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前提が間違ったラブコメ  作者: rice in tonjiru
第一章
13/13

探しにゆく

良がっだぁぁ!!なんかいい感じになったぁぁ!!ありがとうエナドリくん!!これにて一章終了です。

私の名前は、胡桃沢 景。都内に通う女子高生だ。


『おはよ〜、皆んな。』


『おはよっって、どうしたの!?』


無造作に後ろで束ねられた明るい茶髪。歩くたびに揺れて邪魔くさかった耳飾りはもうない。


『ん〜、イメチェン?』


今日もいつものように学校に通う。


髪色を戻し、派手なアクセサリを外して、普通の自分で。


何で戻したのかって?


私にもよくわからない。


強いて言えば、価値観が変わったことか。


今まで目一杯に着飾ってきたのは、ただただ過去の自分を払拭したかったからだ。


でも過去は過去だ。私は変わった。これが今の自分だ。


吉野 和也はその日から学校には来なかった。他の二人もそう。事情を知るのは私だけ。


あの日以来、私はある人物のことを考えるようになっていた。


窮地に陥った私を助けてくれた彼。


私は単純な女なのだろうか?


きっと、そうだ。


単純だから騙されて、危ない目に遭って。


人間大事なのは内面。


だけれど人の内面なんてわからない。


内面は見えない部分だ。


隠された部分だ。


だから、接して、会話して、触れて、、


それ相応の時間をかけて、相手を知る。


何度も何度も、飽きる程に。


わからないからと、早急に決めつけたりするのは愚作だ。


お互いがわかり合おうと努力して、初めて見えてくるものがある。


わからないなら、わかるまでお互い探す。


それで答えを見つける。






♦︎

メールの通知音が鳴る。


おい、この時間に送ってくんじゃねぇよ。


担任が教室に入ってくる。


送り主は、先日からやけにメールを送ってくる女だったため、俺は適当にスタンプを押して返しておいた。






♦︎

メールの通知音が鳴る。


彼から送られて来たのは、なんか二足歩行の猫がグッジョブしてるスタンプ。


私は彼からの返信に微笑む。


担任の教師が教室に入って来て、朝のホームルームが始まる。


窓の外を眺めると、青々とした空に、雲が悠々と揺蕩っていた。


そんな雲を眺めながら私は考える。


恋愛の前提は、“恋“に落ちることだ。


だけど、“恋“は落ちるものじゃない。ただ何となくなるものじゃない。一目惚れは比喩だ。


相手と接して、歩み寄って、共感し合って、だんだんと相手のことを理解していって。


そうやって努力して、探し続けた先にあるもの。


間違っていた。間違っていたんだ。


だから、今度はちゃんと探そう。


探して、見つけにゆこう。


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