第48話 隠れしもの
12月に入って一気に寒くなりましたね。
なのに真夏の話を展開して、カップアイス登場させてごめんなさいwww
いよいよ、目標の50話が見えてきました。
いつもありがとうございます。
よろしくお願いいたします。
園長先生は、カップアイスの箱を開けると、園児たち一人一人に配り始めた。
「青葉ちゃん、探してきます」
「あ、藤田くん、お願い」
園長先生にそう言われると、藤田くんはその場を離れた。
「青葉、探すて言うてますで。オレもついていきますわ」
「そうね。こっちは計画が上手くいくか、見張っておくわ」
シェリーはやっと立ち上がった。
藤田くんの右肩に乗って、テンは藤田くんと移動した。
「あーー! 肩、痛いなーー!」
不意に一人になると、藤田くんは右肩をぐりんぐりんと前後に回し始めた。テンはびっくりして、脇に避け、その肩回しが終わるのを待った。藤田くんは伸びをしたり、ぐるぐると首を回したりして、独りで体操をしている。テンは焦れた。
「早う青葉を探しいや!」
「あ、そうだ、青葉ちゃんを探すんだった」
藤田くんはそう言った。テンはうんうんと頷く。
「そうやそうや、……って聴こえてるんか!? オレの言うてること?」
「青葉ちゃーーん」
「聴こえてへんか……。よかった。って、待ってえや!」
テンは独り言つと、慌てて藤田くんを追いかけた。
「青葉ちゃーーん」
「坂巻青葉あーー」
テンも一緒になって呼んだ。
やがて、藤田くんはブランコに一人の少女を見つけると、駆け寄った。
「あ、青葉ちゃん!!」
「あ、ふ、藤田先生……」
青葉と呼ばれたショートボブで、オレンジ色の浴衣を着た少女は怯えた声を出した。
「なあに?」
藤田くん、もとい藤田先生は、なぜ少女が怯えているのか分からないらしく、優しく訊く。
テンがよく見ると、少女の隣に、もう一人女性がいた。赤い縁の眼鏡をかけた白髪のおかっぱ頭。どこかで見たことあんな。と思いながら、テンは訊いた。
「誰や、お姉さん?」
すると、おかっぱ頭は何も言わず、こちらをにらみながら、これまた赤い柄のナイフを両足から3本取り出した。
「それはこちらのセリフですわ、テン・ブラック」
言いながら、おかっぱ頭は彼女の胸の前でナイフを交差させた。
「その声はやっぱり、リザ・バートか。どいてや、そこの女の子に用がある」
「リ、リザさん……」
少女はリザを呼んだ。
「リザさん?」
藤田先生は怪訝そうに訊いた。それはそうだ。テンとリザは、普通の人間には見えないはずなのだから。
「お嬢は黙っててください。これはわたくしと、テンとの闘いですわ!」
テンはそれを聞いて、背中に隠していた長槍をリザに見せた。
「そっちがその気なら、容赦せんで!」
最後までお読みいただきましてありがとうございました!!




