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底辺女の走馬灯  作者: 人生から降りるボタン
34/50

34)新社会人

夕方頃目が覚めたら、バイト先から「今日出勤出来る?」と連絡が来た。


昨日の今日で営業するの!?と驚いたのと、正直長旅でまだ疲れていたのでゆっくりしたかったのだが、人手が足りないとの事で渋々出勤した。





いつも通り自転車でバイト先に向かった。やはり道路はどこも全く壊れていなかった。


お店に着くと、店舗は慌ただしい様子だった。商品棚から商品が大量に崩れ落ち、朝から片付けをしていたようだった。


私は出勤の打刻を押すと、レンタル商品を返却に来るお客様をさばきつつ、自分が担当のエリアの片付けをした。暫くの間は時短営業が続いた。





私は、バイト以外の時間は家でゴロゴロしながら、これからどうしようかと考えていた。


スーツはもう着たくない。でも就活しないなんて、お役所様が許してくれない。


あー、もう全てが面倒くさい、と思っていた。





そんな時、携帯に着信が入った。出ると、2社目に面接を受けた会社からだった。あの長時間労働の会社である。


内定の連絡だった。今月から早速来れるか、と聞かれた。


私はこの期に及んで、働きたくねーなーと思い「地震がありましたけど営業なんて出来るんですか?」などとグダグダ言っていた。


担当の人は若干呆れたような口調で、「もう通常営業しているので大丈夫です。忙しい時期なので、早めに来てもらえると助かります。」と言われた。





私は、これでスーツを着なくて済む、と自分を納得させ、内定を受諾した。


そして、東日本大震災発生から12日後の、2011/3/23に無事、正社員として入社を果たした。


何故正確に日付を覚えているのかというと、3/23は母の誕生日だからである。





入社日当日、私は同期と初めて対面した。同期は1人しかいなかった。


一緒に面接を受けた両サイドはやはり落ちたようだった。同期の事は棚橋君と名付けようと思う。うっかり本名を書いて載せてしまわないように気を付けたいと思う。





私と棚橋君は二人とも事務として採用されたので、まず事務の先輩方に挨拶をした。


みんな歓迎ムードで迎えてくれた。1人の女性の先輩が私に「彼氏はいますか!?」と質問してきた。21歳の私は既にこういうノリが嫌いだったので、うるせぇな、処女だよ、と心の中で毒づきながら、笑顔で「いません!」とだけ答えておいた。


この質問の意図としては、当時社内恋愛で色々と揉めていたので、更にややこしい事態にならないか危惧しての質問だったと後から聞かされた。


面倒事はごめんだったので、私は会社でも大人しくしていようと思った。

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