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4:近接戦用格闘型戦艦(笑)を考察する

ひさかたぶりでございます

 

 

 戦艦とは遠距離から砲撃とミサイル、レールガンなどの砲撃で攻撃するのが通常だ。

 そもそも、手も足も付いてないのだから格闘などということは出来ない筈なのだが………。


「ザーレンヴァッハ……。お前何言っちゃってんの?」

「まぁ、後は向こうについてのお楽しみだな」


 それ以上ザーレンヴァッハは、ニヤニヤ笑って答えてくれず、ガートライトは諦めてソファーからリクライニングシートヘ移動し横になる。

 近接戦用格闘型戦艦というものについて、ガートライトは少しだけ考えてみる。毎度々々ヴィニオばかりに聞いていても呆れられるばかりでにべもない。

 ザーレンヴァッハも仕事があるからと別の部屋に行ってるらしく、今はガートライトただ一人である。


「さて、ただ近づくだけじゃ、タコ殴りで撃沈だし、何か防御に特化したものとか」


 ブツブツ独り言を言っていると変な人間に思われるので、Pictvでも流し見しながら考えるかと思いヴィニオに指示する。


「ヴィニオ。『我等、宇宙の足場組み屋(ホールドフッター)を頼む」

『相変わらず好きですねぇ、それ』

「まぁな、短くて面白いってのがいい」


 目の前に少し大きめのホロウィンドウが現れる。5秒前からのカウントダウン。ゼロの後、映像が始まる。


【我等、宇宙の足場組み屋(ホールドフッター)】ジャジャジャド――――ン。


 タイトルバックにSEが重なる。

 内容はといえば、衛星や小惑星に居住ブロックを作る際に周囲を囲み足場を組む作業員達の話である。

 元は教育プログラム用の教材Pictvだったのだが、そこに誰かが付け足して作ったのがこれだった。

 序盤の20分はまさに作業工程を説明するだけの見てて楽しいとは思えない映像であるが、それを過ぎると嵐のような怒涛の展開が繰り広げられる。


「あの……それって何ですか?ムービーとは違うようですが……」


 ガートライトにプラパック(のみもの)を持ってきた女性士官がホロウィンドウを見て聞いてくる。


「こいつはピクチャリノ・ムービー――いわゆるPictvって奴だよ。人物を撮影したものでなく、グラフィクスを使って物語を作ったものだよ」

「絵………ですか?」

「ああ、百聞は一見に如かずというから、試しに見てみるかい?時間も1時間と掛からないし、マルチウィンドウでそちらに表示できるから」


 半ば強制的に見せようとするガートライトに、女性士官は曖昧ながらも返事をする。


「……では、お願いします」


 プラパックを配った彼女は、前の席に行きマルチウィンドウで映されたそれを見ることにする。布教布教。

教育プログラム部分のPictvが終わった瞬間“それ”が始まる。


『親方〜これでいいスかぁ〜?』

『おう!ハチ。それでOKだ』


 画面が引かれていくとそこには足場をvカメラで写していた宇宙服ライナースーツの姿が現れる。


『こんなもん写してどーすんスかねぇ?』

『俺が知るかっ。頼まれたんだから仕方ねぇ。おら!作業始めるぞ!!』

『アイ・サー』


 そう、ここ。このシーンがゾクリとくる。今までの映像と似たようなのに命が宿ってくる感じ、ガートライトはそこが気に入っているのである。

 映像を流し見しながらザーレンヴァっハが言っていた事を再度考察してみる。

 

 近接戦闘であれば、装甲を厚くして相手の攻撃を耐えられればあるいは行けるのかもしれない。その場合格闘などというものでは無く、衝角船ラムシップの様に体当たりで相手にダメージを与えるほうが有効な気がする。が、格闘と言ったからには殴る蹴るという行為が発生してくる。

 

 戦艦クラスの巨大なものが殴る攻撃となれば、それは人型兵器でしかあるまい。だがモートロイドなどのように人間と同じ大きさであるのなら、さほど問題も無いのだろうが300m級の大きさとなれば、可動部位などの耐久性や摩耗などの対策も必要になる。何より人型のままで航行も容易では無くなるので、艦船状態への形態変化も必要となってくる。すなわち変形だ。

 

 聞いた時は、キワモノ船の艦長かだと思ってやだなぁーと感じていたガートライトは、少しでけわくわくしていた。

 Pictvを鑑賞ながら、別のウィンドウを出して、データバンクタワーから資料がないか検索を始める。


『その手の事は私が受け持った方あ良いのでは?ガーティ』


 ヴィニオが溜め息混じりにそう進言するが、ガートライトはこともなげにヴィニオに言い返す。


「まぁ、ちょいと気になったから自分で調べてるだけさ。ヴィニオを煩わす事も無いからな」


 そう言いながら、資料を次々とピックアップしていく。資料を粗方揃えていくと、ついでにベースになる戦艦のほうが気になってくる。


「ヴィニオ。帝国軍の主力戦艦とスペックデータ、ここの開発試験上に持ち込まれた戦艦が何なのか潜らない程度に調べてくれ」

『あら、潜らなくてよろしいんですか?』

「ああ、その範囲で調べてくれればいいよ」


 ガートライトの頼みに、言葉の中に嬉しさを混じえててヴィニオが質問してくる。ヴィニオであれば何の痕跡も残すこと無く隅々までさらってきそうであるが、第三者に変に嗅ぎ回られるよりはいい。

 ガートライトにとってはただの気まぐれに過ぎない。


『分かりました――――。お待たせしました』


 いや、待ってないしとガートライトが小さく呟くが、ヴィニオはそれをスルーする。

 画面は、足場組たちが海賊と戦闘中の場面。レイビームが画面を縦横に飛び交う。


『親方ぁ〜〜〜〜〜っ』

『バカ野郎っ!いま、俺達が踏ん張らなくてどうするってんだっ!もうひと息だ。ケツの穴締めろ!お前らっっ!!』


 その言葉に気を持ち直し、手持ちの道具を武器に改造し応戦する職人たち。これ作った人神だよな〜と思いながら別のウィンドウに帝国軍所有の艦船群が表示される。

 総艦数1万隻余、第1から第7艦隊が編成されており、帝星の防御を2000隻の第1艦隊。

 エクセラルタイドの周辺域を第2艦隊の3000隻。

 その他の周辺惑星にそれぞれのの艦隊が配備されている。

 

 というかガートライトは、戦艦のスペックを教えてほしいと言っただけなんだがとボソリと呟きウィンドウを流し見る。

 やがて、1枚の鑑定の画像が現れたのでスクロールを止める。やっとだよ。


『これが現在主力となっている。ローズトラン級戦闘型艦船。全長345m、3連エネルギービーム砲3門、2連エネルギーカノン砲2門、パルスレーザーガン8門、エネルギーブラストミサイル4門、浮遊砲台4基を搭載しています』


 何でも1隻で某国の戦艦10隻を相手出来る火器を目指して開発された程なので、それ程のスペックを有しているようだ。

どう見てもオーバーキルっぽいなとガートライトは思ったが口には出さずにヴィニオに続きを促す。


『他にはローズファゴット級の輸送母艦や、ローズフルト級の巡航艦、ローズサキソフ級の駆逐艦など在りますが特にこれといった特徴はないみたいです』


 補給部隊が艦隊とかの要だと思うのだが、そっちはどうでもいいみたいなことを言ってるのでガートライトは聞いてみる。


「輸送艦やらを守る防御専用艦とか無いんか?ビーム減衰装置とか、爆衝撃装甲とか持ってる奴とか?」

『どこの新兵器ですか。戦争も戦闘もないのに艦隊にそんなもの存在しませんよ』

「あ?何言っちゃてんのヴィニオさん。戦争はなくても戦闘はいままで充分にあるでしょうがよ」

『チッ、ですが補給部隊や輜重が必要な戦闘は今までありません』


 AIが舌打ちすんなよと心の中で思いながらガートライトはさらに反論する。


「今まで無かったからと言って、準備しないのはお門違いだと思うけどな。必要な時無かったと言って文句を言ってもどうしようもないだろが」

『そういう軍批判は偉い人の前で言ったほうが効果的です。ガーティがどうなるかは火を見るより明らかですけど』


 チクリとやるとグサリと返すヴィニオクォリティは健在だ。


「はぁ、でその格闘型戦艦ってのはローズトラン級の船が使われるんか?」

『いいえ、5年前にローズトラン級と世代交代したリリィトラン級を使用するみたいですね。製造されたのは15年程前ですか』


 型落ちの上、世代交代とはなんともはや、使えるものは何でも使えばいいというのがガートライトの持論であるが……。


『リリィトラン級戦艦は全長313m、2連エネルギービーム2門、2連エネルギーカノン2門、パルスレーザーガン6門、エネルギーブートミサイル1門、浮遊砲台2基搭載ですね』


 思ったとおりだよ―――――やっぱりややこしい事に巻き込まれたと頭を掻きむしるガートライト。


『一応、設計図と完成ショットがあるので見ますか?』


 ヴィニオが見せたそれは、戦艦の前方側面に2つの腕が付いたものだった。



(ー『ー)ゝ お読みいただき嬉しゅうございます

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