表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/37

第5話 お前は誰だ

スキャナが壊れたのでイラストしばらくつかないです。

申し訳ないです。


とりあえず文章だけで様子が伝わるのか不安ですが。


いつもありがとうございます。

よろしくお願いいたします。

 逃げなければ! とっさにそう思った。だが少々遅かったようだ。


「お医者、さん……」

この呼ばれ方を少女・青葉にされるのは2度目だ。


 ダニエルは背中を青葉に向けたまま動くことができない。


「きれいな、銀色の、髪……」

そう聞こえた。呼吸器を通しての声だからくぐもっているが。


 少女はハアハアと苦しそうに息をしながら続けた。

「まる、で……神様、みた……い……」


 その一言に、ハッとして思わず振り向いてしまった。


 今夜は満月だ。月明かりに照らされて、ダニエルの日自摸が蒼く光った。

「そなた、私が()えるのですか?」


 青葉はにっこりと目だけを細めた。


「お医者、さん……。お名前、は……? 僕、はね、青葉」

「私、は……」

死神、そう言おうとした、その時だった。月が陰り、部屋が暗くなった。ダニエルは、窓の外で何者かががこちらを見ていることに気が付いた。


「青葉、布団に隠れていてください」

 口の端だけでそう言うと。ダニエルは窓をすり抜けて外へ出た。



 ボサボサの黒髪。破れている服から出ている腕に、大きな傷跡。右肩上から見えているのは長くて赤い柄の(ソード)


「ジャック・ボーガン!! 何をされに来たんです!?」

「何だあその銀髪と眼は!? 姿は変わろうとも、その気に食わねえ言葉遣いは変わらねえなァ!! あ゛あ!?」

「そなたは死神界を追放されたはずです」

「お前のせいで、なァ!!」


 ジャック・ボーガンはそう叫んで、背中の剣を抜き出すと、大きな図体のまえでぶんと一振りした。


「この俺に傷をつけたこと、忘れたとは言わせねェぜ」


「すっかり忘れてました。そんなことありましたっけね」

ダニエルは素直にそう言った。ダニエルは本当に忘れっぽい。


「なっ……。くっそう、今日こそお前をブっ倒して、ドリム様のもとにその首差し出してやる!!」


「……お忘れになりましたか? ドリム様は、死神の首よりも、人間の命を星画れているということを。だから私はそなたとは戦いません」


「ダニエル・ロイ・モルガン!! お前が俺と戦わねえって言うんなら、無理やりその首頂くまでよ!」


 ボーガンはジャンプして、大きく振りかぶった。


「……人の話を聞いてませんねえ。私は、任務中なんです。お邪魔は、御免願えますか?」


 ダニエルは、ジャックが切りかかってくるその剣を両手で挟んで受けた後、ボーガンの側に丸くメリメリと折り曲げた。


「……ひっ!! お、お前、あの時と同じ技使いやがって……!!」


 ボーガンは瞬間、両手を離して飛び退いた。ダニエルの手に、折れ曲がった剣だけが残った。

お読みくださいましてありがとうございました!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ