利用した技術-MaBeee
今回の制御ではMaBeeeを利用してプラレールを制御しています。
この理由は、以下のようなものです。
1.可動部分にコンピュータを出来るだけ乗せたくない
可動部分にコンピュータを乗せると電力消費等の面で厳しいこと、可動部分は1システムに複数ある前提なのでコスト的にもあまり良くないだろうと言うことで、可動部分にコンピュータを乗せない構成としています。正直コンピュータを乗せた方が楽な部分は多いのですが、今回はMaBeeeによる制御をする構成です。
2.制御可能数が多い
MaBeeeは同時に制御可能な端末数にこそ制限があるものの、非常に高い拡張性を持っています。実はミスターモーターマンという同種の物があり、そちらの方が後進も出来て便利ではあるのですが、同時に複数操作するのが難しい事情がありMaBeeeにしました。
3.その気になれば多少のフィードバックが可能
電池電圧の確認が可能ですので、電池の寿命の確認が可能です。また電圧降下の変化を利用する事により負荷のチェックが可能です。我々のシステムは制御側で衝突しないように制御していますが、アイデアの一つとしてリミットスイッチで衝突時にモーターを切り、電圧モニタで検出するという構想もありました。なお、この場合、ダミー抵抗を入れてモーターOFF時もMaBeeeの電源が切れないようにする必要があります。
MaBeeeの一般的なメリット・デメリットについても簡単に触れておきます。
メリット
・電池と交換するだけで簡単に使える
単三電池と交換するだけなので、非常に容易に扱えます。
・比較的大電流が扱える。
最大2Aまでサポートしています。プラズマダッシュモーターやソレノイドも操作できます。(負荷状況や仕様によっては過電流保護が働きます)
・過電流保護等がついている。
過電流保護等の保護回路がしっかりと付いているので、恐らくそう簡単には壊れません。
・直列接続をサポートしている。
他の電池と直列接続することが出来ます。
デメリット
・若干の電圧降下がある
それほど多くは無いのですが、若干電圧降下があります。充電電池の場合、元々の電圧が1.2Vしかないので、使う物によっては駆動力の低下を感じます。
・コンデンサが十分ではなく平滑化されていない
PWMによる制御ですが、コンデンサ等を十分に搭載するスペースが十分に無いため、脈流のまま出力されます。このため、制御対象によっては磁励音が気になったり、ソレノイド等では吸着状態の維持が困難だったりする場合もあります。利用する機器の側にコンデンサやフライホイールダイオードを追加することにより緩和出来ますが、気楽に使えるメリットが損なわれます。
・低電圧保護にラッチ機能が無い
電圧が低下すると機能停止しますが、電池電圧が復帰すると再起動してしまいます。過放電する心配はそれほど無いと思いますが、注意してください。
・直列にするとき単3と単4の混合になるので注意が必要
直列接続で単3電池と混ぜて利用する場合、当然のことながらMaBeeenに利用する単4電池が先に消耗するので注意が必要です。MaBeee内の電池が先に消耗する分にはMaBeeeの低電圧保護が働くので大丈夫ですが、そこでMaBeeeの電池だけかえると、MaBeee以外の電池が過放電になる恐れがありますので注意が必要です。個人的には充電電池を利用して同時充電する運用がお勧めです。