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始まり

・新作始めました。


・主人公の序盤のテンションがヤベェかもです、ご注意下さい。

 はいどーも、一部記憶がすっぽ抜けてるアオナでーす!(まさかのユーチューバー風という)


 まぁ、一部記憶とかツッコミたいんだろうけど、まずは聞いてよ。気が付いたらさ、真っ白で何も無い部屋にいるわけ。それでさ、『どこだよここ!?』ってなるやん? その前にまず体のあちこちに激痛が走る訳ですけども、えぇ。まぁ、最終的には『どこだよここ!?』ってなるやん?(二度目)そんで、記憶思い出そー思ったんよ? せやねんけど――


「記憶無いねーん!(なぜか関西弁)」


 これが冒頭の『一部記憶がすっぽ抜けてる』に繋がる訳ですねー、はい。


『声紋を確認』


「うぇいうぇいうぇい(本人曰く「ちょいまち×3」の意)。こんなWhite(ホワイト)(「白色」の意)で窮屈な部屋にlonely(ロンリー)(「ひとりぼっち」の意)だから、この際AI(人工知能)でもなんでもOK(オーケー)(「承諾」の意)だけどさ!? とりま、状況説明とかCan you?(キャニュー)(「出来ますか?」の意)ですかね? もし出来るんだったら是非ともお願いしたい所なんですけども。えぇ」


『現在、ヘルプは受け付けておりません。お問い合わせ窓口の営業開始時間に再度ご質問下さい』


Oh my god!(オーマイガー)(「なんてこった!」の意)」


 営業開始時間って何よ。まさかそーゆーbusiness(ビジネス)(「会社経営」の意)なの? お金取られちゃうのかな、それ。そもそもここは何処やねんって聞いとんねん。ちゃんと答えんかい!


『言語を第452世界言語/日本語から第452世界言語/英語もしくは第452世界/日本語・大阪弁に切り替えますか?』


「やめてくださいよいや真面目に」


 そりゃ、ネイティブな英語も少しは出来ますけどもね? ただ、全会話を英語で、って言うのはちょっとキツいっすねー。


「ってか、第452世界? って」


 何ですか、と聞こうとした。その時、ビビッと思い当たるものがあった。


「まさか――異世界転移!?」


 一部の記憶もなく(自分に関することや一般的な知識は覚えてる)、訳の分からないままこんな部屋に気付いたらいる。


 もしや、このAIだと思っていた声は神様だったとか!?


 そして、自身の容姿などは変更なし!


 これは――やはり異世界転移しかないだろう!


『その予測は半分当たっていると言えるでしょう』


 あ、半分当たってたんだ。驚き半分、羞恥が半分。


「残り半分は?(だから羞恥心だよっ!←セルフ・ツッコミ)」


『ここは迷宮(ダンジョン)。貴方は迷宮主(ダンジョン・マスター)になりました』


「それ今どき流行らない奴やーん!」


 どうせダンジョン経営がドータラとかでしょ!? 人殺すの!? いや、真面目にいやだよ?


 前世のアオナ――赤崎蒼奈もとい永遠の子役AONAは、芸歴10年くらいの時(異世界転移する前)に、なんかクールキャラみたいなの出来てたから冷酷非道とか言われてたけど、だからって非人道的な事はしたくないよ。人殺しとかないない。ありえない。洗剤・ア〇エールはもっとない。


『チュートリアルを開始します。3秒前、2、1、スタート』


 魔法陣って言うのかな? それが床に広がって、パァって光ったと思ったら、さっきの真っ白な部屋じゃなくなってて、石壁で出来た洞窟みたいな部屋になった。


「おーい、AIさーん。頼むから黙らないで。マシンガントーク、come here!(本人曰く「来いよオラァ!」的な意)」


『まずは先程の魔法陣が『迷宮転移』になります。迷宮(ダンジョン)内では任意の場所に自由に転移出来るので、どんどんご利用下さい』


「ほうほう、なるほど」


 ダンジョンもののライトノベル(以下、「ダンジョン系小説」と呼称)を見たことあるから、大丈夫かな? いや、ダンジョン系小説の知識だけで何とかなったらそれはそれでどうかと思うけど。参考程度にしておくか。


『それから、私の名前はAIではありません』


「えー? じゃあ、なんて呼べばよろしいので?」


 人工知能さんって? あ、天の声さん? うーむ、ダンジョンさん? なんか、どれも違うような。


『試しに私を調べてみて下さい。『鑑定』と唱えます』


「……AIさんは何処にいらっしゃるので?」


 鑑定と来たか。歓迎するぜ、ファンタジー。


『ここにいます』


「うわぅ!? まさかのボール!」


迷宮核(ダンジョン・コア)です』


 あー、コアさんね。なるほどなるほど。あるよね、ダンジョン系の小説にも。ないのもあるけど。ほら、本型の奴とかさ。


「じゃあ……、【鑑定】」


 ―――――――――――――――――――――


 名前:No name

 DP:1,000DP

 LV:01/20

 種族:迷宮核(ダンジョン・コア)

 性別:メス

 主人:赤崎蒼奈(アオナ=アカサキ)


 ◆能力値

 HP:【無限】

 MP:【無限】

 STR(筋力):0

 VIT(耐久):【無限】

 INT(知力):【無限】

 MIN(精神):【無限】

 DEX(器用):【無限】

 AGI(敏捷):0

 LUK(幸運):0


【能力】


 迷宮作成 迷宮編集 迷宮運営 迷宮消去 迷宮転移


【属性】


 New水属性(微) New氷属性(微) New聖属性(微)


 ◆属性効果


(微+10%<小+30%<中+50%<大+75%<強+100%)


 水属性の施設・モンスター・魔法の効果+10%及び水属性の地形の作成が一回のみ無料。


 氷属性の施設・モンスター・魔法の効果+10%及び氷属性の地形の作成が一回のみ無料。


 聖属性の施設・モンスター・魔法の効果+10%及び聖属性ほ地形の作成が一回のみ無料。


【加護】


 New水を司る女神の加護(小) New氷を司る女神の加護(小) New聖を司る女神の加護(小)


 ―――――――――――――――――――――


 うむ。なんか数字がゴチャゴチャと……。ゼロと無限が並び過ぎ、そして極端過ぎ。どんなステ振り(「ステータス割り振り」の略)だよ。


「結論、わかんない!」


『なんとなくで構いません。ただ、私が他人の手に渡るとマスターは死亡致しますので、ご注意下さい』


「あー、はい。了解しやしたぜ」


 死にたくねぇー……。はぁ、コアさんに命握られてるこの状況よ。絶望だわ、マジ。


『続いて、メインモンスターを作成しましょう。右腕となるモンスターです。慎重に作成することを推奨します』


「……あっ、はい。了解でーす」


『メインモンスターを作成します。初回なので無料ですよ。それから、普通のモンスター作成とは違うので気を付けて下さい』


 なんか無駄な配慮って言うね。ありがたく使わせて頂きますけども。


[作成/(ポイント):400P+初回特典200P 合計:600P]


『この(ポイント)を使い、モンスターを作成して下さい』


All right(オールライト)(「肯定」の意)」


 どうしよっかなー。


『名前・種族・性別・容姿・職業・技能(スキル)・性格、など自由に弄れますよ』


「うんとねぇ? まずはねー」


 名前、これは後回し。名前持ち(ネームド・モンスター)とかいう奴になるんだよね? ダンジョン系小説の知識だと。そして、そうすると復活が出来ない代わりにレベルアップ毎にステータスに補正が掛かるとか何とか。なので、後回しだ。


 次に、種族。モフモフに決まってんだろ☆


 ウサギかオオカミかイヌかネコかトリで迷ってる。これも後回しにしよう。


 性別。男の方が……楽か。女だとなんか居心地が、ね? オスっと。これは(ポイント)を消費しないのだそう。


 容姿。これは、種族を決めないと具体的に弄れないのだそう。なるほど、これも後回しっと。


 職業。何がいいかな? 補佐役だから、内政チートが良いよね。内務官とか? うーむ、飼育員にしよう。後々、モンスターも増えていくだろうし(もちろんモフモフがね)。この職業の(ポイント)は50Pだった。残り550P。


 最後に技能。スキルって事だね。職業のスキルで幾つか埋まるから、覚えられるのはあと五つか。


「アドバイス、ない?」


『斥候を得意にすると良いですね。副業で暗殺者(アサシン)などを選んでみるのも良いかも知れません。副業は迷宮核(ダンジョン・コア)のレベル――つまり迷宮(ダンジョン)のLVが10になると解放されます。副業で選べるのには制限があり、それまでの戦闘スタイルに合った職業しか表示されません』


「あー、そう言うのもあるのか」


 つまり、暗殺者(アサシン)とかを副業にしたいなら、スキルをそう言うのにしなきゃって事だよね。じゃあスキルは、索敵、暗視、空間把握、隠密、影移動、の五つ。これで50P。残りは500P。


 最後に性格。うーむ、温和? 冷酷? 色々あるけど、やっぱ優しいのが良いよね。ちょちょっと弄って、100P。残り、400P。少し細かく設定し過ぎたのかな? まぁいいや。


 後回しにしていたのをどんどん選択して行こう。


 まずは種族。ウサギの獣人で決定。ケモ耳とケモ尻尾が生えている以外は人間と変わらないタイプを選択。100P。残り、300P。うっ、少し心許なくなって来た……。


 容姿。これはなんかお任せコースとかあるみたいで、ランダムでやってみたら、ほんわかしたショタっぽい美形が出来たので、決定。これが何故か10Pとなっていて、割と少なかったのが決め手だ(他のは200Pとかした)。残り290P。


 いよいよラスト、名前。やっぱり、付けておいた方が良いかな、って。


 それに、画面の中でキャラメイクしてて思い付いたのがあるんだよね。


 その名も――ミミたん!


「ウサ耳から取っただけと言うね。安直な名前でサーセン」


 でも、これで決定っと。


『作成終了。LVを固定か変動か選んで下さい。また、余った(ポイント)をLVやスキル、種族、職業、ステータス、などに振り分けて下さい』


 固定ってのは、LVを固定する代わりに、それ以上育たないようになる。


 変動ってのは、LV:1からのスタートだけど最終的にはカンスト出来る、みたいな。


「変動でしょ」


『選択しました』


 さて、あとは残った(ポイント)を振り分けるだけ。


「様子見で後から振り分けることって――」


『可能です』


 流石、コアさん。有能過ぎだろ。


「取り敢えず、これで召喚、だっけ? お願い!」


『作成します』


 床に魔法陣が広がる。魔法陣と言うのは『迷宮(ダンジョン)転移』の時と同じだが、色も形も模様も全く違う。


『作成しました』


 おー、きたきた。これぞモフモフ。やべぇ、輝いて見える……。


「――? ё@н$р&#о¥у? кз*¥ч#ыс"ю」


Oh my god!(オーマイガー)(「なんてこった!」の意)」


 まさかここに来て言葉が通じないとは思わなかった! いやこれ重大なバグですよ!? コアさん、何とかなりません!?


『第452世界言語/日本語と、全獣人共通言語/獣人語・兎人の通訳を開始します』


「コアさん有能過ぎだろ」


「あ、あののの! その……!」


「えっと、ダンマスのアオナです! ミミたん、よろしくね!」


「は、はい……! が、頑張ります……!」


 この人見知りな感じも設定した通りだ。徐々に慣れていくと言うか、人見知りが解けていくのが僕的な醍醐味。


「さて、次のチュートリアルは?」


『DPを消費してオリジナルの迷宮(ダンジョン)を作成しましょう』


All right(オールライト)(「肯定」の意)」


「おー、らぃ?」


 何この子、超絶可愛ええ……。


「さて、まずはダンジョンの現状を見ていこっか」


 最初に目覚めたあの真っ白な部屋はコア・ルームと言って、ここがダンジョンの最終防衛ラインだそうだ。


「まずは生活空間の方ね。僕の部屋はマスタールームがあるから、ミミたんの部屋を用意しよっか。あと、トイレやらバスルームやら、色々と。んー、やっぱキッチン置いて自炊した方が良いのかなぁ」


 ミミたんに部屋のカスタマイズ権を一時付与して、六畳一間のワンルーム(10DP)を購入。ミミたんが欲しいものがあれば、カスタマイズ権を通して僕の方に通知が来る設定だ。それを承認すれば、ミミたんは欲しいものをゲット出来る、と。


「こっちにトイレ(2DP)、バスルーム(5DP)はこっちで、洗濯機(2DP)とかクローゼット(5DP)とかも置いちゃおう」


 ついでに着替え10セット(1DP)×2を購入。僕とミミたんの分だ。


「あとはキッチン(15DP)だね。お、冷蔵庫とか電子レンジとか全部セットなんだ。少し高いとか思ったけど、お買い得かも」


 いーねー、ここで料理したい。


「じゃあ、次はダンジョンの強化かな」


 地下4階まで作り(40DP)、生活空間のフロアを最下層の地下4階に持って行く。


「これでいいかな、っと」


 では、地下1階から地下3階まで順番に説明。


 地下1階は、サファリパークみたいなのをイメージした。草原(200DP)の地形に、モンスター(今はまだいないけど)がいる感じだ。


 地下2階は、コアさんが持っている属性3つのうち、水と氷をテーマ(属性なのでタダ)にしている。神秘的だが、油断すると氷面に開いた落とし穴や、天井から落ちてくる氷柱で一発アウトだ。夏の暑い日はここで過ごしたい。


 地下3階は、残った属性、聖属性をテーマ(こちらも属性なのでタダ)にした。天使などを追加する予定だ。ボーナスステージみたいな意味合いが強いだろう。それに、天使は戦闘力もかなり高いので、万が一地下4階に侵入しようとする者が現れても撃退できる、という寸法だ。


「はい。ここまで掛かったDP(ダンジョン・ポイント)は、以下の通りでーす 」


[1,000DP-259DP=741DP]


「あんま減らなかったねー」


『順調という事でしょう』


「今度は、モンスター出してみようかな?」


『モンスターを作成します』


「さて、どんなモンスターを作ろうかな」


『初期レベルで作成可能なモンスターは、スライム(1DP)、ゴブリン(10DP)、コウモリ(5DP)、ピクシー(5DP)、フェアリー(10DP+属性)、などです』


「なるほど」


 スライムの格安感ハンパねぇな。


「スライムを10体(10DP)、ピクシーを7体(35DP)、フェアリー6体(60DP)、フェアリー(A)1体(10DP+風5DP+火5DP+土5DP+雷5DP=30)、フェアリー(B)1体(10DP+木10DP+光10DP+闇10DP+時空20DP=60DP)、以上で作成!」


『モンスターを作成しました』


「ま、マスター……。そんなに消費して、だ、大丈夫、でしょう、か」


「うん。大丈夫」


「よ、良かったです……」


[741DP-195DP=546DP]


「うおっ!?」


 作成したモンスターが召喚されたのだ。コア・ルームが一気に賑やかになった。


「えーと、じゃあ、整列!」


 右からスライム、ピクシー、フェアリーの順だ。


「スライムは、1から3の各フロアに2体ずつ配置。どんどん配下を増やしてってね」


 スライムはなんでも食べるそうなので、食料は困らない(と思う)。もし無理そうであれば、こちらで用意することも考えている。


「余った4体は、ここに残っててね。あとで指示を出すから」


 プルプルしてて可愛い。6体は一斉に上の階へ駆け出した。


「次に、ピクシー。これも1から3の各フロアに2体ずつ配置。残った1体は、ここにいてね」


 残った子達が暇そうだったので、ミミたんと遊ばせる。ほのぼのしてて、すごい和む。


「最後に、フェアリー。これは、属性を付与された子――フェアリーAとフェアリーBはここに残って? あとは、2体ずつ1から3の各フロアへ」


 これで良し、と。


「ミミたん、手伝ってくれる?」


「は、はい!」


 少し実験をしよう。

・次話は一時間後の午前9時を予定しております。

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