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冴木美春の憂鬱

バースデー回の前置きとなります

「はぁ〜…」


「これまた大きなあくびだね」


「知ってるか?これは溜め息と言うんだ」


私はあれから何故か一度も変えられることの無かった席で、四六時中あく……溜め息をしていた

その原因は言わずとも分かるであろう…


こんなに誕生日が来るのが憂鬱な事ってあるか?

多分冴木家に生まれて初めての後悔だぞ…これ…


「で、どうしたの?」


「今週末に誕生日があるんだけど…」


「うんうん」


「ホテルで色んな人呼んでやるって言っててさ…私には似合わないドレスまで準備しちゃうしさ…」


「豪華じゃん!」


半分お金持ち達の息子達とかのお見合いを含んでいるんだよぁ…

正直気が進まない事この上ない。

ついでに言うと私はドレスを着る気は無い。一枚くらい持っておいたほうが良いと思って買ったスーツとかで良いだろう。


それにドレスだと武器が隠せないし、姉達を守れない。

私の目的は姉の警護と言うなの、お見合いをさせない様に妨害することだ。それで私達が全力で不満を露わにすれば、娘大事父さんの事だ、もう二度とやらないだろう


それと…


「私だけ妙に育たないんだよな…」


そう言いまだそんなに柔らかくない胸を触る。

うん…硬い…

まだギリAくらいしかないんだよな…いや…AAか?


私は知ってるぞ?雪穂、彩夏。この前二人で下着がキツイかも…とか言ってた事をな…私も混ぜてくれよ…


「夜ふかしのせいじゃない?」


「今…マジレス要らないかも…」


そりゃな…少食&夜ふかしを慢性的に続けていたら胸を大きくとかの前に取り敢えず生きることに体が専念し始める事だろう。

自業自得である…


胸の大きさの心配を割と本気でしていると思うと、本当に女なんだなぁって改めて思う。


「どこのホテルでやるの?」


「うちのグループの…MIBARIじゃなかったかな?」


「お話相手に行ってあげようか?」


あぁ…私は涙が出そうだよ…結が1年足らずでこんなに空気が読める様になるなんて


「あ、ありがとう!」


「うん!あそこのお寿司美味しんだよね!」


前言撤回

お寿司が目的でした…私との友情はお寿司に負けたのか…


「うん…やっぱ結は結だね」


「?」


これで何とか逃げ道は作った。後は更に逃げ道を増やせれば良い。


そう思い声を掛けたのは勿論バスケ部のメンバーである。

てかそこしか声を掛ける人がいないのだ


「パーティー?パパに聞いてみるね?」


「その日は用事あるかも…」


「うん……私が…お呼ばれしても…いいのかな…?」


何となく休日暇してそうな湯葉、千尋、未来に聞いたら2人確保した。湯葉は三上家で父さんと知り合いだからもしかしたらもう家に連絡が行っているかもしれないしね


「これで…まぁいいか…」


結も来るし湯葉も未来も来るだろう。

これで私自身に注目は集まらない筈だ、3人とも美少女だし、一緒にいれば私よりあちらに目がいくだろう



私の中でほぼ完璧に近い出来の計画の進行をし、憂鬱な気持ちは変わらないが取り敢えず今日の自分を褒めながら、家に帰った


家に帰ると誰もいなく静かだった

私が部屋に戻ると部屋の中央に鎮座するドレス、邪魔な事この上ないが、この子の出番は無い事をドレスに謝り、私のドレスに選ばれてしまった事を後悔してもらう事にした。八百万の神々と言うしこれに(ドレス)にも何かしら宿ってるだろう。


転生があったんだ、神がいたっておかしくないだろう


なんて事を考えながら制服のスカートを脱いでいると、ポケットに入れっぱなしだったスマホがなった


from結


『参加者名簿に麻野太陽君発見』


「は!?」


麻野太陽…私の席の隣でこの入学してからの数ヶ月で何人とも付き合っては別れを繰り返している。女大好き野郎だ…

席替えで初めて隣になった時に思った感情は間違ってなかったと言うことだ。

雪穂と彩夏も告白されたらしいが、付き合わなかったらしい。「美春が来るよ?」

の一言で何とかなったとの事…


私そんなに危険人物ですかねぇ…


「えっと…護衛具は…」


麻野太陽と聞き何かしらアクションを取ってくるであろう事を確信し、机の引き出しの引き、開ける。

そして二重底の板を取り外すと、相棒のスタンガン内蔵警棒と、結束バンド、黒のレザーグローブ、人差し指と中指だけ用のメリケンサック。

"防具"である。そう!"防具"である!


「女の敵…死すべし…」


そう言い私は相棒(警棒)を伸ばしペシンと掌に当て音を立てた

引き攣った笑顔を浮かべながら…


やべ…下着姿のままだ…


評価、感想お待ちしております!

作者のモチベーションになります


読んでくださりありがとうございます

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― 新着の感想 ―
[一言] スカートを脱ぎながら警棒を掌に当てる絶壁少女、なかなかシュール。
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