第一幕 7 初戦闘
受験が終わりました。やったね。
私は自由なので投稿します。
…なんか文法キモいな
「敵襲ぅーー!敵襲ぅーー!」
「っなにが起きて」
「動けるものは東門付近で陣形を組め!何がきてもいいように準備しろ!」
パリス村長が、その外見から想像もできないほどの大声を上げる。
その号令をもって、数十人の冒険者と探索者が立ち上がり、陣形を組む。
先ほどまでのぐったりとした様子とは比べ物にならないほどの統率力を見せていた。
櫓から発せられた報告を胸に、今か今かと魔物を待ち受ける。
そうしてついに、敵がその姿を現す。
「…多いな」
目算で大体300体ほどだろうか。
先頭からゴブリン、オーク、アイアンウルフと奥まで続いている。
…私の知っているものとは少し見た目が違うが。
木々に遮られた森の中で、赤く輝く目がひしめき合っている。
そして、一際大きな輝きが一つ。
「あれが件の中型か…」
こちらとあちらの視線の交わし合いは、お互いに踏み込むための心の準備には十分な時間を与えた。
そうしてその場にいる全員の緊張が限界を迎え、中型と思わしき魔物が咆哮を上げた。
その声に当てられて、人も魔物も動き出す。
初めのうちは押していたように思えた。
大剣を持った大男が一薙で5体のゴブリンを葬る。
短剣と盾を持った小柄な男が左手に持った盾でアイアンウルフの噛みつきを上手く受け流し、大きな隙ができたところに短剣を突き出す。
ゴブリンに横槍を入れられ、危険な状況になったと思うと、後方から風を切って矢が飛び出し、ゴブリンの脳天を撃ち抜く。
魔物達をほぼ一撃で、撃ち倒していく様はなかなかのものだ。
そしてそんな完璧な防衛線を繰り広げている様子を静観している魔物が一体。
そのまま押し切れると思われた時、中型が動き出し、全ての状況がひっくり返された。
ホブゴブリンと大剣の男がなかなかお互いに攻撃を当てられずにいると、風のように鋭く、大男の横っ腹に爪を突き立てる。
大男を一撃で沈めると別の場所に素早く移動する。
冒険者達を鋭い鈎爪で撫でるだけでその土手っ腹に大きな傷跡をつける。
拮抗していた戦線が大きく傾く。
初めは一対一で対応できていた防衛も、次第に一人当たり三匹を相手にする必要が出始めた。
だが、こちらもただではやられない。
探索者にその鉤爪が届こうとした時、割って入ってきた剣が鋭い刺突を腹で受け止める。
中型が探索者を襲おうとした中型がその輝きに眉をひそめたように見えた。
誰が。
そんな疑問は即座に消える。
剣の持ち主は、パリス村長だった。
「老体に無理をさせるわい」
その声色とは反対に、鋭い眼光を突きつける。
年老いた外見からは想像もできないほど鍛え上げられた逞しい腕が、ローブの隙間からのぞいている。
その腕には、幾つもの古傷がついており、今までどれだけの死線を超えたのかを物語っていた。
パリス村長が中型を押さえているおかげで、少しずつ前線を押し上げられている。
「シア、私たちも行こう」
「リアスは人の姿でも戦えるの?」
「うん。私たちだって住んでる地域の地図を書き換えるのはめんどくさい」
竜同士で戦うだけで地形が変わるのか……。
「先、行ってくるね」
その一言だけ残してリアスは行ってしまう。
私もリアスの後を追い、戦場へと駆けて行った。
初めて自分の得物を武器として使うために鞘から抜いた。
己が剣としての本懐を果たせることに剣が喜んでいる…確かにそう感じた。
最前線に到着すると、そこでは目を疑うような光景が広がっていた。
リアスが魔物達を雑に切り捨て続けている…
両手に本来、あの歳の子供が持てるはずのない重さをしている剣を左右に一本ずつ持ち、華麗に踊っている。
リアスの綺麗な白髪は、魔物の返り血で赤く染まっていた。
絶対喧嘩しないようにしよう。
こうしてはいられないと私も参戦する。
最も、リアスほどの戦果をあげられる気はしないが、やれるだけやろう。
最初の対戦相手はゴブリンたちだった。
ゴブリンがこちらに石器の斧を振りかぶってくる。
それを半歩踏み込み、先にこちらの剣をゴブリンの喉笛に突き刺す。
考える脳のない単純な攻撃は、簡単に捌けた。
左足を後ろに引き、喉に突き刺さった剣を振り抜く勢いを遠心力に変えて、後ろから迫ってきた二匹のアイアンウルフを一閃する。
一瞬の隙を逃さず木々の隙間を縫ってゴブリンアーチャーが飛ばしてきた矢を、アイアンウルフの体で受け止める。
魔物と戦うのは初めてのはずなのに、なぜかその動きが読める。
…私に矢を射ってきたゴブリンアーチャーをリアスが三枚おろしにした。
恐ろしいものを見てしまった… 。
横目に見えたオークにやられそうになっている冒険者を助けに走る。
振り下ろされた棍棒を間一髪で止め、そのまま足の腱を切断する。
バランスが取れなくなり倒れると、切り株のように太い首を落とす。
そんな調子で戦い続けていく。
それからしばらくして、なんだかんだリアスと私が大半の敵を倒したことに気付くのは少し時間がかかった。
そして残るは村長が抑えていてくれた中型だけだった。
まだ動けるリアスと私の2人が村長を援護しにいく。
疲労が顔と動きに出てきている村長は、もう限界だった。
捌ききれなかった猛攻を受ける……ところにリアスの剣が横槍を入れる。
「あとはこいつだけ。パリス村長は下がってて」
「かたじけない」
そう言ってリアスと村長が入れ替わる。
左手に持った剣で正確に攻撃を撃ち落とす。
空いた右手で中型に攻撃を入れる。迎撃し損ねた攻撃を私が弾く。
私は自分より強いリアスのサポートに完全に回った。
それを感じ取ったリアスは先ほどまで左手一本で行っていた防御のほとんどを私に任せてくれる。
2人がかりで行われた攻防に、ついに中型が隙を見せる。
がら空きになった胴体にリアスが剣を捩じ込んだ。
心臓を一突き。確実に殺した。
倒れていく中型からゆっくりと剣を引き抜き、こびりついた血を振り落とす。
顔を上げて周囲を見渡すと、村にいる全ての人々が集まってきていた。
数秒の沈黙を破ったのは、人々の熱い歓声だった。
やはり戦闘シーンは長くなるものなのだろうか……
あ、Xのアカウント作りました。
まり藻で出てきます。




