File 01:夜道
あの...
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切実な願い...
ある女性は、残業が長引き終電を逃してしまったため、会社から歩いて帰ることにした。
30分ほど歩き、家の近くの路地までやって来た。
真っ暗な道に、街灯の明かりが2,3個見える。
路地を進んでいると、後ろから気配を感じた。
街灯の下に来たとき、勇気を出して振り返ってみた。
10メートルほど後ろで誰かが歩いているのが見えた。
悲鳴をあげそうになるが、ぐっとこらえて様子を窺うことに。
フードをかぶっていて顔は見えないが、おそらく男だろう。
ストーカーかもしれない。
いやな想像が頭をよぎるが、今はとにかく家に帰って休みたかった。
頭を切り替えて夜道を進むと、突然後ろから話し声が聞こえてきた。
後ろの様子を窺うと、真っ暗闇の中にスマホ画面の明かりがぽつんと浮かび上がっている。
男は電話をしているのか、楽し気な声が聞こえてくる。
聞き耳を立ててみると、どうやら男はストーカーではなく恋人の家に向かう途中だったようだ。
女性はようやく安心し、家へと帰った。
ぴこん。
話し声に混ざって、気の抜けた通知音が聞こえた。
どうでしたか?ほんの少しでもゾクッとしてもらえれば幸いです。
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