第九話 もしも僕が悪魔でも、友達でいてくれますか?……え?僕?そもそも人間の友達いないし
2/24のユニークが……875!?
皆様、本当にありがとうございます!もう喜び方がネタ切れになった!!
さすがにあんまり喜び過ぎてもウザイような気がするので、これからは切りのいい数字を超えた時だけ報告させていただきます。
1000とか。
そしてお気に入り件数が100件を超えました!
ありがとう!皆さん本当にありがとう!ありがとおおおお!!
「時にノアよ」
私はあたりめ(どうやらジョンが持たせてくれたらしい。どこまでも気の利いた奴だ)をかじりながら、ふと気になることがあったので尋ねてみることにした。
「なんだ?」
「ノアはあのにーさんになんか能力もらった?いわゆる主人公補正的な」
ちゃんといいように取り計らうようには言ったから、何かしらの能力は持たせているだろうとは思うけど。
ただあいつ弱っちいからなー。
正直チートでももらわなきゃ、やってらんないような内容なんだけど、にーさん自身がどれ程のやり手なのかいまいちわからんし。
ちなみにノアにもあたりめを薦めたら、引きつった顔で遠慮されてしまった。
まあ、自分で全部食べるからいいけど。
「うーん、そうだな……恩恵は与える、とは言われたけど、具体的にはわからないな」
「ふむ……」
恩恵たぁなんとも微妙な言い回しだなー。
どんな小さな追加効果でも、恩恵と言うのならしょうがないって感じニュアンスである。
むぅ……一度視といた方がよさそうだな。今後にも影響出るし。
「ちょいと失礼するよ」
私はあたりめを懐(と見せかけて亜空間)にしまうと、ベッドから下りてブーツを履き、移動してノアの前に立った。
「どうかしたのか?」
「いや、私はどうもしないんだがね」
「は?」
……さて、ジョンにもらった『見抜く能力』を使ってみるか?
いや、あれはどっちかと言うと能力よか正体を見抜けるもの、と言った意味合いを込めて頼んだからな。
まあいいや、せっかくだしゲームかなんかの能力使おう。
よっしゃきたぜぇ~~ここにきてようやく二次元の力開放だぜぇ~~。
……まあ、少々発言が痛いのはご愛嬌だ。
だって念願のTDPだよ?
これでテンション上がらないでか!
うっひゃっひゃっひゃさあ一体どう料理してやろうか。
といっても、能力を見抜くだけの技であるため、料理も何もないのだが。
……しっかし、初のTDP(多分流行らない)だというのに、少々地味だなぁ。
最初はやっぱり、こう、派手にいきたい。
あ、そうだ。
「ちょっと動かないでね」
私は腰をやや傾けると、右手を斜め下に、左手を開いて顔の前に構えた。
「ハイ・アナライズ」
その瞬間、カッ!と私の瞳が光った(多分)
私の気(的な何か)によって空気がビリビリと振動し、照明が不安定に明暗の濃度を変える。
もちろん効果音は『┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨』だ!!
「…………視える……視えるぞ、私にも敵が視える」
「いや、何が視えてるんだよ!とゆうかこれもうハイ・アナライズじゃないだろ!もはや別の何かだろ!」
ノアが何やら叫んでいるが、知ったこっちゃない。
……『言語自動翻訳機能』は、まあ当たり前か。普通に喋れてるし。
ほう、ノアは剣道をやるのか。救世主は剣が王道だもんな。
あ、地味に動体視力のパラメーターが高いな。音ゲーが好きと見た。
あとは……うん、体力は多分アスリートぐらいのレベルの体力になってるし、魔力も結構高い。だが、チートには程遠いな。
そして、唯一スキルという形でにーさんから与えられたらしき、『超成長力』がある。
おそらく、直接的に大層な体力や魔力を与えられる程の実力がないため、あとは成長、とゆうか鍛錬で補ってくれというところだろう。
まあ、実力がないなりに機転の利いたやり方と言えようか。
状況によってはチートに成り得るかもしれないし、主人公は成長いていくものだしね。
ところで、「~だしね」とゆう文章を見ると、脳内で「~だ!死ね!」とゆう文章に勝手に変換されるよね。
え、されない?私だけ?
それはともかく。
視るもんも視終わったため、私は周りの空気の振動だとか証明の点滅だとかいった、特殊効果を解いた。
ちなみに何をやったのかと言うと、エフェクトの地味な(おい)ハイ・アナライズに、ジョンからもらった『中二っぽいエフェクトをつける能力』でエフェクトをつけただけである。
少しは派手になったかな?なってたらいいなぁ。
「……さて、とりあえず君のパラメーターとスキルは確認させてもらった。どうやら、いくつか能力が追加されてるらしい」
「ジョ●ョ立ちを直せ!!さっきのエフェクトみたいなのを引っ込めたんならポーズも戻せよ!」
「痛快な突っ込み、嬉しいねぇ」
言いながら、姿勢を直す。
トリップ先で似たようなことをやってもネタが通じないし、かと言って元の世界で魔法やらなんやらを使ってまでネタをやるのは危険過ぎる。
ノアが元ネタを知っていようが知っていまいが私の態度に変わりはないが、知っているのならそれに超したことはない。
「……とゆうか、技はペル●ナ、ポーズと効果音はジ●ジョで、セリフはシャ●って統一感なさ過ぎだろ」
「おお、全部わかってくれたか。そしてノアはペ●ソナ派か」
「ああ、まあ。3はやり込んだかな」
「そうか。私はメ●テン派なんだ。あ、もちろん●ルソナやデビ●マも好きだぞ?アバ●ュは人●羅に釣られて買ったんだが……あれは失敗した」
「……ごめん、知らない」
「……チッ。まあ、仕方ないね」
「いや、今明らかに舌打ちしたよな?」
「してない」
「嘘つけ!」
今回のことは単に自己満足で行ったに過ぎないが、今までの応酬で思いの外ノアは打ち解けてくれたようだ。
本人は気付いていないだろうが、口調にも多少変化が見られるし、私に対して遠慮がなくなってきた。
これは嬉しい誤算だな。
「さて、それはともかくとして君の能力だ。視たところ君にあるのは『言語自動翻訳機能』と『多分アスリートレベルの体力』と、『結構な魔力』と『超成長力』の四点だ」
「……最初と最後はともかく、真ん中の二つアバウト過ぎないか?」
「しょうがないじゃん、そうとしか表現できないんだから。で、この中で一番重要なのは『超成長力』ね。体力も魔力も与えたけど、結局は自分で成長しろってことかね」
私がそう言うと、ノアは何やら真剣な顔で目を伏せ、溜め息をついた。
「やっぱりゲームみたいにはいかないか……自力で頑張らないとな」
「いや、体力面と魔力においては、ゲームを中盤の頭ぐらいまで進めたところで『強くてニューゲーム』をしたぐらいには有利だぞ?」
「……微妙な例えだな」
「まあ、『超成長力』があるから、鍛錬次第では実力には困らないだろ。……精神面では知らんよ」
御伽噺の主人公みたいに上手いこと成長してくれりゃいいんだがね。
そうそう上手くはいかないだろ。
ま、ノアのためにもせいぜい暗躍しますか。
「なあ、瑠璃は何者なんだ?」
今後の『いかにノアを救世主に仕立て上げるか』について考えていると、ノアにそんな質問をされた。
……随分唐突だな。いや、いずれは訊かれることだっただろう。
それに目の前で普通の人間には有り得ないことしたりしてるし、神ボコッたとか言っちゃったし。
さて、上手いことごまかし……うわ、なんかめっちゃ真剣な目で見てるよ。
ノアは、なんか嘘をつくのが申し訳なくなるような目で私を見ていた。
多分、あの純情そうな王女サマなら一殺だね、こりゃ。
こうゆうのも主人公要素の一つか。
だが、ここであえて空気を読まないのが私です。
私は国王の前でしたように、不敵に笑った。
「女は秘密が多い程美しくなるのよ」
そんな私の寒いセリフに対する返答は、
「いやもう、秘密とか通り越して謎だから!!美しいってかもう、謎だから!!なんかもう、謎でしかないから!!」
痛快な突っ込みだった。
ノア君は突っ込みです。
元ネタの紹介
(※今回はわかりにくいので、全部紹介します。多分)
・ハイ・アナライズ
ペ●ソナとかに出てくる相手のスキルとかパラメーターを見抜く技。
・┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
某有名漫画の効果音。
・ジョ●ョ立ち
某有名漫画での立ち姿のこと。
・見えるぞ、私にも敵が見える
某赤い彗星のセリフ。
シャ●少佐って言いにくいよね。シ●アしょうしゃ。
・メ●テン、ペ●ソナ、デ●サマ、アバ●ュ
全部ア●ラスのゲーム。ペル●ナ以外略称。
・人●羅
真・女神●生Ⅲの主人公。




