第50話 緊急事態
ついに今年の目標の50話まで書きました。
目標達成しました!
ギリギリですが……。
こちらの小説はこれからしばらくお休みして
来年は
「明日の君は、もういない2 ーミーコとアッシュ編ー」
を更新します。
短い話ですがどうぞこちらもお付き合いくださいませ。
なお、「生かし神と霊感術師」はあと70話分書く予定でございます。
いつもありがとうございます。
よろしくお願いいたします。
長槍の刃先を腹に刺したまま、死神とともに倒れていくリザに、青葉がブランコから飛び降りて駆け寄った。
「リザさん、リザさん!!」
「青葉ちゃん、どうしたの!?」
藤田先生が後ろから呼ぶ。
「リザさああぁん!!」
青葉は藤田先生には構わず、泣き叫んだ。
「青葉ちゃん、『リザさん』って誰!? ここは青葉ちゃんと僕以外誰もいないよ!? ねえ、青葉ちゃん、落ち着いて!!」
「リザさんはいる!!」
両目から大粒の涙をこぼしながら、青葉はなおも叫ぶ。目の前で起きた緊急事態に、青葉の小さな理性は吹き飛ばされていた。
「分かった。いるんだね。分かったよ。大丈夫。大丈夫だから。だからリザさんの為にも、落ち着こう、ね?」
藤田先生は青葉に言い聞かせるようにゆっくりとそう言った。
青葉は次第に冷静さを取り戻していった。
「泣き止んだね、よしよし。じゃ、先生と皆のいるところへ戻ろう。皆、待ってるよ?」
青葉は、藤田先生に手を引かれて歩きながら、少し後ろを振り返った。
大きな光る翼を持った、頭に輪っかを乗せた人たちが、小さい者も大きい者もわらわらとリザと死神を運び出している。
「あなたたち、誰?」
青葉は小さく訊いた。
「天使、という者です。リザ・バート様もテン・ブラック様も私たちが展開へ連れて参りますので、ご安心くださいませ」
天使の一人がにっこりしながらそう言うと、また作業に戻った。
青葉はこくん、と頷くと、藤田先生に連れられて皆の所へ戻った。
しかし何だか、様子が変だ。
えづきながら、泣いている子が大勢いた。美月先生はその周りであたふたしている。園長先生はその向こうで、携帯電話でどこかに電話を掛けている。
「どうしたんですか!?」
藤田先生は青葉の手を離すと、美月先生に話しかけた。
「それが、園長先生が買ってきたカップアイスを食べたら、子供たちがえづき出して……」
「それって、食中毒じゃないんですか!?」
「ええ。だから今、園長先生が救急車を呼んでいるところで……」
間もなくどこからか救急車の音が聞こえてきた。
青葉は、えづいている子供たちの首へと延ばそうとしている、真っ黒なスカートを履いたふくよかな女性の死神の手を掴んだ。
死神の女性は、ゆっくりとこちらを向き、その口がニヤリと犬歯を見せた。そして言った。
「あなたね? 坂巻青葉さん。すぐさようならだけど、一応名乗ってあげるわ。私は、シェリー・ダックよ」
最後までお読みいただきましてありがとうございました!!




