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闇鍋プロジェクト 作者人狼短編集  作者: 闇鍋Project
第二回 8/2(日)開催
9/18

部長パンチ! 部長パンチ!

いつもは実際に読んだ順で投稿していますが、本日二本投稿ということで、片方は順番を入れ替えて怪文枠にします。

部長パンチ!部長パンチ!

今日も今日とて、部長パンチ!部長パンチ!


ああ、聞こえてくる…

最近うちの会社は外資に買収された。


企業努力というなの奴隷労働を強いて、なんとか災害下でも乗り切ってきていたが、とうとう追い討ちで本社設備に火球が直撃した。いや、冗談ではなく本当の火球だったのだ。それによって生産ラインが全滅してしまった。当然自然災害であったが、そんなものを予測して経営をしてるわけではないわけで。幸い夜の事故だったので職人さん達はおろか、管理部門すらいなかったので、人的損害はなかった。が、うちに発注してた商社に外資が入ってて、その外資がうちに目をつけた。破格の値段で創業一族から経営権を買いとってしまったらしい。


で、最初に戻るわけだが、そう、部長パンチなどという意味不明なマーシャルアーツを使ってるのがその一人だ。最初は一人だった本社からの人員も、どんどん増えて今や部長クラスは全員本社から送り込まれた"御雇外国人"だけになってしまった。元からいた管理職は次々に無能というレッテルを貼られて解雇されていった。なんでもあくどいやり方で、朝出社するとセキュリティシステムに弾かれてしまい出社することすらできずにそのまま解雇となるらしい。抗弁の機会を与えるためという名目で人事部が別の雑居ビルの一室に面談室を置いているらしく、そこで私物を渡されそのままさようなららしい。


俺はどうしても前の部長に聞かなきゃいけないことがあったから連絡を取ったんだがもう1週間も返事がない。(スパゲティコードにすらならないような杜撰なコードを書いてた部長のせいだ)。人事部からの通達によればNDAを結んでるから、その絡みでうちの仕事に関することは聞けないとかなんとか。一応抜け道があるらしく、それを使ったんだが、それでも反応すらもらえないとは困ったもんだ。


じゃあもうこれ解読するしかないのかくそとか思ってたら、部長から呼び出しがあった。なんでも前部長のことらしく、連絡が取れたのか?とおもって部長の部屋に入った。


朝から元気な部長は相変わらずの南部なまりの混ざった英語と日本語とかいうひどい言葉を発していた。そして相変わらずの巨体である。ほんとうにでかい。100kgは優に超えてる。そして言葉が訳わかんねえなと思いながらも一生懸命やりとりをして、話が一段落したところで帰ろうとしたら。


部長パンチ!部長パンチ!


そういう挨拶なのか?とか思 パンッ


刹那、部長の全体重113kgが乗ったパンチがゆうたを襲った。


ゆうたは雲散霧消した。いや、正確には部長パンチによって血肉が飛沫となって飛び散ったのだ。


ゆうたは見ていた。ゆうたが見ていた。


人事部長がやってきて、俺に話しかけた。

君は今日で解雇だ。

でも安心してくれ、再就職先を用意してある。

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