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底辺女の走馬灯  作者: 人生から降りるボタン
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13)児童養護施設での生活

施設での食事や掃除は当番制だった。


一時保健所では給食のように完成済みの食事が運ばれてきてそのまま食べていたが、施設では時間になると外の食材置き場に各部屋から当番がぞろぞろと向かい、自室の分の材料を持って帰って各部屋のキッチンで調理をする。


私は母から料理を殆ど教わってこなかった。包丁を使ったり、餃子の皮をにぎにぎしたり等のお手伝いをした事は何度かあるが、そのうち私がいると余計時間が掛かると台所に立たせて貰えなくなった。


施設で私は主に味噌汁を率先して作った。味噌って意外と量使うんだなぁ、と学んだ。濃さは毎回一発OKで、職員さんに褒められて嬉しかった。





お風呂は大浴場とかではなく、普通の一般家庭レベルの広さだった。本当に部屋の内装はマンションそのもので、みんなとは家族のように過ごした。


入る順番は特に決まっていなかったと思う。最年長の中学生Hちゃんだけは毎回一番最後に1人で入っていたくらい。私は同室の子とか、5歳の男の子とか、同い年の子とか、色んな子と一緒にお風呂に入った。





東京のマンションを旅立った時は既に冬。まもなく学校は冬休みに入った。


クリスマスとお正月も施設で迎えた。雪が降って積もり、別室の子も交えてみんなで大きな雪だるまを作ったり雪合戦をして遊んだ。


3学期が始まり、2/3の豆まきも盛大に行った。行事ごとはあらかた行った。





当時、漫画雑誌なかよしで”カードキャプターさくら”が連載していて、私は長らくドはまりしていた。施設ではお小遣いも支給されたため、同室の子に道案内を頼み、長い道のりをかけて本屋へ行ってなかよしを購入した。最終回のタイミングだったため、見逃すわけにはいかなかった。


家に帰ると、部屋の中ではみんなでかくれんぼ大会が開催されていた。中一のHちゃんに私たちもやるかと聞かれ、同室の子は参加したが、私はどうしてもなかよしが読みたかったので断った。


自室で1人机に向かい、丁寧に最終話を読んだ。巻頭カラー見開き扉ページをジーっと眺めた。あぁ、終わってしまった・・・と何とも言えない気持ちに暫くの間浸っていた。


読むべきものは読んだので、断って申し訳なかったなと思い、今からでもかくれんぼ参加しても良い?と声を掛けたら、中一のHちゃんはとても怒っていて、「やりたくないんでしょ」と言って参加させて貰えなかった。また自室に戻って1人ひっそり泣いた。

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