魔法チート?
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「外にお仲間がいらっしゃるんですね」
「な……ッ!?」
どうやら図星の様子。その様子にラファはほくそ笑んだ。
「ここに来たのも、ただの営業妨害か、新規の店への腹いせ。さて、どこの店の回し者でしょうかね?」
なんとも言わせないその威圧感に、男はだんまりを決め込む。
「おや、喋りませんか。ならお帰り下さい。ご要件はもうないでしょう?」
「ンなこと一言も!」
「では、ご要件をどうぞ」
男は、読めない行動をするラファに対し、どう対処すれば良いか分からないでいた。そして悩んだ挙句、引き上げることにしたようだ。
「……あぁぁぁ、あ、焦ったぁぁぁ!!!!」
内心、ガクブルだったようだ。
***
「まったく。治安の悪い世の中ね」
「ここはそもそも異世界やて」
吐き捨てるように言う結奈に、ついツッコミを入れる一桜葉。
無事に男どもを牢屋に入れることが出来たようだ。詰所の騎士達も、向かったら既に捕まっているという、前代未聞のなんとも言えない感じに終わって、なんと反応すれば良いか分からず困っていた。
「にしても意外ね。ラファが取り逃がすなんて」
「あの場では、何よりも仲間が大事だったので……。一人だったら、容赦なく『能力』を使ってましたよ」
「なるほど、ね」
大事な仲間と言われ、他のメンツは何とも言えない気分になる。
「〜♪」
女性陣の機嫌が良かったのは、言うまでもない。
***
「一桜葉、アンタちょっとは魔法覚えておきなさい? 攻撃魔法よ、攻撃魔法」
「いやぁ、どうにも相性が合わんらしくてな……」
「そんな事言って。だったら魔法適性検査受けに行くわよ?」
「……あんま気乗りしやんけど、しゃあないなぁ」
今回の一件のことを考えると、ちゃんと向き合った方がいい問題だ。
向かうのはギルドの教育機関である魔法学園。ここでは様々な魔法使い達が育てられているのだが、無償で測定も行ってくれている。才能のある者達を少しでも拾い集めようという魂胆だ。その証拠に、一定数の魔力量を超えた者には、学園が直接スカウトして来たり、授業料が全て免除されたりする。
「まずは表示される情報について説明するわね」
使うのは、水晶型の魔道具だ。評価段階は、魔力量のみ大凡の数値。他は、属性がS〜Eランクまで存在している。ただ、基本の属性に存在しない属性は除外されており、その場合は色別で表示される。
「取り敢えず、触れてみなさい」
「わ、分かった……」
ピコンッ
『測定が完了しました』
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名前:イオハ=サクラダ
LV:18
種族:森精族・ダークエルフ
性別:オス
【魔法】
魔力量:50万
火系統:S
水系統:D
土系統:S
風系統:E
雷系統:B
氷系統:A
木系統:S
光系統:E
闇系統:S
亜空間:B
【魔術】
防御:S
結界:S
【異能】
念動力:S
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「あら。結構適性あるじゃない」
「あと3万あればな。アレが出来たんやけどな」
「……やめなさい?」
「すまんすまん」
さて、気を取り直して。Eランクは全く扱えないものを指すので、一桜葉の場合は風系統と光系統が全く扱えないのだ。
逆にSランクの場合。適性値がとても高いので、威力はマシマシだ。得意不得意でいうなら得意に当たるものだ。
Eランクを全く得意じゃないとするなら、Dは好きではないけど出来る、Cは普通に出来るけど面倒くさい、Bは少し得意、Aは得意、Sはとても得意、だろう。
「そういう結奈はどうなん?」
「私? そうね。一度、見せておいた方が良いかしら」
ピコンッ
『測定が完了しました』
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名前:ユイナ=カンザキ
LV:25
種族:半神族・戦乙女
性別:メス
【魔法】
魔力量:52万
火系統:S
水系統:B
土系統:S
風系統:B
雷系統:S
氷系統:A
木系統:S
光系統:S
闇系統:A
亜空間:B
【特殊】
神聖:S
浄化:S
【魔術】
浄化:S
回復:A
治癒:A
錬金:B
【異能】
色覚:S
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「まてまて、おかしくねぇか」
「私も最初はそりゃ驚いたわよ。全く扱えない属性がひとつもないなんて」
「それどころかBランク以下が見つからん……。バケモンやろ」
驚愕すると同時に、少し納得してしまう一桜葉であった。
・普通はSランクある時点で頭おかしいです。なので現状は、魔法学園側にマークされてます。描写に入れるか入れないかは作者の気分次第ですね。
・あ、魔力量50万とかは平均の5倍くらい? ですかね。魔法の属性の適性が高いと、必然的に魔力量も多くなるので。それプラス、加護持ちだと言うことも影響してます。




