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剣と魔法のセカンドワールド  作者: K.T
第三話 ②初めての依頼
54/76

夜戦(森)



 シュウはクレハと別れた後、通ってきた森の中を街へ戻ろうとしている途中で魔獣による襲撃を受けていた。


「あの場所から森に入ったとたんに、魔獣の気配が一気に殺気を含む気配になったのは感じたが・・・」


 シュウは森の中を走っている所をあらゆる方向から高速で飛び回る小さな何かを躱しながら、森の中を街を目指して走っていた。


 先ほどの依頼の場所に行くまでに、2頭の大型の魔獣に襲われた所まで魔獣を引き連れながら来ると、後ろから聞こえてくる風切り音を聞きながら、月明かりで照らされた場所に立ち止まった。


 風切り音の大きさと薄暗闇の中、差し込む月明かりで確認した感じではそこまで大きくない魔獣なのは確実なんだが、魔獣の数が1体や2体どころじゃなく少なくとも10以上はいるのが厄介だな。


 ハッキリとは見てはいないが、魔獣が飛んでいる音と防具にかすった時の服が切り裂かれている(・・・・・・・・)ことから、手帳で森の魔獣を確認したときの夜に出てくる魔獣で当てはまるのはおそらくあの魔獣だろう。


 それならこのまま森の外に逃げ切るより、ここで全滅させた方が安全に森を抜けれる。それにここならビッグベアーが倒した木のおかげで月明かりが他の場所より差し込むため、森の中でも比較的明かりが確保できる。


 シュウは森の中に一筋の月明かりが差し込む場所に立つとスキルを使った。


「『スプレッド・フォーカード』(マナ13/15)」


 展開された4枚のカード。


【ソード Ⅸ(大鎌)】・【ソード Ⅳ(槍)】・【ワンド Ⅸ(闇)】・【ワンド Ⅹ(光)】


 シュウは【ソード Ⅸ(大鎌)】を手に取って具現化させると、両手に持ってくるりと回しながら手に持った大鎌の感覚を確かめた。


「両刃の大鎌か・・・」


 【ソード Ⅸ(大鎌)】のカードから具現化されたのはシュウの身長ほどもある柄の長さの大鎌であり、大鎌を回した時に夜の森の暗闇の中で鎌の内側と外側の刃が木々の隙間から差し込む月明かりにきらめいて光った。光に照らされた刃の長さは柄と同じぐらい長い刃のついた大鎌だった。


 月の光が差し込む森の暗闇の中で、シュウは両手にもった大鎌を構えると目を閉じて耳を澄ませて、高速で周りを飛び回っている魔物が自身に襲い掛かってくるのを待った。


 森の中で月明かりに一人たたずむシュウの周りを、高速で飛び回る魔物の風切(かざき)り音が鳴り響く夜の森。


 魔物は止まっていたシュウに、上空からの急降下で襲い掛かろうとしていた。


 シュウの上空から襲い掛かった魔物は、頭上から切り裂こうと飛行してシュウに近づいたところを、シュウは一歩も動くことなく両手に持った大鎌を頭上に両手で回すようにしながら、襲い掛かってきた魔物の正面に合わせて大鎌の刃を振るうと、魔物は左右に分かれるように真っ二つになって消えるエフェクトと共に地面に落ちていった。


 そして、一匹目がシュウに襲い掛かったのを皮切りに次々とあらゆる方向から魔物が襲い掛かってきた。


 ほとんどの魔物は最初の一匹と同じように体を引き裂かれてシュウの周りに落ちていったが、月明かりが雲で消える暗闇の時や同時に襲い掛かってきた時のいくつかは、仕留めきることが出来ずに少しずつ傷が増えていった。だが、魔物手帳に書かれていた注意事項(・・・・)に気を付けながら、致命傷を避けて魔物を捌いていくうちに倒した魔物の数が二桁を超えると、うるさいほどに鳴り響いていた風切り音が少しずつ静かになっていき、19匹目を切った時には聞こえてくる音が残り一つになっていた。


「これで、最後・・・」


 自身の周りを回しながら振るっていた大鎌の切っ先を下から救い上げるように振るって、今まで切った魔物より一回り大きい最後の一匹を大鎌の切先に突き刺してしとめると、突き刺した魔物が見えるように刃の先を月明かりの中に持ってきた。


「やっぱり、ブラッドバットだったのか」



~~~


【オノコロ】北西の森(夜)


●ブラッドバット

 特徴…夜になると集団で獲物を求めて森全域を周回している。

 羽がナイフのように鋭くなっており、獲物の周りを翼で切るようにして飛び回る。

 獲物が弱ったところを切った傷口に噛みつき血を吸いとることがある。

 血の匂いに敏感で、血の匂いがする場合には大型の魔獣でも襲い掛かるほど危険。

 一回り体の大きなメスがリーダーであり優れた統率力で襲い掛かる。


 注意…牙に微量の麻痺毒あり。大量に噛みつかれた場合は人でも危ない


数…5~10匹

大きさ…20~30cm


◆分類

 小型

 雑食


◆取得物(素材)

 牙・羽・血(特殊な採取が必要)


★メモ

 絶対に食べるな

 究極の極限状態で本当にどうしようもない場合以外は絶対に食うな

 味は・・・・・今まで食べた不味い食べ物を掛け合わせたものをさらに不味くしたような味だ


~~~


 現実でも蝙蝠の類は病原菌の温床だから触れるのすら危ないことがあるから、食べようなんて全く思ってもいないのだが、どうやらこの魔獣手帳のもとの持ち主は究極の極限状態になったのかは知らないが食べたことがあるようだった。


 手帳に書かれていたことを思い出しながら、突き刺していたブラッドバットに触れてアイテム(羽・牙・魔核:42Exp)を取得してから、原形が残っていた周りのブラッドバットにも触れて素早くアイテムを取得した後に再び街へ向かって歩き出した。



 森を抜けるまであと少しというところまで進んだところで、ブラッドバットの風切り音も聞こえなくなって静かになっていた森で微かに音が聞こえてふと足を止めた時に、背中の方から微かな音がして嫌な予感と共に即座に横に転がるようにして飛びのいた。


 飛びのいた時に少しだけ見えてわかった事は、後ろから何か飛んできたようで今までいた場所に何かが命中した事だけだった。


 立ち上がりながら飛びのいた場所を見ると、土が舞い上がり地面には鋭いナイフで切ったような1本の細い線が入っていた。


「この線は、・・・っ!?」


 再び飛ぶようにして移動すると、さっきまでいた場所に最初の場所と同じように地面に1本の細い線が入った。


「全く同じ跡・・・」


 姿は見えずに音もなく鋭利な刃物で切られたかのような跡が残る魔獣だと、考えられるのはおそらく手帳に載っていたあの魔獣なんだろうが、こんな攻撃をしてくるとは書いてはいなかったはず・・・。


 カードを展開して3枚の内の2枚を取ると、再び何かが飛んできたタイミングでカードを上に向かって投げた。カード【ワンド Ⅹ(光)】が効果を発揮すると、数秒間周りを明るい光が照らしてシュウに向かって飛んできていた黒い糸(・・・)が光って見えた。


 シュウは糸をぎりぎりで躱してもう一枚のカード【ソード Ⅳ(槍)】を具現化させると、今まで地面につけられた跡と光で見えた黒い糸が飛んできて地面に跡を付けた角度から狙いを定めて槍を投げた。


 すると森の中で何かが落ちてくる音が聞こえたので、聞こえた場所に行くと1m以上はある大きな黒い蜘蛛の魔獣の腹に槍が突き刺さった状態で痙攣していた。


 とどめを刺すために展開されていた残りの一枚を『チェンジ』で【ワンド Ⅴ(土)】へと変えてから、蜘蛛の頭めがけてカードを放つと、カードは岩の塊となって頭にダメージを受けた蜘蛛は動かなくなった。


 考えていた通りの魔獣ではあったが、この蜘蛛の魔獣は自分から獲物を捕る事はほとんどないと書いてあったはず、これも森の異常の影響なのだろうか。


 シュウは蜘蛛をアイテム化(爪・魔核:7Exp)した後、急いでこの場を離れて街に向かい走った。


~~~

【オノコロ】北西の森(夜)


●リッパースパイダー

 特徴…光の当たり具合で見える色が変わる糸を使う

 夜の森で獲物を捕獲する切断力がある糸と粘着性のある糸を使って罠の巣を作る。

 この魔物の糸で作られた罠の巣はとても鋭く、罠にかかって切り刻まれた獲物を捕食する。

 繁殖期のみ昼にも活動して獲物を捕らえようとすることがある。

 自分から獲物を襲うことはほとんどない。


 大きさ1m~1.5m


◆分類

 小型

 肉食


◆取得物

 糸(特殊な採取が必要)・爪・牙


★メモ

 見た目の割には美味いが地域によって結構個体差がある

~~~



―――――


★魔術師 Lv.5 次のLv.まで 13/100%

 (取得経験値+49%)

●デッキ(ソード・ワンド)

●スプレッド・フォーカード

●トリック

 ①チェンジ

●---

●---

●---


SPスキルポイント 0(0/10) 

魔核

・ハンターウルフ  ×1

・ビッグベアー   ×1

・キリングタイガー ×1

・ブラッドバッド  ×1

・リッパースパイダー×1

―――――



お読みいただきありがとうございます。

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