番犬の始動
「美春ちゃん今日は機嫌悪いね」
「う…ごめん…機嫌悪いオーラ出てた?」
「うん!皆怖がってるよ」
昨日の麻野との出来事があって今朝親衛隊のリーダーの人から連絡が来た。まだ情報は少ないが、麻野がこんな性格ではない事の裏を取れた。
イケメン女たらしどころか、陰キャコミュ障であることが分かった。後家に帰ってから雪穂と彩夏によ〜く確認したら「あれ?私達告白なんてされたっけ?」となったので、あいつが言ってた事は筋が通った
となると後は犯人を探すだけか…
で私はその親衛隊の報告を受けてから、その理不尽な嫌がらせによる麻野の立場が悪くなっている事に多少どころではなく腹を立てていた。
前世なら犯人側に味方してたであろうと言う思考が余計に私を苛立たせた。
結局私の根も腐ってやがるな…
でも結に言われ周りを見渡すと、皆スッと視線をずらすので努めて機嫌悪いオーラを出さないようにする事にした
麻野は学校に来ていない
あいつがいるなら、犯人を炙り出せるかもしれない作戦が使えるのに…
麻野の噂が流れ始めたのは去年の5.6月くらいだったはずだから…この悪意が続いていれば必ず捕らえることができる
人は無機物な玩具にはすぐ飽きるが、有機物な玩具を使ったいじめはなかなか飽きないのだ。
餓鬼みたいにいつまでも隠れて、ただ陰湿に…
これは確定していること、だって前世の私が体験してるんだから
だからいじめをいている奴の目もみりゃ分かる
「結」
「何?」
「私さ麻野と付き合う事にするわ」
あいつはいないが先にもう作戦を実行させて貰うことにする。
今日から私は目立つことにするよ。そりゃ目一杯にね
そうすりゃ麻野の評価が下がるように示唆した奴らは面白くない。だからずっと現状維持で笑ってた奴らは更に悪くなるように行動する可能性がある。
だったらそこに賭ける
もう消えてしまった足跡は辿れない。
だが足跡を今からつけさせれば辿れる
「と言う設定でやらないといけないことがある」
「びっくりしたよ〜。で?何をやるの?」
なんでこういう時だけ異常に空気の読める人になるんだろうか、何なら普段から空気を読んでほしいものだよ…
結と友達やってると飽きないけど、その分MPを消費するんだよね…
私はもういつからかスマホ回収制度が無くなったのをいい事に、普通にいじっているスマホを取り出すと、結にラインをする
「ふ〜ん…そういう事なんだ。いるよねこういう馬鹿な事する人。大人になってもいるんだから、呆れるよね」
概要を聞かれると困るのでこうしているのだ、もしかしたらこのクラスの奴かもしれないからな。
嗅ぎ回ってることがバレたらあちらももう行動には動かして来ないだろう。
そうなれば詰みだ
「協力したげる」
「ありがとう」
「美代ちゃんとかには……」
「言わない。これは私が勝手に首を突っ込んだ事だから。皆が知る情報は私があいつと付き合ってるという情報だけでいい」
「わかった。何かしてほしいことあったら言ってね」
「助かるよ」
さてと……今日はあいつ休みみたいだから親衛隊通して連絡入れさせるか…
私と付き合ってるフリをしろと…ね
メス堕ちするわけじゃないからな。フリだからな!




