二話
「じゃあ貴方からの提案はあなたを女の子だけの世界に転生、リズをあなたが死ぬまでの案内役としてつけさせるって言うことでいいかしら」
「はい!!!良いです!!」
「よくないわよ!!!」
交渉成立と景気良く同意した瞬間、リズさんが怒ってそれを否定してきた。
リズさん、怒ると怖いなぁ…まぁ死神らしいしそりゃ怖いか。
「リズ、あなたが天界から追放されるのは決定事項なの。いくら喚いたってそれは覆らないわよ」
「で、でも!アリサ先輩…わ、私本当にわざとじゃない…」
「リズ、あなたね、いくら神だからって人の命を間違えて殺しちゃったっごめんなさい!で済ませられると思ってんの?」
「確かに」
私はどうしても死んだという実感がない為どこか人ごとの様にアリサという神の反論に頷く。
「で、でもぉ!」
「でももヘチマもありません!あなたは自分の罪を償いなさい!」
「そうですよぉリズさん、私が死ぬまで一緒の世界で暮らすだけじゃないですか」
「それが問題って言ってんのよ!!!なんで私があんたなんかと!」
あれ?リズさんってこんなキャラだったけ…大人しい美人さんのイメージが。
「リズ!!」
「う、はい……わかりました」
アリサさんの威圧に負け、すっかり小さくなってしまったリズさんは渋々と首を縦に振る。
「じゃあ、美百合ちゃん、あなたをこれから転生させます、新しい生活頑張ってね!」
「は、はい!」
というか転生って、私赤ちゃんになっちゃうのかな?
女の子だけの世界に転生させてください!って冗談で言ったのにあっさりOKされちゃったけど、常識的に考えて雌だけの世界でどうやって生命生まれてるんだ。
と、真面目に色々考えたけど、私の女の子が好きという欲が頭を馬鹿にして、まぁ!いっか!なるようになれ!と思って転生する覚悟を決めた。
ーーーーーー
リズと美百合が去った後、先程まで彼女達がいた場に一人の少女が現れる。
「あら、あなたは」
女神アリサは少女に問いかける。
「…ミユちゃんは行ってしまったのですか?」
「ええ、あなたも行く?」
「……はい」