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前提が間違ったラブコメ  作者: rice in tonjiru
第一章
7/13

妹は買い物する時のオプションパーツ

翌日、一家揃って出掛けるは、都内にある巨大ショッピングモール。


親父曰く、心機一転、家のレイアウト変更だそうで、新しい家具はもちろんの事、調理器具やちょっとしたオシャレな小物類だったりを買ったりするそうで。


『なんで俺たちもなんだよ。』


『ん?同じ家の住居者だろ?それに、こういうのはみんなで来た方が楽しいんだよ。』


最初の方は正論なので、何も言い返せない。


まぁ、既にショッピングモールは目の前。なるべく早く帰れることを願おう。


上機嫌に鼻歌まじりで歩く親父に、三人が続く。


モール内は休日ということもあり、予想以上の混みよう。家族連れも多く、幼い子供が好奇心旺盛に、テトテトと歩いている姿が微笑ましい反面、彼女連れも少なからず見かけ、苦々しくも思う。


インテリアから、寝具などの家具類、幅広く見て周る。普段あまりこういう場所に来ないため、最初の方は物珍しさもあり退屈しなかったが、途中からは割と苦痛。長々と見て周っても、延々と決まらない。


みのりさんが俺たちに気を使ってか、一旦別行動となった。






♦︎

そんなわけで始まりました、会って一日の義妹とお気まずショッピング。


無言で俺の後ろを歩く、千秋さん。いや、さんはおかしいな。ちゃんで。


何故か俺に付いてくる千秋ちゃんであるが、さすがに、『なんで付いてくんの?』なんて質問は出来まい。終始無言でいる為、話しかけるの自体、高難易度である。


とりあえず、書店が目に入ったので入店。


やはり、千秋ちゃんも後ろから付いてくる。


側から見た二人の関係は、百歩譲っても他人。


もはや気にするのも面倒くさくなって来たので、買い物カゴ程度の認識で過ごすことにした。


俺はその辺にあった興味深いタイトルの小説を手に取る。買い物カゴも同じように横に並んだ。






♦︎

私は今日、女子校の友人たちと買い物に来ていた。場所は都内にある、巨大ショッピングモール。休日なのでかなり混雑していた。


ファッション雑貨店やら何やら色々と見て周り、今はモール内の書店で雑誌を見ていたりする。


あれ?


気のせいだろうか?たった今、入店した二人の男女。その内、男の子の方。


“彼“に似ていた。


そっと抜け出し、彼らが向った方へとついていく。


『ーー!!』


やはり彼だった。


私を救ってくれた、あの時の彼。


見間違える筈がない。


でも


『、、なんで?』


彼の隣には女の子がいた。彼の横に着き、彼と同じように本を見る。まるで恋人のような、、


え?彼には恋人がいたの?、、嘘。だってあの時彼は、、。


本屋で偶然出会った時は、彼には気付いてもらえなかった。もしかして、私の事なんて最初から眼中になかった?


一度考え始めると思考はどんどんと悪い方へ傾きだす。


百歩譲って、妹さんとかの可能性は?どうしよう。もう一度声をかけるべきか?もし本当にあの子が彼女だったりしたら、、。


思考も鼓動も速くなり、頭の中はもうパンク寸前。


『楓、楓!大丈夫?アンタ熱でもあんの?』


嫉妬と羞恥と焦燥で、赤くなった顔でふらふらとしていた私に気づいた友達が駆け寄って来る。


もう判然としない思考の中、私はみんなに連れられ、自宅へと送り届けられたのだった。

ヒロインちゃん一号 『ある人の事を考えると身体が熱くなって他の子といるとことか見るとなんかモヤモヤして違う事が考えられなくなって、、』


診断結果:典型的な恋の病 (カウンセラーはヒロインママさん)

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