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そのうち引っ越しします
ルリの私服は確かにロリータである。
とは言え地雷系メイクで気だるい顔。
服はゴシックロリータ。
右目に眼帯をしている。
手首には包帯が巻かれ、自傷行為を繰り返したかのようである。
血まみれのウサギが描かれたパーカーの耳はうさ耳。
うさ耳で相手の首を締めあげることができそうである。
萌え袖のようになった長袖は飛び出す凶器を仕込ませるため。
チェーンベルトにレッグハーネスガーター。
すぐに武器に転用できそうなチェーンがいっぱいぶら下がっている。
厚底の靴は破壊力を増すように鉄板が埋め込まれている。
首からさげた十字架はすぐに目潰しに使えるように改良されていた。
ルリは武装化したがりガールであった。
何でもかんでも改造しては武装化する変わり者である。
魔法のステッキももちろん仕掛けだらけの武具である。
「よおー、来たぜ、ルリルリ」
そう声をかけたのは小林やすのぶである。
ここに怖いものしらずの獲物が罠にかかった。
狩りの始まりである。
「お願い。みんなには秘密にして欲しいの」
裏路地でそう頼んでるルリ。
物陰からお茶の間博士が2人のことを見ていた。
いざとなったら飛びだしていこう。
そう思ったが、いざ現場に直面すると足が震える。
いじめっ子の記憶が蘇る。
ムリだ。
こんなイカツイ男。
お茶の間博士は震えてる。
恐怖に耐えて2人の様子をのぞき見る。
すると血まみれで顔を腫らした男がやっとのことで立っている。
「これをあげるから」
ルリは男にオチャノーマ・サマーのライブのチケットを渡す。
「ふふふふふふ、俺から逃げられると思うなよ」
そう言って小林やすのぶは口から真っ赤な血をはいた。
いったい何があったというのだ。
どう見ても小林やすのぶはフラフラではないか。
まるで誰かにボコボコにされたかのようだ。
震えて顔を背けてるうちに何がおこったと言うのだ。
「覚えてろよ!」と吐き捨てて小林やすのぶは逃げるように走り去った。
なんだ、それで終わりか。
でもよかった。
どうにか大事にならずにすんだようだ。
あの男、意外とスケールの小さい男だ。
恐喝にしては安っぽい。
オチャノーマ・サマーのライブのチケットで許してくれるとは。
「ドン!」と大きな音がして、パラパラと何かが壊れた音がした。
ルリが壁を殴ったのである。
るりの拳が壁にめり込んでいた。
壁が剥がれ落ちる。
なんて凶暴な拳。
お茶の間博士は違う意味で震えた。
ルリルリはやっぱり猟奇的な女なのかもしれない。
あの男、そのことを見破っていたのか?
いや、ボコボコにしたのはルリなのかもしれない。
確かに人がほとんど通らない裏路地である。
正義の味方が現れる時間などなかった。
だとしたらルリにやられたと考えるのが普通だ。
黒猫がお茶の間博士の前を横切った。
そしてじっとルリを見ている。
そしてお茶の間博士の方を向いて、走り去る。
今の黒猫。
まさかあの猫が……………………。
いやいや、所詮猫ではないか。
できたとしても猫パンチ。
やっぱりルリだ。
あのチェーンで首を絞めたのか?
顔面が原型をとどめないほど腫れ上がっていた。
だとしたら殴られた。
確かに手にはメリケンサックの改良版。
あの厚底の靴だってどんな凶器が埋め込まれてるか分からない。
だとしたらチケットで十分おつりがくる。
むしろ法外な報酬だ。
ボコボコのお返しがオチャノーマ・サマーのライブのチケット。
割りがあわない。
俺なら絶対にやめる。
「はっ!」となるルリ。
お茶の間博士に気がついたのだ。
「見られた。こんなハゲのオジさんに秘密を握られた」
ルリはブツブツと失礼な言葉を浴びせかける。
「このハゲ、あの男よりたちが悪そう。どうしよう」
うつむいたルリが近づいてくる。
指をならしながら近づいてくる。
闇夜に指パッチンが響き渡る。
おい、オイ。
何を勘違いしてるんだ。
俺は争いを好まない平和主義者だ。
「どうしよう。握手券をいっぱい要求されたら」
ブツブツとルリが呟いている。
握手会かあー。
なるほど、それはありだな。
ルリルリの手の感触。
たまらん。
頬ずりしたい。
ロココも最高だ。
指をなめるとスルメの味が染み渡る。
スミレもファンタスティック。
スミレの香りのアロマテラピーだ。
「絞め殺しておくべきか」
ルリはパーカーのうさ耳を両手に持って近づいてくる。
いや、無しだ。
殺される。
俺はルリルリに殺される。
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