ヲタッキーズ87 残酷な卵子のテーゼ
ある日、聖都アキバに発生した"リアルの裂け目"!
異次元人、時空海賊、科学ギャングの侵略が始まる!
秋葉原の危機に立ち上がる、美アラサーのスーパーヒロイン。
萌えとヲタクの街、秋葉原を逝くスーパーヒロインの叙事詩。
ヲトナのジュブナイル第87話"残酷な卵子のテーゼ"」。さて、今回は使徒と同じ殺され方の連続殺人事件が発生w
背後には宇宙誕生以来続く萌えと萎えの戦いが…さらに、萎えに操られた元カノはスーパーヒロイン同士の対決へ!
お楽しみいただければ幸いです。
第1章 レイレイ、課題の向こうに
暗い洞窟のような地下室に赤い焔の蝋燭が揺れる。
修道女ランジェに身を包む女子が生贄をムチ打つ。
パシッ!
十字架に磔にされた生贄はうめき、身悶える。
「赦すわ」
クレンメを操作して、チャンバーの滴下を速める。
呪詛が高まり、蝋燭の焔が吹き消すように消える。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「おめでとう!」
近代的なSATO地下司令部に陽気な声が交錯スル。
テーブルに巨大ホットドッグが置かれ蝋燭が灯る。
「コレって"マチガイダ・サンドウィッチズ"の"メガドッグ"でしょ?スゴーい!初めて見たわ!お誕生日でもナイのに…」
「どうして?出版祝でしょ?地下アイドルがメジャーデビューしますょ的な?」
「まだゲラ刷だし」
テレるルイナは車椅子のゴスロリ女子だが超天才。
あ、南秋葉原条約機構は、官邸直属の防衛組織だ。
「本のタイトルは"ヲタ友の公式"だって」
「サブタイトルも笑える。"安全なヲタ友の作り方"。ねぇ論文のタイトルは違ってたわょね?ルイナ」
「以前は"ヲタク友情ダイナミクスの数理的な解析および冷徹な序論"だったけど。出版社はこの方がウケると思ったらしくて」
ちょっち不満げなルイナ。ココは乾杯しかナイw
「ベストセラーのゲラ刷に!」
「おめでとう!」「おめでとう!」「おめでとう!」
「あら?テリィたん、行っちゃうの?シャンパン、もう1杯いかが?」
主役のルイナからお声がかかる。
「あ、いや、やめておく。月曜日にレイレイに提出する課題をやらないとw科目聴講でこの量さ。学生は良くついて行くょ。スゴいな」
「若いから」←
「苦手な地下で勉強ナンて学生時代のジャズ喫茶以来だ」
「え。今まで1度もなかったの?」
「あったでしょ?地下が大好きな前カノのエリスさんと。私が未だ池袋にいた頃」
げ。今カノ…と逝うか、僕の推しのミユリさんだw
彼女はカフェ勤務なので、いつもメイド服を着用←
「ミユリ姉様、ダイタン発言!」
「質問!姉様と出逢う前のテリィたんは、元カノと地下で何をやってたの?」
「前カノよっ!タダの元カノじゃナイわ!」
無責任に盛り上がるみんな。今日の主役に失礼だろう…と思ったが当のルイナまで一緒にヤイノヤイノと大騒ぎしてるw
ココで全員のスマホが一斉に鳴動←
「事件ょ!ヲタッキーズGO」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
地下アイドル通りにある古い雑居ビルの地下室。
「被害者はシャム・ジェル。29才。証券アナリスト。殺害前に36時間ほど拷問されています」
「1人目と同じね」
「今回は2人目なの?1人目は?」
「サキエ・ダイテ。小学校教諭。37才。3週間前に金澤小学校で殺害。月曜の朝、登校した児童が遺体を発見」
「トラウマカウンセラーの荒稼ぎパターンねw」
「SATOも商売繁盛ょ。サキエもシャムも"blood type BLUE"。異次元人反応が出たから今回もSATOとの合同捜査だわ。あら?このスローガンみたいのは?」
殺人現場となった地下室の壁に落書きが残されている。ラテン語で"彼女が刺されたのは、我々が背いたため"とアル。
「アポトーシス伝の第53章。裏死海文書?反ヲヴァンゲリヲンだわ」
「最初の殺人現場にもラテン語の引用がありました。えっと…"彼女は見下され見捨てられた"です」
「ホメオスタシス書の第53章だわ。同じく裏死海文書」
「前回も今回も、現場には同じアニソンが流しっぱなしになっていました。いずれも"SM新世紀ヲヴァンゲリヲン"のメインテーマ"残酷な卵子のテーゼ"です」
因みに、SMはシングルマザーの略だ。
SMが人型兵器で闘うロボットアニメ。
「点滴の中身は、サクシニルコリンとアコニチン。全身が麻痺し、緩やかに呼吸困難を起こして逝く。御丁寧に、コレが喉に押し込まれていました」
「絵コンテ?」
「"ヲヴァ"の絵コンテで使徒の名前に丸がついてます。サキエの時もそうでした」
「絵コンテからの無差別殺人の意図を匂わせてる?ルイナの方はどう?」
「数字だけじゃなく文様も重要みたい」
ルイナは、SATOのラボからアプリで現場検証に参戦中だ。
地下室の壁には、アンモナイトの絵や数列が描かれている。
「最初の現場の数字も見せて…コレは"フィボナッチ数列"だわ。この最初のグリットから今回のグリットへと続いている…ん?でも、1つだけ違う」
「何が?」
「前のと今度のグリットの間に1連の数字が欠けているわ。スピア、打ち込んで。そう。コレょ」
スピアが耳打ちスルと別のスクリーンに文字列が浮かぶ。
「55501…コレは電話番号?」
「ソレは、被害者シャム・ジェルのスマホですw」
「最初の事件は3週間前ょ?その時から、犯人はシャム・ジェルの電話番号を知っていた。既に次の犠牲者を選んでいたのょ」
ルイナは瞬間、黙り込む。
「じゃあ次のグリッドと、その次のグリッドとの間が3人目の電話番号かしら。待って」
傍らの相棒、天才ハッカーのスピアに耳打ちスル。
「コレが電話番号だと思うわ。多分」
「該当者を洗って!早く!とりあえず、私は電話をかけてみるわ…」
「了解、警部!大至急、今から言うスマホの持ち主を洗ってくれ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
やがて、壁画は同じアンモナイトだが、別の地下室で鳴動を始めたスマホを男の口に近づける黒い修道女ランジェの女。
「…はぁはぁ…助けて…」
「もしもし!万世橋警察署です!大丈夫ですか?生きてる?」
「…殺して」
スマホのコチラ側は大騒ぎだw
「警部!その電話番号は、ラミエ・ジリコ。34才。12時間前から行方不明!」
「同じ手口なら、あと1時間もありません!」
「ラミエさん!今、何処にいますか!」
暗闇に蒼く煌めく三日月刀が振り下ろされるw
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
万世橋に捜査本部が立ち上がる。
「推しのラミエとは一緒に暮らしてる。彼女は、昨日ジョギングに出て、それっきりだ」
「TOのヘイフさん。昨日の彼女に何か変わったコトはありませんでしたか?不審な車やヲタクが見張っていたとか?」
「先週、尾行されたとか言ってたな」
「何か心当たりは?」
「ウチの推しは、風俗メイドの相談に良くのってた。だから…その筋からの脅しがあったかもしれない…このコトは、捜索願を出した時にもう話したが」
「ご協力に感謝します。今回の件に照らし、事実を整理したかったので」
タマタマ廊下を歩いてた僕は、TO仲間の彼に見つかる。
「おい、テリィ!お前ら、何か隠してるな?…ま、いいや。でも、必ずラミエ・ジリコを見つけてくれ」
ヘイフは、かなり思い詰めた表情だw
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
捜査本部では、ラギィ警部に情報が集まる。
「警部!ラミエ・ジリコへの通話時、犯人はGPSを切ってましたが、通話は秋葉原市内の基地局を経由していたようです」
「薬物の方は?ちゃんと追えてる?」
「成分と点滴から医療関係者の線が浮上しました。病院での薬の盗難被害を調査中です。ソレと、壁の文様に使われた塗料は美術品の修復に使う特殊なモノと判明しました。販売店の数は、かなり限られます」
「片っ端から当たって頂戴!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
その頃、僕はルイナのラボに顔を出す。
「ルイナ」
「あ、テリィたん!いつものユートピア暮らしは、もう飽きたの?」
「ユートピア?あ、僕が宇宙発電所から帰ると通うコトになってるカウンセリングのコトか?」
僕は、第3新東京電力のサラリーマンで、世界初の宇宙発電所の所長をやってる。
2週間毎に地球へ帰ると、会社は僕に心理学者のカウンセリングの受診を求める。
「ユートピアとは、ギリシャ語で"無い場所"のコトだ。トマス・モアは皮肉を込めて"無い場所が良い場所"と言ったワケだ」
「テリィたん。何が言いたいの?」
「ルイナも僕も、心はどこか他所にアル。何処にも"ない場所"にさ…いっぱいいっぱいになってるみたいだね。厳しい顔して、何かに没頭してるみたいだけど、いつでも話相手になるょ?」
ところが、別の"話相手"がアプリで割り込むw
「ルイナ。犯人像は?」
「ラギィ警部。聖書の言葉を山ほど使っている。拒絶。自己嫌悪。それと比喩。宗教的な教育を受け、人生や恋愛に失望して異常行動に出たって感じ?」
「信仰のダークサイドに堕ちたんだ」
僕が1言、口を挟む。
「あら、テリィたん。ラボなの?お寺で座禅とか組んでなくて良いの?…犯人は、自分を発見してみろと警察を挑発してルンだわ」
「アニヲタかな?」
「ソレか、聖書系の数秘術の使い手か。数値占い的なオカルトの要素を持ち合わせてる。ソッチ方面は、ルイナの力を借りたいわ」
何で?と逝う顔のルイナ。
「どーして?数秘術ナンて科学じゃナイわ。ナンセーンス!」
「え。でも、数秘術がルイナにはナンセンスでも、犯人には大きな意味がアルのカモしれないぜ?」
「OK。じゃ誰か専門家にも頼んで?宗教学とか象徴学とかで気の利いたセンセはいる?」
おお。僕の出番だ。
「アレク・ドロヴ・リッジ。僕から話しとくけど」
「素敵な名前ね。肘当て付きのセーターを着たイギリス紳士かしら。チップス先生?ダヴィンチコード?」
「魔法学校の校長の線もアリ?」
僕は頭を抱えるw
「ソレは…少し違うカモ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「貴女もテリィたんの元カノなの?」
美しく組まれた美脚が雄弁に問いかけて来る。
また厄介な元カノが現れたと嘆息するルイナ。
「私がアレク・ドロヴ・リッジ。テリィたんから話は聞いてる。もちろん、貴女を手伝うわ」
「どうも。助かるわ」←
「貴女のゲラ刷を読んだわ。出版が楽しみょ。でも、貴女がヲタ友作りに苦労したなんて信じられないけど」
日本人だと滅多に似合わない純白ミニ丈タイトワンピース。
「7才の頃の話です。送った現場写真を見てくれました?」
「ええ見たわ」
会議アプリでオンライン中の画像の中で写真を取り上げる。
「数秘術が役に立ちそうね。4は西洋やインドの4元素とか四季とか。7は霊的なモノの象徴。光は7色だし1週間は7日でしょ?…あら?全然聞いてナイ?」
「数字に神秘的な意味がアルですって?笑止だわ。私は、科学者なのょ」
「あら。フィボナッチ数列や黄金比は?」
「確かに、自然や芸術の中にも数学の自然発生はアル。ソレはソレで神秘的で美しいとは思うけど」
「だけど、霊的な意思の存在は否定スルの?」
「そうは言ってナイ。ただ、私が信じるモノは科学」
「でも、ソレを信じる誰かが犯人だとしたら?ねぇ私、テリィたんに頼まれたから、貴女と通話してルンだけど」
「確かにそうね。ごめんなさい」
「OK」
「ソレで結論は?」
「引用は、暗号の1部で数字と結びついている。1 は統一のシンボル。だから、私達"1"から始めナイ?」
「貴女と"1"から始めるの?」
「YES」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「で、どうだったの?」
「何がですか、姉様」
「アレク・ドロヴ・リッジ」
「…親切で刺激的な人だった。あ、会話が刺激的と言う意味だけど」
モニターの中でうなずくルイナ。ココは"潜り酒場"。
メイド長のミユリさんとリモートでガールズトーク。
「そして、ホットだった?」
「別に…ソレほどでは」
「お。ルイナ?ちょうどいいや」
僕が御帰宅して来たのは、このタイミングだ。
「テリィたん!」
「実は、熱力学の課題に頭を痛めているんだ」
「レイレイの課題?どんな内容なの?」
「橋の上での氷の凍結で膨張の問題だ。でも、数式を見る限り、道路に塩を撒くのが無意味ってコトが説明不能だ」
「OK!今、少し取り込んでるから後で一緒に勉強しょ?」
「thanks…で、ルイナ。アレクと話したか?美人だったろ?」
ミユリさんが愉快そうに僕をチラ見する。
「まぁコスキャバならナンバークラス?でも、No.1は無理ね。瞳にキラメキがナイから」
「意外に高評価だなw」
「とにかく!私、非数学は嫌いなの。意味のないキーナンバーなんて、とても私には探せない」
「イザヤ書の第53節だょ」
「何ソレ?美味しいの?」
「アレクが、数字と文字には互換性がアルって逝ってなかったか?」
ココでモニターの中の"リモート飲み"が1名追加になる。
スピアはストリート育ちの天才ハッカーでルイナの友達だ。
「え。じゃイザヤ書第53説I-53は153と読み替えるの?そんな単純な…でも、面白そう。テリィたん、私の暗号解読スキーマで検証してみてもいい?」
何なんだ、その暗号解読スキーマってw美味しいのか?
「おいおい、スピア。解読なんて出来るのか?裏死海文書は世界的ベストセラー"聖書"のネタ本だぞ?」
「あら?何コレ?アドレス?」
「え。"聖書"にアドレスが隠されてたのか?スピア、君は天才だっ!」
「それに"ホット"ょ。忘れないで。あぁ熱い…」
着ていたジャージをハラリと床に落とす。
下は真っ赤なスク水w彼女の勝負水着だw
「リアルアドレスも割り出せた。地下アイドル通り874」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
874と描かれた鉄扉の前にメイドが2人。
「ROG…マリレ。5分で万世橋のSWATが到着スルけど、前回は36時間後に殺人が起きてる。既に35時間が経過」
「待つ余裕は無いわ。トンネルラッツ、GO」
鍵を開けて突入する…イキナリ地下への階段wヲタッキーズのマリレとエアリが音波銃を抜く。
階段の先は全くの暗黒の闇だ。その彼方から、遠く、くぐもった声に荒い息遣いが響いて来る。
「聞こえた?マリレ」
「YES」
「ヲタッキーズょ!手を挙げて!」
暗闇の底で横たわっているホームレスが両手を挙げる。
「撃つな!清く正しいホームレスだ!奴かと思ったw」
「奴?誰?」
「姿は見てない。昨夜あっちから悲鳴がした」
ホームレスが指差す先を、角を曲がり地下道を進むと製鉄所の地下壕のような地下室に出る。
宗教画やマネキン人形が大道具置き場のように雑然と並んでいる。横のイスの上に段ボール。
「きゃ!」
ラッパの形をした音波銃の銃口で器用に段ボールの蓋を開けるとマネキンの首…の上を忙しく動き回る大小のゴキブリw
「コケにしてくれちゃって」
「あら。また壁にラテン語の落書き?」
「"常にあなた方と共に"。マタイ伝第28章。また裏死海文書の引用だわ」
さらに奥へ進むヲタッキーズ。背中をカバーし合いながら、暗い地下道を進む。アンモナイトの絵。数列。血だまり…
「何?」
「マネキンの首は代わりだ。コッチは頭だけナイわ」
「え?」
黒いカーテンの向こうに、椅子に縛られた首無し死体。
第2章 12使徒を追え
万世橋の捜査本部。
「例の地下現場には、数列のパターンがナイってルイナが嘆いていたわ」
「手口を変えたのかしら」
「最初は刺殺。今度は打ち首?普通、連続殺人犯は手口を変えないけど」
「じゃあなぜだ…あ、ヘイフに伝えなきゃ。いや、僕から話すょ」
警官がヘイフを連れて来る。ラギィを制して僕がラミエの死を告げると、へイフはラギィを睨み、やがて嗚咽を漏らす。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ユダヤ教7大天使の1体で"水"を司る第3使徒サキエルは自爆。エデンの園の天使の王子で守護天使の第4使徒シャムシエルは刺殺。同じく7大天使の1体で"雷&幻影"を支配する第5使徒ラミエルは焼殺。第6天を護衛する守護天使にして"魚"を司る第6使徒ガキエルは爆殺…
「うーん結局12使徒なのか」
捜査本部のギャレーで、僕は呻く。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「サキエ・ダイテ、シャム・ジェル、ラミエ・ジリコ。今までの被害者は、全員"ヲヴァンゲリヲン"の12使徒と似た名前だ。殺され方も似てる」
「となると、お次の殉教者は?」
「アニメだと第6使徒はガキエルで、魚のオバケみたいな奴だ。因みに、人類が自力で殲滅した唯一の使徒」
捜査本部でトンデモ論を展開スル僕に反応は様々だw
「連続殺人犯の典型ではあるわね」コレはラギィ警部。
「神になった気なのね」コレはアレク教授。
「"世の終わりまで常に汝等と共に"」コレは…僕。
因みに、大学の語学で唯一"A"だったラテン語を使用←
「とにかく、連続殺人犯は使徒全員を神の下に集める気だわ。コレは、ソレまで殺人を続けると言うメッセージね。既に12人の内3人を集めてる」
「残る使徒は、あと9人」
「犠牲者は、まだまだ増え続けるわね」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
そのママ、ほぼ全員で本部からギャレーに移動。
「連続殺人犯の狙いはわかった。アニメのストーリーに沿ってターゲットを見つけてる」
「正確には、登場スル使徒の順にね」
「でも、ホントにそうなの?コレじゃヲタクの妄想殺人だけど?」
「うーん"ヲヴァ"自体は、神秘主義思想カバラをテーマに取り込んだアニメに過ぎない。このアニメの背景となってる"ゲルマニア"にこそ注目スルべきょ」
ギャレーのモニターをハッキングし、ラボからリモート参戦を続けるのはアレク・ドロヴ・リッジ"萌え"象徴学教授w
「犯人が壁画に残した数列に多用されてる"888"は、三位一体を示してるわ」
「ソコに隠された意味がアルと言う陰謀論?ソレとも都市伝説かしら?」
「"888"は、古来よりキリストと関連づけられてるの。"イエス"とギリシャ文字で描いて、ソレを数値に置き換え全部足すと10 +8 +200 +70 +400 +200… ほーら888になるでしょ?」
カトリック系お嬢様学校のサークル発表のレベルだ←
「ホ、ホントだ!」
「やるじゃん、神秘主義思想カバラ!」
「パチパチパチ…」
何で拍手?とも思うがアレク教授は"ドヤ顔"で続ける。
「みなさん。コレは"ゲマトリア"と言って、合計した数値の意味を読み取る数秘術です!」
「待って!コレは"猿とタイプライター問題"ょ!小数の強法則によれば、人は常に答えをこじつけるモノなの!」
「あ、ルイナ。ソレから被害者は3人とも電話番号を足すと26になるみたいだけど?」
ホントだ!と驚く顔と、もうウンザリと逝う顔が半々←
「で、アレク。今度は何の意味なの?」
「あのね、ルイナ。"ゲマトリア"で26はエホバ。ヘブライ語で神ょ。間違いなく、一連の事件には"ゲマトリア"が絡んでいる」
「…で、被害者の選択方法は?」
「名前か住所かを数値に変換してルンじゃナイかと…」
現実的な解決策になると小声にナルのは陰謀論者の常←
「じゃ先ず連続殺人犯の計算方法から見つけましょう。ね、スピア」
「うーん1種のデータマイニングね、ルイナ」
「数え上げ組合せ論でアルゴリズムを組んでみて」
モニターの向こうで意味不な会話が続く。
「ルイナ。今のトコロ、話が落ちた」
「あ。テリィたん、ゴメン。硬貨の選別機を想像してみて。大量の硬貨を投入スルと大きさ、質量、素材などで選別して行くょね?同様に、ヲタクの電話帳を連続殺人犯のアルゴリズムで選別し、犯人の基準を満たす次の犠牲者を探して行くの。数万におよぶ秋葉原のヲタクリストを数百程度に絞れるカモ」
「あら。やるじゃ無い。感心したわ」
「僕もさ」
僕とアレクは同時に感心したンだけど、アレクは"ドヤ顔"を取り戻したルイナを見て、唇をスボめて小声でつぶやく。
「ズルい。元カノ協定違反だわ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
再び捜査本部に戻ったラギィの下に部下が続々集まる。
「警部!現場で壁画を描くのに使われた、特殊な塗料を扱っている店は、秋葉原では2軒だけです」
「しかも、その内の1軒で先日、大量に購入した客がいます。その首に茨の冠と十字架のタトゥーがあり、とても宗教画の修復師には見えなかったと」
「似顔絵が欲しいわ」
「既に漫画家を派遣済み。で、向かいにある銀行のATMにカメラがありまして…」
「ソレ早く言って。絵がアルの?」
「今、画像を鮮明にする処理をしています」
「続けて!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
その頃、僕は捜査本部を抜け出しルイナのラボへ。
「スピア!犯人の"ゲマトリア"最後の数値は特定出来た?」
「アルゴリズムで分析中ょ」
「お願いね!」
どーやら事件解決マシンはフル回転で運転中のようだ。
「おっとお邪魔かな」
「テリィたん!いつでも大歓迎ょ。さっき時間があったからレイレイの課題、やっておいたわ」
「おぉthanks!で、コレは数秘術か。確かニュートンって聖書の数秘術で終末の日を算出してたょね?2060年だっけ?まぁ僕的には、数学と宗教は分けて考えるべきだと思うけど」
「全くだわ!」
「そうそう。ヒッポの聖アウグスティヌスによると、数字は真実の確認のために神が与え給うた普遍的な言葉だと…」
その時、スピアが顔を上げる。
「次のターゲット候補のリストが出たわ。該当者は28人」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
再び捜査本部。
「ルイナの28人リストとウチの行方不明者名簿をクロス照合しました」
「結果がコレ?…ガキエ・ジョラ。36才。また教師?」
「いなくなってもう3週間です。遺体は出てないけど、3週間も監禁されてるとも思えない」
ココで若い刑事が駆け込んで来る。
「警部!ガキエ・ジョラのカードが今朝、薬局で使われてます。しかも、廃ビルに住み着いてる不法居住者へのデリバリーで怪しさmax!」
「デリバリーより先にその廃ビルへ行って!」
「OK(了解)!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「廃墟にホームレスが住み着いてるワケね」
警官隊より先に現場に"降り立った"ヲタッキーズのマリレとエアリ。
メイド服のママ、音波銃を抜きフロアに敷かれたボロマットとか踏み…
「クリア!」
「こちらもクリア!」
「…これを見て」
奥の部屋の壁にアンモナイトの絵。数列。そして…
グルグル巻きにされ日焼けマシンに焼かれてる女←
「電源を切って!」
完全に干からび、皮膚は焼け爛れミイラ化?してるw
「例の失踪者ガキエ・ジョラだわ」
その瞬間、包帯からのぞく、焼け爛れた瞳が開く!
第3章 エンジェル・スナイパー
万世橋の捜査本部。
「ガキエ・ジョラは"外神田 ER"のICUで治療中。全身の8割に第3度の火傷です」
「第3使徒ラミエルは、アニメでは第3新東京電力が国内の電力を集めて発射した加粒子砲でコアを撃ち抜かれました。コレは"ヲヴァ"ヲタのサイトに拠れば、旧約聖書の偽典にある"カラダの内側を焼き滅ぼした"との記述からの引用とされています」
「でも、ソレってアニメだと第5使徒のラミエルょね?今回の事件だとラミエ・ジリコの案件に相当スル。今回のガキエ・ジョラは、確かに3週間も日焼けマシーンの前に寝かされて"焼き滅ぼされてる"けど"外側"からだし」
「"ヲヴァ"ヲタって結構アバウトなんです。もともと謎の多いアニメなので…」
「警部!廃墟にデリバリーを依頼した女は、イバラの冠と十字架のタトゥーが首にあったそうです。レシートから指紋が出ました。名前は、ユダパ・ドパー。性的暴行の前歴あり!」
「動物を安楽死させるシェルター勤務でしたが、先月、安楽死の薬を盗んだ疑いで解雇になってます」
「安楽死の薬とは?」
「サクシニルコリンとアコニチン。ん?この組み合わせは…」
「ATMの写真の女とも画像認証が一致!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ドアをノックする音。薄くドアが開く。
「シャニ・ドパー?」
「はい…あら?メイドさん?デリヘルの誤配かしら?ウチは女世帯だけど?」
「ヲタッキーズょ。お姉さんは?」
マリレが入ろうとすると、妹?が必死の抵抗w
「いないわ。出てって!」
「では家宅捜索ね」
「え。令状?」
ドアの隙間から令状を押し込む。
「失礼」
スーパーパワーでドアを蹴ると、妹?が吹っ飛ぶ←
部屋に入ると奥の窓に人影がチラ見えして消えるw
「被疑者発見!」
「非常階段を屋上へ逃走!」
「追え!」
東秋葉原では、とあるビルのベランダが隣のビルの屋上に続き、さらに梯子でペントハウスに登ると屋根を繋ぐキャットウォークに接続…という具合に"空中ラビリンス"が続く。
「待て!ユダパ・ドパー、諦めて!」
「メイドさん達、わかってる!私は逃げられない。もう…」
「止まれ!さもないと…」
ヲタッキーズは、銃口がラッパ型に開いた音波銃を抜く。
「あぁ!もう逃げられないわ」
「観念して…待って!何をスル気?」
「神ょお許しください」
古い雑居ビル屋上の手すりに登るユダパ・ドパー。
「飛び降りる気?話を聞いて!自殺は大罪よね?」
「蔵前橋に戻るのは嫌っ!」
「ソッチか!でも、だからと言って死ぬのも嫌でしょ?」
振り返るユダパ。エアリが、おいでと手招き。その時!
音波銃に特有の銃声が響き、ユダパの胸を殺人音波が貫く!
反対側に崩れ落ち、屋根と屋根の狭間に滑り落ちるユダパw
「狙撃された!」
「容疑者、被弾!」
「全周警戒!スナイパーを探せ!」
ズレ落ちそうになるユダパを必死に抑えるマリレ。
エアリ達は警官隊と物陰に隠れスナイパーを警戒。
「エアリ!ユダパの腕のタトゥーを見て!」
「え?…ユダ?ユダって使徒だっけ?」
「"使徒行伝"は、ユダを使徒としては認めナイ。因みに、アニメも映画もユダの出番はナシ」
「敵に通じてた裏切者だものね。自分の意思で犯罪に手を貸してたのかしら」
「むしろ、使徒と言うより、誰かに操られてたのでは?」
「じゃ操っていたのは誰?」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
万世橋の捜査本部。モニターに拷問画像w
「ユダパの部屋にあったUSBメモリの画像です。今までの"使徒"殺害が全て録画されています」
「彼女の犯行だったのね」
「でも、主犯ではない。この最後の映像は昨日のモノです。ナタニ・エルグ。34才。建築士。2日前から行方不明」
「ナタニ・エルグ?また12使徒?」
「そもそも12使徒がホントに12人だったのかも諸説ありますが…一応"ヨハネの黙示録" に"ナタナエル"と言う使徒がいます」
「…使徒ナタナエルは、どんな殺され方だったの?」
「ムチで打たれて生皮を剥がされました」←
瞬間、シンと静まり返る捜査本部。スマホが鳴る。
「はい、ラギィ…そう。どうも」
スマホを切るラギィ警部。
「ガキエ・ジョラが死んだわ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「貴女のお姉さんに拷問されたのょ!」
やっぱり妹だったシャニ・ユダパに写真を叩きつける。
エアリは"使徒"達の無残な死体画像の束をバラまく。
「全員殺された!写真を見て。全部お姉さんと、お姉さんのサディスティックなお友達がやったのょ!」
「嘘だわっ!」
「でも、貴女の顔はホントだと叫んでる。あのね。しかも、貴女のお姉さんは利用された挙句に殺された。また犠牲者が出る。その前に知ってるコトを話して」
「…確かに姉は取り憑かれてた。信徒って言うか…オカルトにハマってタトゥーまで彫った。奴の言いなりだったわ」
「"奴"って?貴女は会ったコトある?」
「いいえ」
「お姉さんは、何処でタトゥーを?」
「東秋葉原の店とだけ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
その頃、SATO司令部に併設されてるルイナのラボ。
「最後の現場に残された数列からはパターンが読めないわ。0と1の繰り返しだから、バイナリーコードかもしれない」
「うーん少なくとも数秘術ではないわね。わからないわ」
「あら?戯言術もお手上げ?役に立たないのね」
ルイナの暴言にガンを飛ばす美脚のアレク教授。
「ごめーん。ソレとテリィたん、そんな困った顔しないで」
「こんな時までテリィたんwいいわ。慣れてる。ソレに私も懐疑論者だった」
「あら、アレク。意外だわ。ソンな貴女がナゼ数秘術を信じるようになったの?」
「ルイナ、あのね。私が医学生だった頃、同僚が手術不能な末期の脳腫瘍と診断された。共に科学の夢を語り合った相手だった。その彼が、死の床で私に聞いたの。僕は、知識以外の何を信じて生きて来たのだろうって」
僕の出番だ。
「グールドがNOMA原理で"科学と宗教は、お互い干渉せずに共存すべきだ"って提唱してる。確かに、その方がお互い平和で快適だょな…あ、全部"ダヴィンチコード"のネタ本の受売りだけど」
しかし、アレク教授は大きくうなずくw
「でも、テリィたん。リアルでは、そうは上手く行かない。ただ、人間が存在する理由を知るには、科学だけでは明らかに足りない。私は、段々そう思うようになったの。だって、テリィたんを知るには科学だけじゃダメでしょ?」
「いや。僕なら君だけで十分さ」←
「うふ。でも、リアルで信頼の基本コードは"LOVE"でしょ?テリィたんとミユリ姉様は、共に"萌え"にアウフヘーベンしたのょね?今、貴方達は萌えと言う"長い旅"へと踏み出したの」
聞くに堪えない←
今度はアレクの暴言?が続く。良くルイナが黙ってるモンだと思ってチラ見したら遠い目…おっ?神様が降りて来てる?
「ルイナ!何か見えたのか?」
「…テリィたん、0と1 は度数だわ。分と秒ょ。緯度と経度の座標!待って、デジタル地図に落とす…え。ココは何処?私は誰?」
「あら?神殿の丘だわ」
アレク教授が瞬時に見抜く。
「何ソレ?美味しいの?」
「エルサレムの座標ょ。そして、指示されたポイントを繋ぐと…コレは苦難の道だわ!イエスが十字架を背負って歩いた道。でも、秋葉原の事件とエルサレムとの関連がわからないわ」
今度は僕がヒラめく番だ。
「ソレ、アキバの地図に重ね合わせてみてょ」
「あ。そっか」
「スピア、graphic overlay!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
僕は、捜査本部に駆け込む。
「テリィたん、確かなの?」
「ラギィ、左がアキバのデジタル地図に殺人現場をプロットしたモノ。右が苦難の道だ。左右2つの画像を重ね合わせると一致スル。犯人はアキバに苦難の道を再現しようとしてる」
「しまった!てっきり犯人は"ヲヴァ"ヲタだと思ったら、敬虔なキリスト教徒だったのね?!」
「犯人が今後も道をたどるなら、青い点に重なるハズだ。次の殺人現場となる場所を割り出したワケわだ」
「なるほど」
「一方、殺人は5件なのに、フラッシュメモリの座標データは6つある。右上の余分な点は、苦難の道の出発点だ。つまり、最初の遺体は1人目じゃなかった」
「0人目がいたのね?第0使徒がいた」
第4章 ゼロス・インパクト
「0人目の犠牲者?」
直ちにラギィ警部の前に分厚いファイルが積まれる。
「メアリ・ベラス。29才。3ヶ月前に自宅で殺害。拷問の形跡あり。壁にラテン語で"娼婦"との落書きです」
「マグダラのマリアだわ。彼女が第0使徒ね。アニメ版ではリリス」
「メアリ・ベラス殺害の容疑者は、恋人のグレイ・ポッタです。元特殊作戦群。デートDVで逮捕歴あり。海外派遣中の彼女の浮気で口論に至るも証拠不十分で釈放」
「海外派遣中に捕虜を拷問した容疑もあります」
「恋人殺害で暴力衝動に火がついたのカモ」
「特殊作戦群か。音波ライフルでの狙撃もお手のものね。あの距離でユダパを射抜くナンて造作も無いわ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
グレイ・ポッタのアパートは、神田リバー沿いにある。
「借家人としては良い人だったらしいわ。特に家賃滞納もナシ」
「そーゆー連続殺人犯、300人ぐらい知ってるけど」
「ナルホド。確かに"良い人"は大家に無断で鍵を変えたりしないし」
大家から借りた鍵が使えないwヲタッキーズのマリレとエアリは一斉に音波銃を抜く。薄いドアを蹴破って室内に突入!
「クリア!」
「こっちもょ!クリア」
「あまり他人のインテリアを批判したくナイけど…明らかに異常者の部屋ね」
音波銃を構え、左右に分かれて奥へ入ると壁一面にメモや写真、新聞の切り抜きなどがたくさん貼り付けた部屋がアル。
「明らかに犯罪ヲタクだわ」
「アニヲタからの聖書ヲタクの線も濃厚ね」
「あら。素敵なカメラ。カメラ小僧だわ。個撮で粘着されそうw」
粗末な室内の中で異彩を放つ超望遠の大型レンズ。
傍らの無線機は、警察無線のレシーバーのようだ。
「望遠カメラで生贄を撮影。警察無線で捜査状況を把握?」
「生贄だけじゃ無いわ。私達も盗撮されちゃってる」
「やれやれ。次の使徒は私達カモ」
マリレが指差す先に殺人現場の状況写真。
中にはヲタッキーズのクローズアップも。
キキーッ!
ブレーキ音にエアリが飛び出すと、蹴破ったドアを見つけたピックアップトラックが急発車するトコロ!運転スルのは…
「グレイ・ポッタ!止まりなさい!」
マリレがピックアップトラックの荷台に飛び乗るが、グレイがジグザグ運転で路上に転がり落とす。エアリが駆け寄る。
「マリレ、大丈夫?けがは?」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
万世橋の捜査本部。
「現場近くでピックアップトラックだけが見つかった。グレイ・ポッタは、現在外神田2〜3丁目を逃走中」
「奴は必ずいる。制服組を総動員して」
「警部!ユダパ・ドパーの腕にタトゥーを入れた東秋葉原の店が分かりました。第0使徒メアリ・ベラスのアパートの近所にあるメイドカフェです」
「メイドカフェでタトゥーを?確かに、妹のシャニは、姉のタトゥーは誰かの入れ知恵だと言ってたけど…そのメッチャ怪しいメイドカフェは何者?メイド長は?」
「ソレが…メイド長はエリス。テリィたんの前カノです」←
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
エリスの御屋敷"ダヴィンチ"は東秋葉原にある雑居ビルの…僕の苦手な地下にある。メイド服のミユリさんと御帰宅。
「ラッツ、久しぶりね。ミユリさんも」
僕を昔の名前で呼ぶエリス。黒髪はストレートのロング。肌は青白く可憐で儚い。そして、いつも虚なあの"眼差し"。
「メアリ・ベラスにタトゥーを彫った子なら、おととい卒業したわ」
「ごきげんよう、エリスさん。そのメイドさんの居場所を知りたいの」
「いきなりステーキ、じゃなかった、イキナリ上から目線で職質?今カノだからって、少しはわきまえて…彼女も推しは大勢いたから。今どき、推しと寝るメイドなんて珍しくナイのでしょ?」
エリスの挑むような視線がミユリさんの眼底を貫くw
今カノと前カノの"嵐を呼ぶ遭遇"だw僕的にコレは、ちょっとしたサードインパクト←
まぁお互いATフィールド全開だからw、全人類がL.C.L.に還元融和スル恐れは無さそう?
「ねぇエリス。この人に見覚えはある?」
今カノの余裕でミユリさんがエリスに見せたのは、グレイの特殊作戦群時代の写真。黒いベレー帽を斜めに被って敬礼w
「知らないわ」
「そう…ところで、コレは御屋敷の紋章と似てるわね」
「針を持つタトゥー界のダヴィンチ。お洒落でしょ?確かに…彼女は、腐女子にしても変人だった。勝手に御屋敷で彫り師ナンか始めて…会ったら家賃を払えと伝えて」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
同時刻。僕達が地下に消えた雑居ビルを車の中から望遠レンズで撮影しまくる男。その後頭部に音波銃を当てるメイドw
「カメラを置いて。今すぐ」
「ヲタッキーズ?俺を尾行してたのか?」
「最初に尾行したのは貴方でしょ?ハイ、手は見えるトコロに。今度は私を振り落とさないでね。カメラ小僧のお兄ちゃん」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
"カメコのお兄ちゃん"は捜査本部に連行されるw
「グレイ・ポッタ!アンタの安アパートから新聞記事の切り抜きの山やら引用部に赤線を引いた聖書とか、キモいモノがオンパレードで出て来たけど!」
「中でも1番キモいはコレ!私達の盗撮ょ!」
「メイドの撮影は犯罪なのか?最近じゃ誰も"no photo"の札とか下げてナイが…」
ミユリさんも含め3人のメイドの取調べを受けるグレイ。
「何を撮るかによるでしょ?生贄が命乞いをする姿に、自分が神になった錯覚を覚えるの?バッカじゃない?」
「俺の何を知ってる?」
「全部知ってるわ。アンタは、束縛されるコトを好まない。相手を肉体の限界まで痛めつけ、精神を痛ぶるコトで何より大きな快感を得る」
「ダメだ。何もわかってない。ソレでもスーパーヒロインかょ?」
「死刑になりたいの?間もなく、万世橋の鑑識がピックアップトラックやアパートから物証を持ち帰る。そうしたら、2度とアンタに自供のチャンスは無いの。じゃ…いつ自白スルの?」
「今でしょ」←
「古いな。俺は無罪だ。単に捜査の進展を追ってただけだ。殺された俺の推しメアリのため、アンタ達には、ゼヒ犯人を捕まえて欲しかった。アンタ達が正義を行うのを見届けたかっただけだ」
「私達の捜査を見てただけだと言うの?」
「YES。ソレは罪なのか?」
ココで珍しくミユリさんが激高←
「お黙り!ハイチでは拷問をゾクゾク楽しんだくせに。誰を生かすか殺すか。ヲタクの命を差配スル神の快感にでも浸っていたのでしょ!」
「ソ、ソコまで言うのか?!」
「メアリの命乞いスル顔が瞼に浮かばない?」
ガタンと大きな音を立て席から立ち上がるグレイ。
「帰って良いか」
「えぇ話は終わりょ。さよなら」
「姉様!」
取調室を出るグレイ。唇を噛むマリレとエアリ。
「姉様、何のマネ?取調べをブチ壊す気ですか?」
「やり過ぎです、姉様」
「貴女達も散々挑発したのに…私のコト、逝える?」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
その夜の"潜り酒場"。
「ミユリさん、眉間にシワが…」
「え。あら、ホントだわwごめんなさい、テリィ様」
「え。何でゴメンナサイ?」
「だって…普通のTOは推しの笑顔に萌えてヲタ活スルのでしょ?」
「そうかな?ミユリさんの握手会なら昔、並んだコトあるけど?」
「私の握手会?そんなのありましたっけ?」
「あれ?違う子だったかなw」←
「…私、池袋からアキバに来てわかったのです。ヲタクになる喜びは、推しに萌えるコトだって。でも、テリィ様にはその機会が余りに少なかった。だって、私が…直ぐスーパーヒロインに覚醒してしまったから」
「でも、ミユリさんの"ムーンライトセレナーダー"のコスプレは最凶だと思ってるけど?」
「ソレは…テリィ様の妄想満載ですから。白ランジェリータイプのヘソ出しセパレート。でも、個撮とかは期待しないでね。アラサーだから」
僕は、フランス人みたいに肩をスボめてみせる。
「推しを理解スルって、やたら手間暇かかるょね。ましてや、彼女がスーパーヒロインならなおさら。アキバはホント、僕達を退屈させない街さ」
見つめ合い、微笑を交わす僕達。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
その間も、アキバで事件は進展している。
「新たに見つかった被害者は、USBフラッシュドライブの女?」
「いいえ。自称タトゥー彫り師でメイドのトアラ・バリナ。ココは、彼女がTOと同棲していた部屋。TOは読モで、4月からシンガポールにいるらしい」
「殺害方法は?」
「刺殺。牛刀みたいなモノで何ヵ所も刺されてる。使徒トマスと同じだわ。今回は聖書の引用もタトゥーもナシ」
エアリがシンクの収納扉を開くと中にミイラ化したメイドw
「2ヶ月は経ってるわ。確かテリィたんの元カノ、御屋敷を一昨日卒業したとか歌わなかった?」
「あーあ。真っ赤なウソだったのね」
「ヤラレたわ。さすがは、テリィたんの元カノ」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
メイドカフェ改めタトゥーショップ"ダヴィンチ"。
「万世橋警察署!万世橋警察署!」
警官隊が突入スル!
「SWATは右へ!」
「クリア!」
「くそ!逃げられたわ!」
御屋敷はモヌケのカラだw
壁のタペストリーをめくると扉があり、開けると地下への階段が暗闇の中に消えている。
ライトと音波銃を構えたヲタッキーズが飛び込む。階下は古い燭台が並ぶ陰気な地下室。
突然、奥のモニターに画像が流れ出す。
「ナゼこんなコトするの?」
「貴女は選ばれた。光栄と思いなさい」
「やめてぇー!」
ランジェリー姿で磔にされ、絶望の悲鳴をあげる犠牲者の前に、黒ゴシックのガーリーロリータな修道女ランジェの女w
「犠牲者は、第0使徒のメアリ・ベラスだわ。でも、あのゴスロリ修道女は誰?敬虔な修道女らしからぬ背中の大胆カットに針を持つダヴィンチのタトゥー…まさか?」
「エリスだわ!この前、ココで私達と話したテリィたんの前カノょ。間違いないわ!あぁ!あの時、犯人が目の前にいたとは!」
髪をかきあげたメアリの首に、牛刀がジリジリと迫るw
「牛刀が宙に浮いてる?!スーパーパワーだわw彼女はスーパーヒロインなの?」
「今カノも前カノもスーパーヒロイン?テリィたんってホントにヒロイン好きなのね。ヒロインヲタク蔑視」
「コレは…悪のヒロインによる公開処刑だわ!」
その時、画像の中のエリスが振り向く。
「全アキバ規模の災厄、全ヲタクを滅亡させ得る危機、"ゼロスインパクト"を今から始めるわ」
エリス。君は"ヲヴァンゲリオン"として覚醒してたのか。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
夜明けの捜査本部。考えあぐねているラギィ警部のデスクの上には、読み返した捜査ファイル、カップ麺に出前の炒飯…
「徹夜ですか?」
「あ、マリレ。おはよう。何か見落としてる気がするの」
「"苦難の道"でナタニ・エルグが拉致されて以来、48時間が経過したけど新たな犠牲者は出てません。"ゼロスインパクト"は阻止されたのでは?」
ラギィ警部は、長い溜め息をつく。
「でも、ナタニ・エルグは行方不明、元特殊作戦群の伝説のスナイパーも野放しのママだわ」
「友人に市ヶ谷の記録を調べさせたら、ハイチの件では、彼は無実だったそうです。逆に、彼の内部告発から始まった1件でした」
「そうだったの…マリレ、市ヶ谷には何をしに行ったの?」
「宇宙作戦群からのオファをお断りしに。実は私、ヲタッキーズに復帰願いを出しました」
「そう。貴女が仕事に疑いを持つのはわかる。無理もないわ。でも、3重スパイだったコトの整理はついたの?」
「わかりません。でも、だからって逃げ出したんじゃ何1つ良くならない。だから警部も踏ん張りましょ?信頼を失うコトは簡単。でも、ソレを挽回するには、先ず逃げないコトから始めないと」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
その頃"犯罪解決ヲタク"が集うルイナのラボ。
「あら?5時37分?今は夜?それとも朝だっけ?graphic overlayした地図から"苦難の道"の続きを割り出した。コレが今回のホットゾーンょ」
「それで?何が問題なの?」
「ココが最新の使徒ナタニ・エルグが拉致されたポイントだけど…」
ラボのメインスクリーンに青いポイントが点滅。
「完全にルートを外れてる。私、何処かでアルゴリズムを描き間違えたかな」
「そのポイントのアドレスは…地下アイドル通り153?ねぇ復活したキリストがティベリアの海で魚を捕まえょと告げたら漁師は153匹獲った。コレは新約聖書だけど」
「あぁまた非科学的な話を…で、アレク。お魚を食べて復活したキリストはどうなるの?」
実は、聖書に興味が湧き始めてるルイナの質問←
「昇天した。キリストは天に登り、神の右に座るコトにより、神の国が到来し永遠の安寧を得る」
「ソレって、サードインパクトってコトかしら。ヲタクの国の到来によるヲタクの終末的支配とか?」
「…エリスが好むのは(僕の苦手なw)廃墟や地下だ。その界隈の地下教会や高層タワーの空きオフィスとかが怪しいンじゃナイかな」
僕の知性が光るナイスアドバイスに、ストリート育ちの天才ハッカー、スピアが鋭く反応、検索をかけながら鋭く発言w
「アレク!888はキリストの象徴だったっけ?」
「そうだけど」
「ナタニ・エルグは第8の犠牲者ょね…あ。最後の現場から8ブロック先の再開発用地に教会の廃墟を発見。しかも、このエリアはグリッドになってる。x軸とy軸。第8の犠牲者。8ブロック四方。私、昇天しちゃいそー」
僕はつぶやく。
「なるほど。ソレは三位一体だ」←
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
地下アイドル通りの廃教会をSWATが包囲、突入待機!
「戦略自衛隊みたいね、私達」
「え。悪役?」
「火炎放射器、持った?」
廃教会に飛び込む"ムーンライトセレナーダー"。彼女は、僕の推しミユリさんが変身した姿だ。
因みに、僕の妄想を満載した白ランジェリー系のヘソ出しコスプレ。実は、アラサーなんだけど←
「エリス!もうヤメて!」
ミユリさんと同じくスーパーヒロインに変身したエリスは、一見黒ゴシックの修道女コスだけど…
背中が大胆カットでコレじゃまるで"裸エプロン"ならぬ"裸ゴシック"でコレまた胸キュンだ←
「ミユリ?どうしてココが…」
磔にした誰かにボディペインティング中のエリスがM24型柄つき手榴弾を取り出し投げると白い蒸気が立ち込める!
「サイキック抑制蒸気ょ。コレで貴女も私もパワーは使えない。帰って、ミユリ。今、ゼロスインパクトの途中なの」
「エリス。もう終わりにしょ?ナタニ・エルグは使徒でしょ?傷つけて良いの?」
「お黙り!今カノの余裕で神を冒涜しないで」
白ランジェリーvs黒ゴシック!しかも今カノvs前カノ!
コレはヲタクの夢だ!…けれども僕はその場にいない←
「何が望みなの?用意スルわ」
「何も望まない。貴女は、私に何も与えられない。ラッツの心以外はね…そして、コレは宇宙の誕生以来続く"萌え"と"萎え"の戦いなの」
「エリス。貴女、狂ってるわ!」
「ミユリ。狂ってるのは貴女。貴女は、私の創造主を恐れた第1始祖種族と同じょ。絶対的な"萎え"こそが宇宙を貫く正義なの」
「そして、貴女は"萎え"の天使?」
「いいえ。私は、真実を見て裁くだけ。私は、死をもたらしシン・アキバに君臨する萎えの女王"AKIBAキラー"!」
瞬間移動したエリス…いやAKIBAキラーがムーンライトセレナーダーに怒涛の腹パンチを見舞う!
腹パンチを乱打され、なす術なく祭壇に四肢を広げて磔状態になるムーンライトセレナーダーw
戦意喪失した挑戦者をロープ際に追い込むチャンピオンだw
「しょせん貴女は異なる月の第3皇女。ヲタクが喜ぶヘソ出しコスプレを選んだ貴女が悪いのよ…トドメを刺してあげる」
その時!
地響きと共に、礼拝堂の壁を木っ端微塵に粉砕して突っ込んで来たのは超合金の重戦車w
SATOが月で発掘した古代太陽系戦争時代の駆逐戦車"ハンティングタイガー2.0"だ!
「姉様お待たせ…あら、やられちゃってる?」
「ふん。もう勝ったつもりでいるわ」
「では、教育してやろう」
ヘルマン帽にヘッドホンを片耳に当てた僕は砲手に命令!
「マリレ!分離挿弾頭付きドンタコス弾、装填!」
「ドンタコス弾?ロンギヌス弾でしょ?テリィたん」
「あ。似てるから間違えた」←
「やっぱり?"トリュフ&ソルト"味は神ょね!」
撃て!
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
廃教会の外、白日の下に連行された"AKIBAキラー"こと前カノのエリスは…真っ黒焦げだ。
自慢のストレートロングの黒髪はチリヂリ、ガングロ、四肢も真っ黒で後ろ手に手錠されてるw
"裸ゴシック"も焼け落ちホトンド全裸だょブラボー←
「死ぬべきだった!私は"ゼロスインパクト"に命を捧げるべきだった!超古代、アキバに落下した"蒼き月"は、生命の種となる卵子。人類は"蒼き月"よりヲタクとなって生まれ変わり"萎え人類"として進化すべきだった。私は"萌え"を"萎え"に正し、ゼロスインパクトを引き起こしてアキバに萎えをもたらす"AKIBAキラー"なの!」
「何言ってンだかワカラナイ。読者が途中で読まなくなるからヤメて。ところで、ユダパ・ドパーを狙撃したのも貴女ね?」
「何の話?私は裏切者を撃ったりしナイ。どーせ異次元人殺しが大好きなSATOの仕業でしょ?そもそもアンタ達、露出の多いスーパーヒロインを重駆逐戦車で撃つナンてどーかしてるわ!」
その時、エリスの手錠に、赤いレーザーポイントが揺れる。次の瞬間、音波ライフル特有の銃声がして手錠が弾き飛ぶw
「狙撃だ!散開!」
「向かいのビルの窓を警戒!」
「スナイパーを探せ!」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
その夜のSATO司令部。
「狙撃傭兵グレイ・ポッタのアパートは?」
「モヌケのカラでした。私達を追跡して、雇い主であるエリスの窮地を救った。今頃ふたりで次の"ゼロスインパクト"を引き起こす機会をうかがってる」
「ソレも"リアルの裂け目"の向こう側でね…とにかく、お疲れでした」
ルイナの車椅子を囲んで、ムーンライトセレナーダー、エアリ、マリレ、スピア、アレク・ドロヴ・リッジ、そして僕。
「みんな。聞いて」
ムーンライトセレナーダーが1歩前に出る。
「今回は、私が敗北したり、ヲタッキーズも色々ありました。でも、とにかくヲタク同士、お互い助け合ってチームとして、戦って来れたわ。マリレは、ヲタッキーズに残りたがってる。もちろん、私もマリレを手放したくない。だから、またよろしくね」
その場の全員が微笑みを交わす。深々と頭を下げるマリレ。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
そのママ全員で"潜り酒場"へと流れる。
因みにメイド長の発意で女子は全員メイド服だw
「今回ばかりは、テリィたんのスーパーヒロイン好きも極まれりって感じょね?」
「スーパーヒロインと言うより、スーパーヒロインのコスプレが好物ナンでしょ?」
「うーん僕は…とりあえずスーパーヒロインに救われる人質になってみたいな」←
「ミユリ姉様、何でテリィたんナンかをTOに?」
「もっとイケメンでお金持ちなヲタクなら、いくらでもいたけど…でも、今まで、私のコトに関してテリィ様に勝てるヲタクはいなかったの。私がアキバに来た日から。そして、恐らくアキバにいる限り」
「ミユリさん。街のコードが"萌え"ってコトだょね」
「相変わらズ何をおっしゃってるのか良くわかりませんが、今回は、前カノに敗北した私をテリィ様が救ってくださいました。テリィ様がアキバを去れば、日本は滅亡だと思います」
「姉様、目を覚まして。さもないと、次は萎えのパワーより生まれし者がシン・アキバの支配者として君臨しちゃう」
「そのエリスの逝ってたシン・アキバのシンって、シングルマザーのコトだろ?」←
ナゼか座が白け、カウンターのミユリさんは小さく咳払い。
「結局、スーパーヒロインとは、人間より萌えの吸収率が高い人だと思うのです。だから、その分だけ萌えのパワーも強い」
「うーんスーパーヒロインはヲタクの進化形ってコト?ソレって、つまり"廃人"ってコトだょね?」
「ひどーい。頭をコツンです」
コレが僕と彼女のゼロスインパクト。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
孤独に歩めど
我々の魂は1つに結ばれている
道に迷うコトを恐れない
正義の太陽の下
身を縮めるコトも
萌えが愛する者を繋いでくれる
無力なリアルに力を与え
暗闇の底にいてもヲタクを導く
萌えは全てを超越する
萌えは永遠
虚なリアルを見守り給え
ヲタクに加護あれ
さすればヲタクは
萌えの力を解き放つまで
おしまい
今回は、海外ドラマによく登場する"宇宙を2分する戦い"をテーマに、萎えの女王、女王の傭兵、女王に殺されて逝く使徒達、裏切り者姉妹、使徒のTO、鍵を握る彫り師、女王を追う象徴学者、天才や敏腕警部、ヲタッキーズなどが登場しました。
さらに、ヲタッキーズ内の不和と再生、今カノvs前カノ、エヴァの秋葉原的な解釈などもサイドストーリー的に描いてみました。
海外ドラマでよく舞台となるニューヨークの街並みを、梅雨明け間近で灼熱の太陽に焼かれる秋葉原に当てはめて展開してみました。
秋葉原を訪れる全ての人類が幸せになりますように。