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7 【目覚め】

 悠依が目覚めたのはあの事件から2日後だった。

 幸い、あの日から3連休だったため学園は休みだった。


 悠依が目を覚ますと見知らぬベッドの上に寝ていて、目の前には見慣れぬ美少女が眠っていた。


(誰? ――ここは?)


 悠依が混乱しかけたとき、部屋の扉が開いた。そこに居たのは遥季だった。


「お? 悠依。目が覚めたのか! 良かった。ここ、痛くないか?」


 遥季は自分の首筋を指差し言った。


「ここ? ……うん、大丈夫! ここは、遥季の家?」

「あぁ。俺の家だ。悠依の目の前にいるのが薙癒ちゆ、俺の式神だ」

「…ん? あ! 悠依ちゃん、起きたんですね!」

「薙癒がお前を看病してくれたんだ」

「そうなんですか? ありがとうございます!」

「あ! 言い忘れてたけど――」

「悠依ちゃんかわいい!!」


 遥季の言葉よりも先に薙癒の声が響いた。


「悪い。先に言っておくべきだった。こいつ可愛いものとか見ると、スイッチ入って止まらなくなるんだ」

「え? え? ちょっ!」


 薙癒に抱きつかれ身動きが取れない状態の悠依が焦りながら遥季を見た。


「はぁ、しょうがねぇな。薙癒。離れろ」

「……わかりましたよ」


 すると、いきなり悠依の背後から「目が覚めたのか」という低い声が聞こえてきた。


 ビクッとした悠依が後ろを振り返ると無表情の美男子がベッドの横にちょこんと座っていた。


「あ。こいつは架威かい。薙癒と同じ俺の式神だ」


 遥季に紹介されペコッとする架威。

 なんだか可愛く見えて悠依は思わず笑ってしまった。


「何笑ってんだよ」

「なんでもないです」


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