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第8章 アイドル・ダンジョン 邁進中  作者: みーたんと忍者タナカーズ
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「でもさあー、今日はルリもナツメも来てないよね」

 キララが髪の毛の枝毛をイジってる。

「本当だ」

「珍しいね、あの二人が遅れるって」

「もしかして、ドッキリじゃないですか?」と西崎。

「やだー!テレビ?私たち、売れっ子?」

 急にキララの顔が輝き出す。

「売れっ子ですよ」

 西崎がよいしょする。

「今なんて?」

 キララが耳に手をあてる。

「だからオチャノーマ・サマーは売れっ子です」

「ヤバい!マジ、ドッキリ?」

 キララは辺りを見渡す。

 そしてカメラを探してる。

「カメラに映るんだ。メイクバッチリきまってるかなあー」

 突然姫鏡をとりだして、つけまつげをカールしはじめる。

「パイセン、ヤバいっす。顔、めっちゃ、神ッす」

 西崎がもちあげる。

「もれてる?」

「もれまくりッス」

「ギャルピィー!」とスマホで自撮りをするキララ。

「イケてるッす。サンキューッス」

 39もスマホに映り込む。

「ミクミクもヤバいって!」

「サンキューッす」

「こっちがサンキューだよ」

「二人ともサンキューだもんねえー」

二人は肩を抱き寄せ、スマホにギャルピィー。

「二人揃って39セット」

 突然、パラパラを踊り出す。

 ふとした気配に後ろを振り返ると、ななみんが立っている。

「きゅるるん♡」とぶりっ子ポーズ。

「わあー、驚いた」と二人はぶっ飛んだ。

「後ろに立たないでよ」とキララ。

「ゴルゴッスね、パイセン」

「いえぇーい」とハイタッチをするキララと西崎。

「ねえねえ、キララ」

 ななみんが小走りに近寄ってくる。

「ななみんと契約して魔法少女になってよ!」

「ムリですぅー」とキララはくちびるをとがらかす。

「ねえねえ、ミクミク」

 西崎に微笑みかけるななみん。

「ななみんと契約して魔法少女になってよ!」

 ななみんが手に顎をのせて近づいてくる。

「やだー!無理ぃー」

「どんな願い事でも叶えてあ♡げ♡る♡」

「パイセン、キモいんですけど」とキララに救いの手をもとめる。

「だったらぶりっ子やめてよ」

 キララがにやにやした顔で言う。

「そうしたら、魔法少女になってくれる?」

 ななみんは上目づかい。

「それはムリかな」

「ところで魔法少女ってなんですか?」

 西崎39がきいた。

「なってからのお楽しみだよ」

「ええ、魔法少女ってギャルじゃないっす」

「じゃあ、じゃあ、時給39セットでどう?」

「3900円?」

 キララの目が輝く。

「390円」

「安っ!」

「ねえ、メイド喫茶魔法少女でバイトをしてみない?」

「メイド喫茶?」

「そう、メイド喫茶魔法少女」

「絶対ムリ」

 キララがパラパラを踊り出す。

 すると西崎39も踊り出す。

 そしてななみんもパラパラを踊り出す。

「めっちゃうまいじゃん」とキララが誉める。

「だからあー、魔法少女になってよ」

「やーだっ!」

「ルリルリもナチュメも魔法少女になったんだよ」

「えっ。ウソ?」

 パラパラを踊りながらキララは大きな目を見開いた。

「二人はどんな願いごとをしたんですか」と西崎39。

「おぼえてなーい」

「どうして」

「だって興味ないモン」

「相変わらず自分大好きだな」

 キララがツッコんだ。

「じゃあ、ななみんは何を願ったわけ?」

「それはあー♡みんながななみんのことを好きになりますようにかな」

「へえー。じゃあ、全然願い事叶ってないじゃん」

 キララが言った。

「えっ?みんな、ななみんのこと好きだよね」

「私はムリ」

 キララは即答。

「全然、願い事叶ってませんね」

 西崎は笑う。

 その様子を見て、ななみんは、

「なーあーんって、うっそぉー」と強がる。

「私の願いはねえ~。オチャノーマ・サマーの全員が魔法少女になりますようになんだ」

 ふふふふふふ。

「マジかよ!てめえー。勝手に!」

「だからななみんと契約してよ」

 ななみんは上目づかい。

「どんな願い事だって叶えて上げるから」


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