カルスの町で
ベリオレットが去ったカオス教の拠点に残された四人はベリオレットには何か考えがあるのだろうと考えつつも呼ばれるその時に備えて拠点でベリオレットの次の指示があるまで留まる事にした。四人がカオス教の拠点に残っていたその時アルカット神殿ではすでにある事に向けて行動が開始されていた。
アルカット神殿から二つの集団がそれぞれの目的の為に出て行った。タリスタの方に向かった集団は魔王城とカルスの町を繋ぐ道へと向かっていた。先にタリスタの動きを見に行っていた人間がタリスタが率いている集団が向かって来ている事を知らせてきた。タリスタに似た人間と操っている魔物達はタリスタが率いている集団の元へと砂煙をあげて向かって行った。しばらくすると操っている魔物達がタリスタのいる集団へと向かって行った。魔物達とタリスタの集団がぶつかって戦い始めると互角の戦いを繰り広げていった。互角の戦いが続くとその場にいた人間は思っていた。だがタリスタに似ている人間だけはそう思わずに互角の戦いをしているその場所に向けて鋭く細い矢を打ち込んだ。タリスタに似た人間が放った矢は凄い音を立ててタリスタに向かって飛んでいった。飛んでいった矢はタリスタが避けたその横をすり抜けていった。只一本の矢がその場所に大きな変化をもたらしていく。その矢によって互角を保っていた魔物達とタリスタの戦いの拮抗は崩れていき魔物達が優勢の状況へなっていった。勢いが押され始めたタリスタ達はこの場を去って魔王城の方向へと帰って行った。カオス教の集団はタリスタが引いて行ったのを確認するとカルスの町へと向かった。
一方その頃、アルカット神殿を出たもう一つのカオス教の集団はパル達の監視をする為にカルスの町へと向かっていた。カルスの町の近くに来るとパル達が来るのをただ待つ事にした。タリスタに向かったカオス教の集団は一足先にカルスの町へと辿り着いていた。辿り着いたカオス教の集団と魔物達はカルスの町を破壊し始めた。破壊し始めた魔物達は建物をあっという間に破壊してそこにいた人間は絶望の声をあげていたが魔物達はその絶望の声が上がっていても容赦なく破壊を繰り返していた。しばらくして町の破壊が終わりかけた時に魔王討伐をしようとしていたパル達がやってきた。その様子をパル達の監視をしようとしていた集団は少し遠くから見ていた。
魔物達はパル達の姿を見ると襲いかかって行った。魔物とパル達の戦いはしばらく続いていてその魔物とパル達の戦いが続いている中にタリスタに似ている人間はパル達の目の前に近づいて一撃を放った。パルはタリスタに似た人間が放った一撃を避けた後対峙してきた。タリスタに似たカオス教の人間は名前を名乗る時にタリスタだと嘘をついた。パルは対峙したタリスタに似た人間の悪のオーラを感じ取ったのか攻撃をしてこなかった。タリスタに似た人間もしばらく攻撃をしなかった。だがその静けさを振り払おうと攻撃を仕掛けた。タリスタに似た人間とパルは攻撃を仕掛けた何回目かの斬撃の後に顔が近い距離での睨み合いが少しの間続いた。その睨み合いの時間、その場所の空間を静けさが覆っていた。その二人の戦いに周りの人間は戦う事を忘れて見守っていた。そんな静けさの中でカオス教の人間が「まだこれ以上戦うわけにはいかない」と言った。カオス教の人間が一瞬だけ集中を切らしたそのタイミングでパルが一撃を入れてきた。カオス教の人間も遅れながらパルに一撃を入れた。お互いに傷を負って膠着していた時、カオス教の人間は後ろに下がりその場を去る事にした。魔物の集団も一緒にその場を去った。