5日目 あなたの後ろにいます
○月×日 晴れ
今日、妹と仲良く買い物をした。
ファンシーショップによって可愛いマスコットの人形を買ってあげたら、すごく喜んでいた。
僕の妹は世界一可愛いんだ。
ということをこのブログに書けるようになりたいので、誰かアドバイスをお願いします。
実際の妹は傍若無人で、僕を脅迫することしか考えていません。
コメント(1)
そのまま世界一可愛い妹の思いのままにしてあげるのがいいと思います。
私も兄を持つ身なので、兄が優しいと妹としても優しくできますから、どちらが先に大人になるかじゃないでしょうか。
ね、お兄ちゃん?
この日のアクセスカウンターが、一日一回更新のために自分でアクセスするのだが、気づけば3人もの閲覧者がいて、1件のコメントをもらえた。
「こんなブログを読んでくれている人がいるんだな。でも、そうか……優しくしてあげれば、向こうも優しくなるのか」
よし、と頭を切り替えて、相変わらずリビングのソファーを我が物として寝転がっているアカリの元へと向かう。
「アカリ」
「なあに? お兄ちゃん」
「なにか欲しい物ないか?」
「プリン食べたいな。牧瀬じゃなくてアカリプリン」
「プリンといえばクリスティーナだからな。わかった、プッチンできるの買ってきてあげる」
すぐさま玄関に走って靴を履く。
「一番大きいやつね」
それぐらいのわがまま聞いてやってこそ器の大きい兄だ。
「いってきます!」
「ふふ、計画通り」
懐に隠した携帯電話に表示される、兄が妹に秘密で開設したブログ。