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底辺女の走馬灯  作者: 人生から降りるボタン
31/50

31)フリーター、ケツを叩かれる。

専門学校を卒業後、私はフリーターになった。


漫画家になる、という事だけを考えて生きてきた私は、実際には作品をまともに完成させる力も無い事が分かり、人生設計は先が真っ白になった。





高校生から続けていたコミックレンタルのアルバイトは、専門に入ってからは遅番の21時~閉店の24時までを担当しており、フリーターになってからも時間や日数を増やす事はしなかった。


閉店後はレジ締めなどがあるため、実際の退勤時間は24時半頃になるが、よく退勤後に遅番メンバーと休憩室に残り、遅くまでダベってから帰宅していた。


遅番メンバーはみんな同世代でとても仲良く、時にはとある女性社員も交じってみんなで夜中の3時頃にファミレスでご飯を食べてから帰宅する、なんてこともしていた。


ファミレスを出て、女性社員の車で自転車を置きっぱなしのバイト先まで送ってもらう時、その女性社員は「実は私複数の人と交際してるんだよね~、こないだ名前間違えて呼んじゃって焦ったわ~。ゲームみたいで楽しいよ!」などと話していた。





夜間週3~4日しか働いていない私は、日中はチャットに入り浸っていた。


1対1ではなくグループチャットでわいわいやる方が好きだった。PCは伯母さんのお下がりを譲り受けていた。


チャットでは2人と特に仲良くなった。お互い顔写真を送り合った事もある。1人はイケメンで、1人は性同一性障害のイケメンだった。私は散々不細工だよ、と念を押し、盛りに盛ったプリクラを送った。もっと不細工だと思ってたけど全然可愛いじゃん!と言われて自己肯定感を上げていた。


平日昼間からチャットに入り浸る若者は、大体何らかの闇を抱えている。


二人も例に漏れず、うつ病などを患っていた。でもチャットではそんな事気にならなかったので、私は二人と普通に接していた。





そんな日々が1年程続いた。最後の方は二人が喧嘩をしたとか何とかで、あまりチャットにも来なくなり、私も退屈するようになっていた。


ある日、市役所の職員から「仕事を探しなさい」というお達しが来た。


何という名称かは忘れてしまったのだが、市役所とは別の施設に来るよう通達があり、行くとタウンワークを渡され、何処でも良いから今から私の目の前で応募しなさい、と言われた。


そこから私の就活は強制的に始まった。





ハローワークにも通った。


最初は、自宅から数駅先にある歯医者の歯科助手に応募した。月給は14万とかだったと思う。


面接後、院長に「見学する?」と言われたので、是非!と答えると、制服を渡され着替えて診察室に通された。


面接は昼頃だったが、私はそれから夜になるまでずっと棒立ちで、働いている様子を見学させられた。たまに「機材を洗ってみる?」と言われ、労働させられた。勿論バイト代は出なかった。内定の連絡も来なかった。

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