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ファンファーレ  作者: 菅原諒大
第五章 夢見る少女じゃいられない
67/100

5-8

 栗東(りっとう)トレーニング・センターは滋賀県(しがけん)栗東市(りっとうし)に存在している。私はその坂路調教コースで、カコノローレルの調教を行なっている。Cコースでは、平坂先輩がポケモーターの追い切りを行なっていた。藤堂(とうどう)さんが騎乗するダイヤンエレガントとの二頭併せだ。その二頭がウッドチップの一八〇〇メートルコースを駆け抜けて行く様子を、こちら側からも確認する事が出来る。

「おうい、風花ちゃん。そろそろ併せ始めるで」

 近江(おうみ)さんがふと私にそう言った。近江さんはそのまま、騎乗しているダイヤンスパークルを私とローレルの傍に寄せた。

「はい、解りました」

 私は近江さんの方に振り返り、そう返事をする。

「どないしたん。何か今朝からぼけっとしとるけど」

 近江さんは私にそう言った。

「実は今朝見た夢をふと思い出してしまって……」

 私は近江さんにそう答える。

「え、どんな夢やったん」

 近江さんは私にそう尋ねた。

「ちょっと昔のことを」

 私は近江さんにそう答える。

「あ、悪い。変なこと聞いてもうたな」

 近江さんは私にそう言った。

「いえ、お気になさらず。それより併せでしたよね」

 私は近江さんにそう答える。

「お、おう」

 近江さんはそう返事をした。そして私とローレルは、近江さんとスパークルと共に坂路調教コースへと戻る。午前六時の太陽が燦々と輝いていた。

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