槍玉
尖った「槍」と、まるい「玉」。
へんな、熟語。
刀なら鞘に納めてしまえばいいのに
納まりを持たぬ刃先は
さすらい彷徨える矛先は
流した血の色が 黒か 赤かを問わないで
武勲は突き刺して 高く掲げる
鬼の首をとったと 胸を張れば
武勲は突き刺して 高く掲げろ
まったく平たい頭にも つのが尖るのを
見る者がいるのだ
矢尻なら弓を折ってしまえばいいのに
柄を折られても穂先は
飢え渇いた切っ先は
吸いあげた血の味が 酸いか 甘いかを顧みないで
獲物は突き刺して 広く晒す
魔女の鼻を削いだと 胸が空けば
獲物は突き刺して 広く晒せ
炎にかざして炙れば 証が浮き出るぞと
言う者がいるのだ
晒し首や、魔女狩りのイメージです。
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