
ライトセ○バーを片手に持ち声を上げ、気合を入れて後、地面を蹴ってとある式句を唱える
「boost anti gravity! 」
反重力魔法の出力をの大きく上げて空に飛び出し、高速で電波探知型に向かって移動を開始する。
どんどんとスピードを上げていく中でとある魔法を展開する。
「Cause anti contrary wind by wind element and make it automatic by EC type-2」
当たり前だが高速で移動すればするほど逆風も強くなってしまうので逆風を無効化する魔法を展開し、ストックしてあるEC type-2 に移して魔法を自動化させる。(EC type-2は発動した魔法をECとリンクし自動化させることができる)
続けて唱える
「Cause anti physics, magic and ray barria by hollow element type-disassembly make it automatic by EC type-2」
物理、魔法、電磁波に対するバリアを展開する。虚属性は魔法が発動できないとは言ったが例外は存在する。一応、虚属性はEDでも発動できる。その本質は主に吸収と分解、切断でそのままの状態で発動すると基本、目には見えないようになっている。今回の場合は分解でバリアを展開した。これによりバリアに触れたものは分子レベルで分解する。・・・・・・・まぁ一度に分解できる量には限度はあるけどね。EDを介さず虚属性そのままで発動するのは魔力の制御という点でかなり難易度が高くある程度ストッパーを掛けておかなければ暴発し、自身の魔法に分解されてしまうから分解量に限度が発生するわけだ。ちなみに一応ライトセ○バーにも使えるが現段階では同時に発動できる虚属性魔法の数は1つまでだ。だから防御に重点をおき、死なないようにするためにバリアに虚属性魔法を使用している。・・・・・・今、こんなところで死ぬわけにはいかないしね。
「よし、スピードを上げてまずは電波探知型を倒す!」
どんどん加速していき、時速400Kmを超えた頃、旧市街地に突入する。ビル群を避けるため、一気に高度を上昇させて電波探知型まで最短距離で駆け抜ける。
到達まで残り3、2、1・・・
0
「ぜぇぇぇぇぇいやぁっ!」
ズバァン!!!!
時速400Km以上のスピードそのままに一刀両断する。
「次!」
勢いそのままに急旋回、スピードをもっと上げて狙撃型に向かう。
ここでどれだけ早く狙撃型にたどり着けるかが鍵である。たどり着くまでに狙撃型に狙いをつけられ飛行機動を予測されてしまうと命中確率が大きく上昇してしまう。これを防ぐには演算終了までに狙撃型に行き着く以外に方法はない。
ぐんぐんスピードをあげ、マッハに到達しようかという頃、
「見えた!一刀両断、悪・即・斬!」
ズバァァァァァン!!!
「Neeeeeeeeextttt!!」
俺は口を三日月のように分けて笑った。
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〜30分後〜
残り敵機が最後まで撃破していなかった戦車型一体になった。
俺はぐんぐん加速しながらとある式句を唱える
「Cause plasma by wind elemnt form shape razer!」
「かー○ーはーめー波ァァァァァァァッ」(効果音付き)
ドガァァァァァァァァァン!!!!!!
「芸術は爆発だ」
今日の仕事完了!
ごめんなさい。どうしても出したかった。