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第8章 アイドル・ダンジョン 邁進中

作者:みーたんと忍者タナカーズ
冒頭

「風もないのにブラブラ」
 歌い終えるや、あかりんは走り出す。
「リンちゃん、死んだの!」
 駆け寄るあかりん。
 あかりんは慌ててリンちゃんの足を引っ張る。
「リンちゃん、死なないで」
 
「うぐっ!」と声がする。
 それはマトパカ・リン。
 マトパカ・リンはロープの隙間に手を入れる。
「死んじゃうから」とマトパカ・リン。
「生きてるの、リンちゃん」
 リンはロープを自らの手で切った。
 するとドスンと尻もち。
「ああ、死ぬかと思った」とリンちゃんにグーパンチ。
「良かった!助かったのね」
 あかりんがマトパカ・リンに抱きついた。
「何、泣いてるの?」
「だって死んじゃったと思って」
「死ぬわけ無いでしょ、ドッキリよ」
「ドッキリのレベルおかしくない?」
「ウケたでしょ?」
「モォー!ばかうけ!」
 あかりんがマトパカ・リンに抱きついて泣いている。
「ああ、よしよし」と頭をなでる。
「でさ、ここってどこだっけ?」
マトパカ・リンが辺りを見渡す。
「えっ?」とあかりんも周りを見渡す。
 そこは草木が生い茂った森である。
「森じゃない?」
「動物の森?」
「どこだろう?」
 あかりんは思わず垂れているロープを目でおう。
 するとロープは木の枝から吊されていた。
「確か武道館でライブをしてたよね」
 マトパカ・リンが不思議そうに言った。
 その通り。マトパカ・リンが吊されていたロープは武道館の舞台の上にある梁に結んでいたはずである。
 そうじゃないと変である。
「どこかなあ、ここ」とリンちゃんが周りを見渡す。
 あかりんには思い当たることがあった。
 言うまでも無いことだ。
 あかりんにはすぐに『タイムリープ』の文字が浮かんだのだ。
 だとすれば簡単である。
 武道館のライブより過去に戻ったのだ。
 そしてこんな森がある場所。
 それは喪服チャンのご褒美でやってきたビーチがある場所。
 いやあー、正確にはどこか分かっていない。
 あの日気がついたらビーチにいたからだ。
 間違いない。
 あの島だ。
 鳥が嘶いている。
「もうすぐ陽が沈むんじゃない」

みーたんと忍者タナカーズ 連載中 で検索。
https://www.naokiss2001jp.com/ をコピペ。

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