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・ちょっと短めです。前回頑張り過ぎた反動で……。次回は頑張りますよー。書く内容もあらかた決まってるので。

「ご苦労であった。これは謝礼だ。受け取れ」


 騎士なのか衛兵なのかは分からないが、恐らくそれに該当するであろう人物が複数人駆け寄って来たので、その人達に丸投げしておいた。


 格好からしても、国の自治体であることには間違いないだろう。


「さて、このまま帰っても良い訳ですが、それじゃあ詰まらないですよね。もっと満喫してもバチは当たらない気がします」


 実際問題、バチを当てようとする神がいようが、転生神の加護によって跳ね除けられるので、半永久的にバチが当たることはない。


「新しい杖は欲しいですね〜。以前は実家に帰るか自作するしか方法がなかったですからね。異世界産の杖は戦闘に特化した分、強そうですし」


 家出少年が実家に帰れる訳もなく、結局のところ自作するしか方法がなかったのだった。


「杖、杖と。あ、店員さんのオススメってあります? へ? 属性ですか? 得意なのは火炎と樹木と閃光と氷雪くらいですかね。一つか二つ程度にしろ? そうですね〜、火炎と氷雪かもしれません。あとは時空もたまに使いますね」


 それなら、と奥の方へ向かう店員。しばらくすると、一本の杖を持ってきた。


「え、これ金貨5枚ですか!? たっか! え? 武器全般こんなもん? そ、そうですか……」


 冒険者って言うのは大変なんですね〜、とラファが感心していると、ここぞとばかりに値引きすると店員が言い出した。


「買います!」


 まんまと言い値で買わされるラファであった。


 ***


 ニャ〜ン


「猫さんですか。……野良のようですね。こんなに毛並みが綺麗なのに、何故でしょう」


 少し前に聞いた、ペットショップの店員の話が思い出される。


「そう言えばここら辺のペットは捨てられやすいんでしたっけ。って、痛い──ッ!?」


 ちょうどくるぶしの上周りを引っ掻かれた。どうやらお腹が空いているらしい。足の傷を『治癒』の魔法で治しておく。


「そう言えば僕もお腹空きましたね……。出店かなんかで買ってきますよ。少しそこで待っていて下さいね」


 引っ掻かれたにも関わらず飯を奢ると豪語するラファ。猫の心境としては「太っ腹かよ……」だろう。無論、猫が意味を完全に理解している訳ではないが。


 しかし、なにか恵んでくれるという事は雰囲気から分かるらしく、大人しく待っていた。なんとも図々しい猫である。が、そこもまた猫の尊いところである。


「ホント、自由の象徴のようですね……。魔女の血に縛られた僕とは、大違いですか。ははは──」


 一人で自爆しながらも、肉屋らしき店で串焼きを買う。


「毎度〜!」


「これ、味付いてますけど大丈夫でしょうか。やっぱり、洗ったりした方が良いですよね」


 魔法で水を生成し、味付けの塩などを落としてから、その猫に与える。さぞ美味しそうに食べるその姿にラファが撃ち落とされるのも無理はない。


「この子、飼いましょう!」


 ***


「アンタ馬鹿ですか。能動的に猫飼うとか。こちらにも準備というものはありますし、猫ちゃんのことを第一に考えるべきです」


「どの口が言ってんのかしらぁ?」


「いひゃいれすぅ……」


「何にせよ、拾って来たのを元に返すのは返すで可哀想やろ、猫が。陽菜、早急に住む環境を整えてやって欲しい」


「了解です。ちょっと待ってて下さいね」


 3階層を作成し、更に小部屋を作成。猫飼育セット(50DP)というものを購入して、中に配置しておく。


「これで準備完了です。あとは名前ですかね。なんて呼びます?」


「肉太郎」


「……コイツは論外やな」


「リカとかどうかしら。そんな雰囲気がしない?」


「あ、いいですね。では、この子はリカちゃんということで」


「ちゃん付けやめろ!! 某人形と被ってまう!!」


「「「ホントだ!?」」」


 意図せずしてこうなった。

・ラファは意外と猫様至上主義な人でした。作者は基本なんでも好き。陽菜も結奈もそれ。一桜葉はニンゲンじゃなければもうこの際なんでもOK。結局みんな動物好き系。やっぱ作者の好みに似てしまうみたいですね。これからは気を付けなければと思う、うさパカでした。

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