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崔浩先生の「元ネタとしての『詩経』」講座  作者: ヘツポツ斎
国風 召南

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殷其靁(遠く公役に出た夫を待つ)

殷其靁いんきらい

妻→夫 出征 残された者



殷其靁いんきらい 在南山之陽ざいなんさんしよう

何斯違斯かしいし 莫敢或遑ばくかんいくこう

振振君子しんしんくんし 歸哉歸哉きさいきさい

 南の山のさらに向こう、

 ゴロゴロと雷が鳴る。

 なぜこうも遠く、こうもお忙しい。

 ああ、立派なるお前様、

 早くおかえりくださりませ。


殷其靁いんきらい 在南山之側ざいなんさんしそく

何斯違斯かしいし 莫敢遑息ばくかんこうそく

振振君子しんしんくんし 歸哉歸哉きさいきさい

 南の山のそのそばで、

 ゴロゴロと雷が鳴る。

 なぜこうも遠く、こうも暇がない。

 ああ、立派なるお前様、

 早くおかえりくださりませ。


殷其靁いんきらい 在南山之下ざいなんさんしか

何斯違斯かしいし 莫或遑處ばくいくこうしょ

振振君子しんしんくんし 歸哉歸哉きさいきさい

 南の山のその下で、

 ゴロゴロと雷が鳴る。

 なぜこうも遠く、安らぐ暇もない。

 ああ、立派なるお前様、

 早くおかえりくださりませ。




〇国風 召南 殷其靁

巻耳、汝墳にも近しき思いを歌うのだが、形式は羔羊にも近い。羔羊もそうであるが、似た句の言い換えという振る舞いには「一つ、一つと日月が積もりゆく」雰囲気を漂わせる。同じようで違う毎日の積み重ね、羔羊に積まれるのは穏やかで暖かな日々だが、この詩では不安がどんよりと詩の世界を覆ってゆく印象がある。




〇儒家センセー のたまわく

「勸以義也。召南之大夫遠行從政,不遑寧處。其室家能閔其勤勞,勸以義也。」

この詩には夫の公役にまい進するさまを、居住まいを正して家で待つ妻の姿がうたわれておる! そこに悲嘆の風はなく、実に楚々としたものである! 士大夫の妻たるもの、こうでなくてはな!




○崔浩先生 思わずツッコむ

めっちゃ雷鳴らしとるやん。何のための雷やねん。




毛詩正義

https://zh.wikisource.org/wiki/%E6%AF%9B%E8%A9%A9%E6%AD%A3%E7%BE%A9/%E5%8D%B7%E4%B8%80#%E3%80%8A%E6%AE%B7%E5%85%B6%E9%9D%81%E3%80%8B

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