The incubator age 《孵卵器の時代》
日ごと、・・・と謂う、日、は太陽系を根こそぎ抱え、
私を、私、という拘泥の微小を、1つの蒼穹の星に儚く、…dreaming……夢… 夢
(果たして、天空の夢の1つの欠片だろうか‥。)
そこでは始原、未だ1に至らぬ、生命)―-澱、ん、で――(スウプ、原始の子として
・・・・・ふ・・・ふら・・ふらす、ふ‥太古の海に++フラスコ、++を振らす
「時間よ、私を目覚めさせた。」
「ああ! おまえは、何処に生まれる意志なのだ。」
こうした問いは湧泉の窮みからは程遠い、常に
だが悠久への啓かれた、目。
なのに…、ふわふわと羽をさがし彷徨っているヒナ鳥のように
私は孵化したての谷間にいま、居て
霧______私__して_______膚穴
___閉_
塞
野の
棘を
花と
匂う
迷
_者___
―――――仄蒼き慣性のベール、に蔽われた、まま、、、
に、
を、
の、
へ、
と向かうべきObjectivesを
その手触りを隠蔽したインク壺、甘い混沌の青い果実、
そこからは母の胎内、羊水が滲み出し・・
起てよ
蟻のアンテナでも
起てよ
蟻のアンテナでも
起てよ
蟻のアンテナでも
アゴラの甘い香り――――‥in #### 夏
広場に集うものたちは、いま世界を孵卵器用にこまかく解体して
なにやら薀蓄中
↓
↓
↓
梟 「粒子の狐が、ア、ホイ、ってな具合にお面を剥がされ、剥がされかねましてね。」
猪 「ああ、じれったい、つまり分子の計算で割り切れて、面が割れたって話でしょ。」
梟 「いやぁ、事象は、ア、ホイ、ってな具合にはいきかねますよ。」
猪 「アタシのどこがアホなんですか!」
熊 「危険分子を通り越して、いまや危険原子ですよね。社会の縮図ですね。」
ここで、鼠、メガネを掛けなおす。
鼠 「僕が読んだ本には原子は雲隠れしたとあり、隠遁者は危険ではないですが。」
熊 「『チクショー!ぶっ叩いてやるー!』って猪さんが言ってますよ。」
梟 「いやぁ、電子雲はサイコロの壺振り師ですから叩いても誇りにはなりませんよ。」
ここで、猪、すごすご退場。
犬 「雲隠れしてるのは陽子、中性子、電子、さらには素粒子。子どもなのに賭博!」
猫 「生命自体が賭博。発生は、ドーキンスの言う生命のスープですから。」
犬 「猫さんの言うのは遺伝子。子ども違いです!」
猫 「だって梟さんが『狐』って言ってましたよ?」
梟 「それは、化かされたように面が割れないって比喩ですよ。猫さん、ド近視。」
ここで、猫、忍び足で梟に近づく。
猫 「近視眼への差別発言がなされた場には断固、僕はイヤガラセしますよ。」
梟 「はぁ、黄昏てますね。出遅れないように闇を飛びます…クォーク、クォーク、クォーク‥。」
――――赤く燃える、時代の闇‥
――――赤く燃える、時代の闇‥
――――赤く燃える、時代の闇‥
を越え、遥か彼方への光の粒子へと
なにものでもなく
なにものであろうと
矮小化された孵卵器の世界の底から…
ヒナ鳥は、羽ある意志、ただ飛びたいと手を伸べ、
いまだ、触れられたことのない
いまだ、熟されたことのない
いまだ、歌われたことのない
いまだ、噤まれたことのない
いまだ、記されたことのない
いまだ、想われたことない
いまだ、至ったことのない
天の花蕊、の実を孕む為に――――――日ごと‥
フォントのサイズとタイプに変化をもたせてある作品ですが、こちらでは同一表示になっています。