表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/47

第34話 光の使命

先週はアクシデントで更新できず申し訳なかったです。


名前を出してはいけない人っていうと、ハリー・ポッターシリーズのあの人みたいですね。


いつもありがとうございます。

よろしくお願いいたします。

 ぱちん、と誰かに頬を張られた。


「生かし神、わしじゃ!! しっかりせい!!」


 お上の声で、ダニエルの意識が「外」に出た。


 あれ、私は何を……?


 手には夜闇(やみ)の入った三角フラスコ。「自分」が何をやろうとしていたのかはわからないが、すぐさま不味い事態になりかけていたことをダニエルは理解した。


 へなへなとエレミーが目の前で座り込む。

「ダニエルさん、なのね……?」

「はい、私はダニエルです」

「でもお上!? 大事な仕事があったんじゃ……?」

エレミーはほっとした表情を浮かべたかと思うと、驚いたようにそう言った。

「こっちを止めるのが先じゃ!」

「こっち……?」

ダニエルは問うた。

「ダニエル、お前さんが、またなったら困るからの、名前は伏せるが、ダニエルでない誰かになろうとしておった」

「はあ」

「それにエレミー、お前さん、何を実験したかったか、わしにはお見通しじゃ。また『生かし神』かを試そうとしておったな? わざと、しまい神に夜闇(やみ)をしまわせて……」


 お上の一言を聞いたエレミーは、目を見開いた。

「そう、です……」

「何故じゃ? 何故、そんなことをやろうと思った。お前さんの考えを申してみよ」

「主人は何を考えているのか知らないけど、あたしは、この人のこと、元No.2のダニエルさんなのか、まだ信じきれないからです。今ので、もっと信じられなくなりました。この人の中には、別の人格が、います」


「ほうじゃな。しかし生かし神は、生かし神なのじゃ。もう死神ではない。エレミーよ、死神とはなんじゃ?」

「下界に災いをもたらす者。魂と夜闇(やみ)が結びついた者です」

「ほうじゃ。しかし、生かし神には、夜闇(やみ)はないのじゃ。正真正銘、死神ではないのじゃ。ただ……気になることがあっての」

「何でしょうか?」

ダニエルは訊いた。


「生かし神、お前さんの魂の画僧を見せてもらったことがあっての」

「そうなんですね」

「一部、大きく欠けておった」

「……」

ダニエルも、エレミーも絶句した。


「欠けた欠片がどこにあるかまでは見つからんかった。しかし、そのかけらがヒ……いや、名前は出してはいけなかったの、ダニエル以外の者である可能性は否めんのじゃ」

「その欠片が夜闇(やみ)とくっついていると……?」

エレミーは問うた。

「そうかもしれんが、そこまでは分からん」

「だから、私は夜闇(やみ)が魂にくっついてないのに人間を殺せた、と? そういうことですか?」

「ほうじゃな。しかし生かし神よ、そなたは生かし神じゃ。だから」

「だから?」


 と、ここでお上は頭の中から水色の液体の入ったビーカーを取り出した。


「これを、夜闇(やみ)のついているあらゆる人間に飲ませて、人間の命を延ばし光の存在に戻すのじゃ。それがそなたの使命じゃ」

最後までお読みいただきましてありがとうございました!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ