時の流れは早い
加筆、修正
2025/05/11
本当に月日が流れるのは早いもので。明日から中学生だ。
そして当の私はすっかり女の子と言うものに慣れ、生活をしている。慣れたとは言え、前世の癖や仕草は時々出てしまう。
結果姉妹のなかで1番女の子っぽくない感じになってしまった。
髪も伸ばしていたのをバッサリ切ってショートにした。
雪穂はロングで彩夏はセミロングだ
運動も姉妹の中ならダントツとなった。今となっては習い事は全てやめて、中学からは部活に入る事。とお母さんに言われている。正直だるい事この上ない。
「春!今年からようやく同じ学校ね!」
「はぁ…人がなんの為に別々の小学校行ったと思ってんだか…」
リビングで彩夏と雑談をしている。
すると私のその言葉はを聞いていたお母さんが、割って話に入ってくる
「もう、同じ学校でも大丈夫なくらいよ。美春は美春が思ってる程、低能ではないわ。冴木として誇れる子供よ」
「まぁ中学からは共学だし、護衛がいた方がいいもんね。」
「男の子ってどんなんだろう」
「え?ケダモノ、欲の塊、妄想癖…ロリコン」
「こら!美春!」
コツンと、頭を叩かれてしまった。そこそこ痛いんだけど。
けど…男なんてこんなもん………あれ?これ前世の俺じゃね?
やだ…ケダモノ……いやケダモノクラスの頭じゃなきゃ、性別変える薬なんて作んねぇよ。あーはいはい。私は、ケダモノです。でもロリコンでは無いです
「彼氏とかも作るの?」
「それは無理だろ。てか私達に結婚相手選ぶ権利あんの?」
「え!?無いの!?ねぇ!お母さん。結婚相手って選べないの!!?」
「自分で見つけれないと言うのと、あまりにも彼の能力が低いと…なると無理そうね。せめて顔を表立って出せるくらいならいいんだけど。」
「なーなー彩夏。遊ぶなら初潮が来るの前がいいぞ」
「ん?しょちょう?なにそれ?」
「こら!美春!」
今度は強めにゴツンと。来た
「いで!強ち間違いじゃないでしょ!」
「そうだけど、女の子が遊ぶとか言わないの!」
男でも駄目だと思いますと、お母さん。
「ねーねー初潮って何?」
「安心しろ、もう時期来るから。まぁ小学生で来る人もいるらしいけどな。ま、そのうち分かるから楽しみにしといたら」
でも、そういうのって普通学校側で教えてくれるよな。私の学校では5年生のときに教えられた。学年朝会の時に女子だけ体育館に残って教えられた。
頭では分かっているが月1で腹痛に襲われて血が出るとは難儀な体だ。雪穂達の学校は女子校のお嬢様学校であるのが関わっているのだろうか。
生娘の方が扱いやすいのはまぁ認めるが
平然を保っているようで内心月のものがいつか来ることにビビっている美春である。
「ん〜」
「はぁ…小さい頃と雰囲気は変わらないのに、もう少し年相応の会話をしましょ?美春」
「善処します。とはいえもう少しでこの言動に体が追いつくから問題ないでしょ」
「もっと素直ならいいのに」
この年まで何回も言われたことで今更だ
どうやら娘の成長に心撃たれてるようだ。
これでも私も成長したからな。まだ胸はないけど…
女の子っぽい話し方も出来るようになったし…(家では別)
護身術、合気道、弓道は弓道以外は師を越した。
その護身術や合気道が自分の自信に繋がっており、前世よりかは圧倒的に明るい性格になった。そしてややシスコン気味になってしまった。今は、いないが雪穂と彩夏に変な男なんてが湧こうものなら潰す所存でいる。
先日護身用ナイフを携帯したら母さんに押収されたので、もし変な輩がでたら素手ということになる。
まぁ合気道も護身術の講師も図体でかい男の人だったから。実際そこらへんの餓鬼は怖くない
「彩夏お風呂行こ」
「分かった!雪お姉ちゃん連れてくる?」
「頼む」
彩夏は昔まで雪と呼んでいた物を気がついたら、お姉ちゃんが付いていた。多分それは尊敬しているからだろう。
雪穂はお琴…筝曲でのコンクールで何度も優勝していた。でももういいんだってさ。高校でも琴をやるらしいけど、もうソロ曲じゃなくて団体曲をやりたいとのこと。
彩夏はピアノの才があり、こちらも同じく、コンクール総なめってやつだ。高校では吹奏楽部に入るらしい。
雪穂は昔と違い落ち着いた風貌になり、彩夏は元のまま、私はシスコン捻くれなってしまったわけだ。
いや〜年月は恐ろしいな。
かという私は部活を何に入ろうかずっと悩んでいた。
大きなお風呂で顔を沈めて、ぷくぷくと泡を出しているが、当然いい案が浮かばない。
弓道でもいいんだけど…
「春。まだ悩んでるの?」
話しかけてきたのは丁度洗い終わり、お風呂に入った雪穂。
「弓道でもいいんだけど……新しい物をやってみたいって言う気持ちもあって…」
「まぁ、お母さんもお父さんも何でも許してくれるよ。春は真の文武両道なんだから。」
仮にも研究者だぞ………元。
社会なんて前世で殆どやっていなかったから、社会に関しては前世アドバンテージが無いのだ。そりゃ必死で勉強したよ。
社会とかホント嫌い、一生理数をやっていたい
「3人の中で1番動けて、1番頭良いんだから。自信持ちなさい。」
「っけ…文化の才は無かったみたいだけどな」
「ピアノ弾けるじゃない」
「見様見真似。おままごとと同じだよ」
「はぁ…昔はもう少し素直だった気がするのに……」
「昔って言ったって、5年前だよ」
そう男の記憶が1番邪魔していたじき。
アイデンティティクライシスしてた辺りの事だ。
「まぁやれるだけやるよ」
「うん、そうね」
「何の話?」
話が一段落した時に彩夏がお風呂に入ってきた。
ここで生を持ってからずっと思うけど、家の風呂が銭湯級なのはどうも慣れんな。これだけはどうしても庶民の魂が……
「中学行ったらどうしようって話だよ」
「共学なんでしょ!楽しみ!」
「危ない目にあったら私を呼べ、一瞬で蹴散らすから」
「うん!任せたぞ!美春殿」
「仰せのままに」
波を立てるように立ち上がり、腕を曲げて力もちのようなアピールをする
「「ぷっ…!」」
「ははははは」
ひとしきり笑うと横にいた彩夏が何かに気づき、美春のお尻近くの太ももを凝視する。
その視線に気づき美春も何事かと彩夏に問う
「彩夏、流石に恥ずかしい」
「いや、前一緒に入った時にこんな痣あったかなって」
その言葉に促され体を捻ってお尻の方をみる。
するとそこには某エナジードリンクのような爪痕のような傷後があった。身に覚えの無い痣に少し心拍数が上がる美春
なんだこれ!こんなでかい傷できて気づかないことあるか?昨日お風呂入ったときは、、、いやこんな傷なんだからもっと前にできてないとおかしい。なんでぇ?
男、女以前に体に今後も残りそうな痣ができて割と凹む美春
「女の子なんだからしっかりしてよね。美春」
「うん。気をつける」
「「お母さんには?」」
「絶対に言ったらダメ!なにがなんでもダメ!」
お淑やかなようで、娘の教育に関しては心に火山を抱えてるような母親だこんな傷見られようものなら、私だけを焼き尽くす噴火をするに違いない。
私の反応に姉妹はまた笑う。
美春だけはやや引き攣った笑いになるが、それを含め姉2人は面白いらしい
心底仲のいい姉妹だと思うよ。
さて……今更だが前世のボロが出ませんように。
女子校だったので気にすること無かったが、共学になったら、俺魂が蘇るかもしれんからな。気をつけねば
さて……熱いな……のぼせたらしい…フワフワして来た
「春!?」
「お母さ〜ん!春が沈んだ!」
彩夏私船じゃないんだから、、
そう思い美春は意識を手放した
ブックマーク等ありがとうございます