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剣と魔法のセカンドワールド  作者: K.T
第三話 ②初めての依頼
57/76

依頼完了・ステータス確認



 冒険者ギルドの2階から1階に降りて受付まで行くと、先ほど担当してくれた女性の方がこちらに気づいて立ち上がり、机の上から一枚の紙と15㎝ほどの小箱、ギルドカードをお盆にのせて持ってきて対応してくれた。


「冒険者のシュウ様、お待たせいたしました。依頼は完了していることが確認できましたので、依頼完了の手続きと報酬の受け渡しを行います。まずは、お預かりしていましたギルドカードをお返しいたします」


 ギルド職員の女性はギルドカードを手渡すとともに、小箱と一枚の紙を見えるようにカウンターに置いた。紙には依頼の内容が書かれている下に、ギルドの署名欄と冒険者の署名欄があってギルドの署名欄にはすでにハンコが押されており、ギルド職員の女性は続けて小箱を開けると中にあった導の腕輪、魔術の指輪、10000ベル(金貨一枚)を紙の横に並べて、最後に羽ペンを紙の横に置いた。


「依頼内容と報酬品をご確認いただき間違いがなければ、こちらの署名欄にサインをお願いいたします」


「わかりました」


 見た限り間違いもなかったので署名欄にサインをした後、導の腕輪はギルドに来るまで着けていた左腕に通して、金貨と魔術の指輪はインベントリの中へとしまった(残金14200)。


「それでは、またのご利用をお待ちしております」


 ギルド職員の女性はお辞儀をした後に書類を持つと、忙しそうに奥の机に戻って行った。


「さて、せっかく誰もいないんだからちょっと確認でもしておくか」


 シュウはギルド職員以外誰もいなくなった1階のテーブル席に受付から移動して座ると、システムコマンドを操作してステータスメニューを開いた。


~~~


ステータス(status)


★ロール 

 ・・・ 魔術師 Lv.5 (3→5) 

 所有マナ 20/20 (15→20)

 1分間のマナ回復量 0.2 (0.1→0.2)


 次のLv.まで 19/100%


★称号

 ・・・ カードマジシャン(ユニーク)

 ・・・ 魔術師の弟子


★スキル


●デッキ(タロット) Lv.1

(詳細)

 ソード10枚、ペンタクル10枚、使用可能

 *ソード   ・・・近接攻撃による攻撃を可能とする

 (効果時間3分)*消耗による時間減少あり

 *ペンタクル ・・・魔術による攻撃を可能とする

 (連続使用不可)*クールタイム5秒


次のLv.まで 0/3(SP)


●スプレッド・フォーカード(展開法) Lv.2

(詳細)

 ・カードを4枚展開する 選ばれるカードはランダム

 ・カードを一度に2枚使用することが可能

 *ソードのカードは手に握ることにより発動

 *ペンタクルのカードは対象にカードを投げることにより発動

 *展開した全てのカードが使われるまで再使用は不可能

 *12分間展開可能


次のLv.まで 0/2(SP)


●トリック(手品) Lv.1

(詳細)

 ①チェンジ

 ・消費マナ 1

 *カード1枚を違うカードに変えることが出来る

 *数字カードのみ選択可能

 *選んだカードにクールタイム発生 10分


次のLv.まで 0/1(SP)


●----------

(詳細)

契約による条件達成時に開放

●----------

(詳細)

契約による条件達成時に開放

●----------

(詳細)

契約による条件達成時に開放


SPスキルポイント 0(0/10)



★フィジカル(physical)


STR・・・ ??(??)

攻撃力,武器装備に関係


VIT・・・ ??(??)

スタミナ,防具装備に関係


AGI・・・ ??(??)

素早さに関係


DEX・・・ ??(??)

器用さ,武器装備に関係


*現実との同調によりフィジカルの成長はありません

~~~


 街に帰ってくるまでにゆっくりとステータスを見れるときがなかったから、ちゃんとレベルが上がっているか心配だったんだが、最低目標の5レベルには上がっていてよかった。これで師匠に会うことになってもレベルについては何も言われないはずだ。


 結果論だが、森の異変で魔物が襲い掛かってきてくれたおかげで、レベルが上がる効率が良かったのかもな。


 しかし、一日経ってもフィジカルの数値は正常に表示されていないか。解決したら連絡をくれると言っていたので運営から連絡が来てない時点で分かってはいたんだけど、・・・やっぱりできるだけ早くに直してほしいものだな。自分の強さが分かる事による不安もあるけど、自分がどのくらいの強さなのか足りないものが何なのかを数値で分かるのはこの世界だけだからな。


 ステータス画面を開いたついでに魔核を使っておくか。もしかしたらスキルのレベルを上げれるかもしれないからな。今日の依頼の道中で倒した魔獣で魔核を手に入れた魔核は、、ビッグベアー1個、キリングタイガー1個、ブラッドバット1個、ハンターウルフ1個、リッパースパイダーの5つだな。


 改めて魔核を見比べて見ると大きさと色の濃さが違うな。ブラッドバットやハンターウルフ、リッパースパイダーの魔核は親指と人差し指で輪っかを作ったくらいの大きさなのに、ビッグベアーとキリングタイガーの魔核は握りこぶしぐらいの大きさで色も濃くなっている。


 でもエレファントバッファローやあの黒鎧の魔核は、大きさは同じだけどもっと色が濃くて鮮やかだったから、たぶんあの二体と比べると今持っている魔核は獲得できるスキルポイントの量は少ないんだろうな。一応は検証と確認もかねて一個づつ使っていくとするか。


●ハンターウルフ   1P

●ブラッドバット   2P

●キリングタイガー  3P

●ビッグベアー    3P

●リッパースパイダー 2P


~~~


SPスキルポイント 1 (1/10)


~~~


 ビッグベアーとキリングタイガーは3ポイントか、まあ二体同時に相手をしたから少し危なかっただけで1体づつなら苦戦もしないだろうから妥当なところかな。


 でも、気になるのが森から街に帰ってくるまでにもハンターウルフの群れを1グループ倒したんだが、ハンターウルフのリーダーを倒したけど魔核を手に入れることが出来なかったのと、ハンターウルフの魔核でのポイント入手量が減っている(・・・・・)事だな。


 魔核は魔物のリーダーが必ず持っている物でもない事が分かったのと、魔核のポイント入手量も2個目以降は減ることが分かったから、スキルポイントを手に入れる為には同じ魔物を倒し続けるより、違う魔物を倒していくことが重要だという事だな。


 さてと、依頼も完了してステータスの確認も終わったからそろそろ拠点に戻ろうか。この後に戦闘の予定はないから、SPスキルポイントも今使うか残しておくかは後で決めればいいだろう。


 ・・・あっそういえば魔物の素材を売るのを忘れていたな。依頼でお金も増えたし別にすぐにお金が必要なわけでもないから次に来るときでもいいけど、今ギルドには俺以外に冒険者はいないからもしかしたらすぐに換金してもらえるかもしれない。聞くだけ聞いておこうか。


 シュウはテーブル席から立ち上がると、魔物素材の買取窓口に向かった。


 冒険者ギルドの建物に入って右にある魔物素材の買取受付にシュウは行ったのだが、受付には誰もおらず依頼受付と同じように買取受付にも呼び鈴があったので鳴らして少しの間待っていると、一人の女性が窓口に出てきたんだが、何だか今までの受付の女性と違って貫禄がある女性で、動きがきびきびしていて姿勢も良くて出来る女性という感じの人だった。


 何となくこの人は受付よりも、もっと上の立場で指示したりする姿が似合いそうな人だと思った。それにしても、この人どこかで見たことがあるような・・・。


「お待たせいたしました。ご用件をお伺いいたします」


「魔物素材の買取をお願いしたいのですが、買取査定の時間にはどれぐらいかかりますか?」


「数点であれば5分もかからずに終わりますが、魔物素材の量が数十点を超えると20~30分はかかってしまいます。普段であればもう少し早いのですが、現在ギルド職員が出払っている状態ですので申し訳ございません」


「いえいえ、こちらこそ忙しいところに申し訳ないです。でも、20~30分ですか・・・」


 女性がお詫びとともに軽く頭を下げたので、こちらもつい頭を下げながら言葉を返した。でもそうか、20~30分はかかるのか。どうせなら全部換金したいところだからどうしようか・・・ん?何かメッセージが来たな。


 システムメニューのフレンドリストのアイコンが点滅してるってことは、リーナかミュウからのメッセージだな。メッセージを送れるってことはログインしているのか、だったら早めに拠点に戻るとするか。


 今は急いで金が必要なわけでもないから、人数が少なくて忙しいと分かっている時に頼むほどでもないな。


それに、この女性の声を聴いてこの女性を初めて見た時の事を思い出したから、この女性には伝えておいた方がいい事があるのが分かったから、この後に怒声(・・)が響きそうな場所からは逃げておこう。


「忙しいところをお呼びしておいて申し訳ないのですが、また次に冒険者ギルドに来る時に換金しようと思います」


「そうですか、ご利用をお待ちしております」


 女性がお辞儀すると同時にシュウは小声で女性にだけ聞こえる声で話しかけた。


「ところで、ついさっきの事なのですがギルドの2階でバルデスというギルド職員が飲み物片手にテーブル席に座ってくつろいでいましたよ」


 女性は驚くような速さで顔を上げると笑顔で「情報提供を感謝します」とだけ言うと、受付カウンター横の扉から表に出てくると、2階への階段を上がっていった。


 女性が先ほどまで笑顔だったのが見間違いだったかのように無表情で隣を通り過ぎていったことに少し寒気を感じたが、俺はもう冒険者ギルドには用はないと思いながら速足でギルドの出入り口に向かった。


 ギルドを出る直前に聞き覚えのある怒声が聞こえてきたので、やっぱりそうだったんだなと思いながら冒険者ギルドを出た。




お読みいただきありがとうございます。

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