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巨大な頭が付いていた。宙をうねりながら、火だるまとなったままのバスクへと噛み付く。
(―大蛇の毒は強力な神経毒。配合の際に毒の性質も弄ってあったわね)
(皮膚に付着さえすれば、あるいは…)
劣勢である獅子型キメラの勝機について、ユラントフとアルターノは思考を重ねる。燃えるバスクに噛み付いた大蛇はその鱗で熱に耐えているようだ。毒が気化しているのか、濁りのある煙が上がっていく。
―変化があったのは大蛇の方、獅子の尻へと繋がる、長く伸びる身体は次第に膨れ上がりツチノコのような形状になった。獅子の方は目鼻口から白煙を上げ、身体は少しずつしぼんでいる。
「―終わりか」
ぼそりとユラントフが呟くと、パン。と音を立て、大蛇は花が咲いたようにその身体を弾け裂いた。カラカラになったそれは、脱皮後の抜け殻のような質感をしている。本体である獅子の方はと言えば、焼け残った骨だけが、地面に転がる有様だった。
「宴も終盤、お待ちかねのデザートだ」
そう言いながら、火だるまになっていたバスクが姿を現す。生えた角、赤い瞳に赤い爪。それに加えて竜装は展開を終えていた。脇腹の傷も癒えている。再生能力は高いようだった。
壁際に腰を下ろしていた最後のキメラ、彼らの長はゆっくりと立ち上がる。頭は飛竜ワイバーン、上半身は巨大な人のそれ、下半身は巨大な狼スノーヴォルフの合成獣。二足で立つその全高は、獅子型キメラを上回る。規格も魔力も最大級、こんなものが戦場に送り込まれた日には戦況は一変するだろう。
(入り口で感じた魔力はこれか…)
洞窟外まで溢れる魔力。自身が属する国の行く末が、不安になるだけの材料。一騎当千の竜装騎士といえども、こんなものを相手にすれば下手をすれば死に兼ねない。
「―手が必要ですか?」
ユラントフの呼びかけにバスクは片手を上げ、ひらひらと振って答える。
「いらん。黙って見ていろ」
絶対的な自信が感じられる言動。バスクという個人には感じられなかったものを今は感じる。ユラントフは黙って横穴の壁へと背中を預ける。
ひらひらと振った手を下ろしたバスクは、一気に魔力を練り上げる。ここまで五分ほど、残り半分といったところか。素早く身体を一回転させ、竜装から赤い一閃を前方へと放つ。その横一閃を追うように、バスク自身も前進を始めた。先行する初撃の一閃は、キメラの前脚―巨人族の腕にその進攻を阻まれる。
「巨人族の腕…結界か!」
駆けるバスクは、巨腕に掴まれ減衰していく熱線にもう一撃、追加を送り込んだ。今度のレ




