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底辺女の走馬灯  作者: 人生から降りるボタン
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5)門番の母に立ち向かう小学生兄妹

ここで、私が小学生時代の母の思い出を語ろう。


両親は酒、タバコ、パチンコが趣味だった。父が泥酔した所を見た事は無かったが、母はしょっちゅう酔っぱらっていた。というか、印象が強すぎてそんな所しか記憶に残っていないだけかもしれない。





専業主婦になってからの母は、家事は一通りこなしていたが、あまりにも子育てに関しては向いていなかった(何様だよと言われても仕方がないが、傍で見てきた実の娘としての意見なので悪しからず)。


タバコを吸っている間はこちらが何を話しかけてもガン無視、珍しく宿題を覚えていた時も、分からなくて教えてと言っても私も分からないと断られる(大人になった私も教えられる自信は無いからこれは仕方がない)。





下校して帰宅すると、玄関の鍵がかかっていた。母は下校時間は常に家に居るので鍵は持っていない。チャイムを何度鳴らしても応答が無い。買い物にでも行っているのかとその場で待つも、待てど暮らせど帰って来ない。それは1度ではなく、何度も起きた。


一度、兄が公園の公衆電話から仕事中だった父に電話を掛け、わざわざ家の鍵を開けるためだけに電車に乗って来てくれた事もある。


父の召喚をしなくても、私たちが少し成長すると、今度は兄がマンションの隣の塀からベランダ付近まで渡り、塀からベランダまで飛び移って鍵が開いていた窓から侵入して玄関の鍵を開けてくれた事もあった。


2階だったとはいえ、1階の庭には大きな庭石があり、落ちたら大けがをしていただろう。その時の兄は勇者に見えた。しかし、小学生でも侵入できる家に住んでいたとは、平和な地域に住んでいて本当に良かった。


そして毎回母はというと、リビングで大の字で寝ていたのであった。


いつしか、鍵を持ち歩く許可を貰った。鍵っ子に密かに憧れていたので嬉しかった。





昼間から酔っぱらっていた母親に強制的に閉め出された事もある。


母は何か知らんが初っ端からブチ切れており、玄関のチェーン越しに2~3千円を兄に渡すと、「これで本でも買ってこい!!」と言って玄関の鍵を閉めた。キレ方が謎である。


私はその時に「にじいろのさかな」という絵本を買った。いや、買いたかったのだが、確か高くて兄の分の本も買ったらお金が足りず買えなかった。私は後日母に泣きついて、「にじいろのさかな」を無事に買って貰えた。大好きな絵本の一つである。

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