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剣と魔法のセカンドワールド  作者: K.T
第二話 偶然の再会

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街への帰還



 シュウとリーナの二人は街までの道を進んでいて魔獣に襲われることはあったが、苦労せず撃退したあとは、一組のパーティーとすれ違った事以外は戦闘もなく街に向けて歩いていた。


 街の門と街を囲う壁も近くに見えてきて、あと少し近づくと門に立っている人の顔が分かる距離になった時にリーナが話しかけてきた。


「さっきから思っていたのだけど、どうして武器しか使わないの?魔法も使えるんでしょ?」


「まあちょっと思うところがあってね。街に着くまでは武器だけで戦おうと思ってるんだ」


「そうなの?今は聞かないけど、街に着いたら話せることはいろいろ教えてね」


「話せる範囲で教えるのは別にいいけど、このまま街に戻ったらまたあの3人組に絡まれるんじゃないのか?」


 何か考えがあるのだろうかと思って聞いたのだが、リーナは想像していなかったのかあっとつぶやいて立ち止まると、すぐに困った顔をして考え込んでしまった。


 おいおい、本当に考えてなかったのか。あの3人が藤本さんがゲームをするのを知っていてゲームにまで追いかけてきたのかは分からないけど、学校で見たあの3人組なら見つかるとどこまでも追ってきそうではあるよな。その事を考えるとと思い出すのも嫌になるのは分かる気もするけど・・・そういえば、このゲームでならおそらく見つからない場所なら心当たりがあるな。俺が連絡を約束を忘れていた事もあるから、現実だけでなくゲームでまで関わった(えん)として少しの手助けくらいはするか。


 どうにもこのままだと、リーナは考え込んでいて動けないままなので、すぐにはいい提案も出なさそうだしな。


「いいアイデアが浮かばないなら、このゲームの中であいつらに見つからずにゆっくり話が出来る場所に心当たりはあるけど?」


「本当!?・・・・宿部屋とかじゃない・・よね?」


「違うけど。まあ、信用出来ないなら別にいいけど」


 確かに宿の個室とかなら安全だろうけどそんなことしてたら逆に目立つだろうに、まあゲーム開始してこの段階で個人で家を所有してるとは思わないから、思いつくもので考えたら真っ先に候補には上がるだろうけど。


「違うの、ごめんなさい。とっさに思いついた場所がそれしかなくて。私にはいい案も思い当たる場所もないの。疑ったりしないからお願い」


「別に謝らなくていいから。じゃあ案内するけど、その場所に行くにしても街の中だから門は通らないといけないんだけど、顔を隠せるフードみたいなものはある?あいつらが門で待ち伏せしていたら面倒だし、少しでも見つかる可能性を減らしたいと思うんだけど」


「え~と、慌てて街を出たから今持っている物の中にはない・・・かな」


「そうか、じゃあ・・・」


 メニューを開いてアイテム欄から防具屋で買った夜用のフード付きのローブを選択すると、実体化させて手渡した。


「それなら顔まで隠せるから使ってくれ」


「ありがとう。後で改めてお礼はするわ」


 手渡したローブをリーナが羽織ると、立ち止まっていた足を動かし街の門へと向かっていった。



 門へ着くと出て行った時と違い入場待ちの他の冒険者や商人が多くいて、少しの時間はかかったが順番が来ると出て行った時と同じように身分証の確認をされて、問題なく通り抜けて街へ入った。


 一応もしもの場合を考えて周りを警戒していた所、何処からかは分からないがこちらを見ている視線を感じた。


 気のせいだったらいいんだが、用心するに越したことはないか。


「リーナはフードを深くかぶって、なるべく下を向いて歩いてついてきてくれ」


「え、どうしたのよ」


「いいから、ついてきてくれ」


 リーナの手を取り夕方が近くなって人の通りが増えている北の大通りを、人を避けるようにして2人は中央公園の方向へと向かって歩き出した。北の大通りを進んで中央広場まであと半分ぐらいの所まで来ると、一度止まって改めて後ろを確認すると嫌な予感が的中している事を確信した。


 リーナに少し肩を寄せると小声で話しかけた。


「リーナ、街に入ってから後をつけられてる。ちょっと寄り道するからスピードを上げる、いいか?」


「・・・」


「リーナ?」


 聞こえていなかったのか、呼びかけても反応がなくてうつ向いたままだったので肩を掴んで向き合った。


「きゃあ、え、なに急に・・」


「いや、後をつけられてるから撒くよって話」


「え、うん。わかった」


 なんだ?やけに素直な返事だな。疑われる手間がないならまあいいや、あの子には迷惑かけることになるけどちょっと協力してもらおう。

 2人はさっきより早く人混みを避けながら目的の場所に向かった。そしてお昼に食事をした場所、お食事処の近くまで来るとアイリが店の入り口で作業をしていて、こっちに気が付いたらしくにやにやしながら話しかけてきた。


「おにいさん、手なんかつないでデートですか?うちは夜の営業は18時からだからまだやってませんよ」


 そういえば門からずっと手をつないでいたな、後はアイリが協力してくれたら撒けるだろうからもう手は放してもいいな。手を放した時に何か聞こえた気がするが気にせず話を進めることにした。


「ぁ…」


「デートじゃないよ。後をつけられてるみたいだから撒きたいんだけど、看板娘のアイリさんちょっと協力してくれないかな」


「ふ~ん、じゃあ美人(・・)看板娘のお願い聞いてくれたら協力してあげるよ」


「俺に出来る範囲でならいいよ」


「じゃあね、私が教えた不思議な扉の先に今度私も連れて行って」


 あの場所の事なら、アイリには話を教えてくれたお礼に連れて行ってあげようと思っていたから、お礼がそれでいいなら連れて行ってあげようか。


「いいよ、連れて行ってあげる」


「本当‼やった!じゃあとりあえず店に入って裏口に案内するからついてきて」


 アイリの手引きでお店の裏口まで行く途中に、アイリの母親に見つかりアイリと同じようなことを聞かれてさすが親子だと思いながら簡単に説明をして許可をもらうと、店の裏口の扉を開けて店の外に出た。


「この道をまっすぐ行って突き当りを右に曲がると、中央公園前の東の大通りに出られるからね」


「ありがとう、助かったよ。今からでも連れて行ってあげれるけど、どうする?」


「う~ん、すごく行きたいけど今から夜のお店の準備しないといけないから、私が午前中に公園にいるときにでも声をかけてよ。その時についていくから」


「わかった。なるべく早く案内してあげれるようにするよ。じゃあまた」


「うん、絶対に案内してね。忘れないでよ」


 そういうと、アイリは店に戻っていったので教えてもらった裏道を行こうとすると、リーナから表情はフードを被って下を向いていたので分からないけど、何となく少し不機嫌そうな声で声を掛けられた。


「ずいぶん仲がいいみたい。かなり元気でかわいい子だったけど、ああいう子が好みなの?」


「いきなりどうしたんだよ?あの子がこの街の事を色々教えてくれて、今から行く場所もあの子のおかげで見つけられたんだ。それに偶然ここで食事したときに再会して仲良くなっただけなんだけど」


「そうなんだ」


 いったいどうしたんだ急に。まあいい、せっかく撒けたんだから今のうちに中央公園まで向かおうか。


「目的地は中央公園だから教えてもらった道を行こうか」


「わかったわ・・・」


 歩いて行こうとするとリーナがついてきていなかったのでどうしたのかと後ろを振り向くと、左手を前に伸ばした状態で固まっていた。


「どうしたんだ?」


「その、・・・はぐれたら困るから」


「ここはお店の裏道だから表通りと違って人もほとんどいないし、はぐれる心配はないと思うけど・・・」


「そうよね・・・・」


「じゃあ行こうか」


 リーナはどうしたんだろうか、いきなり不機嫌になったかと思えば今度は何だか残念そうにしている。よく分からなくて不思議に思ったが、とりあえずは早くあの場所に行くのがいいだろうと思いアイリに教えてもらった裏道を歩いて中央公園を目指した。



―――――


★魔術師 Lv.3 次のLv.まで 56/100% (+14Exp)


●デッキ

(ソード・ワンド)

●スプレッド・フォーカード

●トリック

 ①チェンジ

●---

●---

●---


SPスキルポイント 0(0/12)

魔核

・エレファントバッファロー ×1


―――――


お読みいただきありがとうございます。

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