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主人公がチート過ぎてヤバイ件  作者: 冬影 蒼井
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第59話 村での宴会

大っっっっ変、長らくお待たせしました!!!

ε≡ ヽ__〇ノ… _| ̄|○スライディング土下座

 仕事の方がてんやわんやしており、中々執筆が出来ませんでしたぁぁ!!作者もまさか、8ヶ月も投稿出来ないとか思いませんでした……。

 定期的にちょこちょこと書いて行こうと改めて思いました……。


本当にすいません<(_ _)>〈 ゴン!〕


それでは本編レッツゴー( ´Д`)・;’.、カハッ

 甲野達は王都に向かう中で、小さな村を訪れていた。行商人達はそこで商品を売ったり、水や食料を補充していた。村人達は久しぶりに来た行商人達を労り、馳走(ちそう)振舞(ふるま)ってくれた。素朴な料理だったが、素材の味を存分に楽しめる、中々に美味しい料理だった。

 護衛依頼が初めてのタリタス達は、自分達が食べて良いのかと戸惑っていると、杖を突いた老人が近付いて来た。


「久しぶりですね。行商人殿。ところで、此方の冒険者殿は行商人殿の護衛でしょうか?」

「あぁ、村長。新人冒険者だ。新人の教育の一環でな」

「それはそれは。どうぞ、貴方(あなた)(がた)も料理を楽しんでください」

「そうだぞ。こう言うのは、遠慮なんかしたら損だ。道中の息抜きも兼ねてるんだからな」


 村長と呼ばれた老人と行商人の言葉にタリタス達は、恐る恐るという感じで馳走の前に座る。ちなみに、言わずもがなではあるが、ロシックは甲野の横で既に、もしゃもしゃと馳走を食べている。

 老人はそれを楽しそうに見ていた。そして、杖を置き行商人の隣に座る。


「しかし、今回は少々遅かったですね。何かあったのですかな?」

「あぁ、ちょいと前の街で色々とあったからな」

「色々ですか?ちょいと、この老い先短い老人に聞かせてはくれませんかな?」


 村長は行商人の近くへと腰を下ろす。


「おう。あれは土産話に持って来いだ」


 行商人はジョッキに残っていたエールを一気に飲み干す。すると、村の子供達が行商人の土産話を察知し、ワラワラと集まって来た。その中には、先程まで子供達と一緒に村のご馳走を食べていた、バステトの姿もあった。そのままバステトは何時もの特等席(甲野の頭)では無く、甲野の胡坐の隙間にスッポリと丸まり、収まった。かわえぇ……。


「バステト。飯はもう良いのか?」

「にゃ~」


 頭を撫でられたバステトはゴロゴロと心地良さそうに喉を鳴らす。甲野の足にグリグリと頬擦りをするその姿に、甲野は只管(ひたすら)癒される。

 甲野がバステトで癒されていると、集まった何人かの子供達が甲野の膝を枕にし始めた。どうやらバステトの真似らしい。こっちもかわえぇ……。


「よーしよしよし」

「ごろごろ~」

「にゃあ~」

「もっとなでてにゃ~」


 甲野のムツ〇ロウさんっぷりのナデナデと、子供達の微笑ましい様子に、話をしていた行商人とそれを聞いていた村長は面白さそうに笑っている。


「はっはっは!まるで猫と飼い主みたいだな!」

「微笑ましいですね。この村には、行商人殿達以外には、人が余り寄りませんから、冒険者が珍しいのでしょうな」

「しかも、魔族まで居るしな」

「おや、あれは魔族だったのですか」


 村長は少し驚いた様子だったが、それ以外は特に何も思わなかったようだ。本来、魔族と聞くと普通は恐ろしく感じるものだが、村長は珍しい程度の雰囲気だった。


「怖がったりはしないんだな」

「ねぇ!もっとなでて!」

「にゃぁ~!」


 子供とバステトは、撫でる手が止まった甲野の手を自分の頭に置いた。甲野は少し苦笑しながらも、子供達とバステトを撫で、癒されながら村長との話を続けた。


「そうですね。普通は怖がるのでしょうが、あの様な、子供に揉みくちゃにされた魔族に恐怖心を抱けと言う方が、無理と言うものです」


 村長の言葉に行商人は、空になった木のジョッキを片手に大きな声で笑う。


「はっはっは!それもそうだな!ゴリアテさん!エールのお代わりをくれ!」


 ゴリアテは魔法で何も無い空間から、エールをサーバーの様に、行商人のジョッキになみなみと注ぐ。それを見ていた村長はゴリアテに訊ねる。


「このゴリアテと言うのも魔族ですかな?」

『いえ、私はただのゴーレムです。魔族ではありません』

「私はゴーレムというのは一応知識としては知っていますが、確かゴーレムに知性は無かったと思いますが?」

「まぁ、俺のお手製だ」


 ゴーレムについての知識を持っていた村長は、甲野が作ったのだと分かり、驚くと同時に関心する。


「冒険者とは凄いのですね」

「いや、こんなのコーノだけだぞ。村長」

「へぇ、そうなのですか。コーノさんは凄い冒険者なのですね」

「いや、まぁ、そこは間違っちゃねぇがな……」


 行商人はエールを(あお)りながら、村の馳走(ちそう)とは別に、ゴリアテが用意していたツマミを食べる。主に肉を使った、一口で食べられるサイズのツマミだった。


「お、美味いなこれ」

『村の方々に少々、肉を分けて貰い作ったものです。この村でも作れますので、後でレシピを渡して置きましょうか?』

「それは是非ともお願いします」


 甲野と村長も、エールを片手にゴリアテ特製のツマミを食べる。少し塩気が強いが、その塩気が酒を進ます。大人達が美味しそうな物を食べている姿を見ていた子供達は、それを羨ましそうに見ている。それを知っていたゴリアテは、木の皿一杯に焼き菓子や昼間の果物を乗せた物を子供達の前に置く。


貴方(あなた)達には此方(こちら)の甘い焼き菓子と果物がありますよ。流石にこれは村の物では作れませんが』


 子供達は、村では普段食べられないであろう菓子に無邪気に喜ぶ。


「わーい!おかしだぁ!」

「おっちゃん、あーん」

「あーん」

「にゃーん」


 すると、子供達とバステトが甲野に向かって、雛鳥の様に小さな口を大きく()け、菓子を口の中に運んでくれるのを待っている。甲野はそのとっても可愛い光景に、思わず顔を背け、口に含んでいたエールを吹いてしまう。


「やっべ……めっさ可愛い……」


 甲野は久しぶりの大ダメージ(特殊攻撃)を受けた。そんな事を(つゆ)知らず、口を開けお菓子(エサ)を待っている子供達は、甲野の服の袖を引っ張り、早く早くと急かす。

 もう、可愛いが過ぎてツライ!


「……はいどうぞ」


 甲野が焼き菓子を食べ易く半分程に割り、子供達の口元に持って行く。すると、子供は待ってましたかの如く、モシャモシャと満面の笑顔で焼き菓子を食べる。バステトも同様に、両頬に焼き菓子を詰め込み、モシャモシャと頬張っている。まるで、リスの様だ。

 可愛いの大渋滞だ。こんな大渋滞なら、幾らでも嵌りたいくらいだ。

 それを村長と行商人、遠巻きに子供達と戯れているブエルが本当に、微笑ましそうに眺めている。すると、甲野の膝を枕に寝っ転がっていた一人の女の子が、甲野の服を引っ張る。


「ん?何だ?」

「おじちゃんって、魔法つかえる?」


 どうやら、女の子は魔法に興味があるようだった。


「あぁ、使えるぞ。見たいのか?」

「うん!」


 女の子は元気良く頷き、期待に満ちた眼差しをしている。甲野が魔法を使えると言ったのが耳に入った他の子供達も、その女の子同様に、興味津々で甲野を見ている。

 甲野は使う魔法を少し悩んだ後、危険性の低いであろう水魔法(みずまほう)で小さな金魚を十数匹程作り、子供達の周りを空中遊泳させて見せた。子供達は自分の周りを泳ぐ金魚に、ワイワイとはしゃいでいる。捕まえようとするが、水の金魚は(たく)みに、子供達の間をすり抜ける(ため)、中々捕まらない。


「よっと!」

「ほっ!」

「あ~!つかまらないよぉ!」

「つかまえた!あれ、いない!」

「あっちだよ!」

「よっしゃ!つかまえた!」


 最初こそ中々捕まえられなかったが、金魚の動きに慣れて来たのか、徐々に捕まえる事が出来るようになった。そして、残り数匹となった金魚を捕まえようとした時、甲野の胡坐の上で子供達を見ていたバステトが、突然飛び跳ね、残った金魚を爪で一掻きし、一掃した。バステトはそのままクルクルと縦に回転をしながら、体操選手の様に地面に着地する。


「にゃ!」


 バステトは「どうだ、凄いだろ!」という風に自慢げにドヤ顔を決めていた。

 子供達は「「「おぉー!!」」」と尊敬の眼差しでバステトを見ていた。凄い凄いとバステトを褒めながらわちゃわちゃと撫でまわす。

 (しばら)くバステトを撫でまわしていると、行商人が「土産話を始めるぞぉ!」と子供達に声を掛けた。それを聞いた子供達は、行商人の周りに並ぶ。勿論バステトと一緒に。


 行商人は子供達が集まったのを確認すると「ゴホンッ」と咳払いをしてから話を始める。

 他の村や街で流行(はや)っている食べ物や服。とある騎士の決闘や貴族の駆け落ち話。没落貴族の成り上がり等、行商人の土産話は様々な物だった。子供には難しいであろう話にも、「「「おぉー!!」」」と大きな声で興奮したり、「「「えぇー……」」」と明らかに落胆したりと、楽しそうに一喜一憂している。

 慣れているのだろう。行商人の話し方はとても上手く、甲野も集中して聞いていた。

 時間にして、大体一時間半くらいだろう。行商人の土産話はクルス国での話を最後に、終わった。子供達もその頃になると流石に疲れたようで、コクリコクリと眠っている子供も多い。村の男達はまだ宴会をしているが、子供達はそろそろ、お開きの時間だろう。子供の親らしき女性が、眠っている子供を抱き抱え家に連れて帰っていた。中には起きている子供も居たが、その子も母親に手を引かれ家に戻る。

 その際にバステトや甲野に手を振って帰る子が多く居た。甲野とバステトも、その子供に向けて、手を振り返す。

 子供達を見届けた甲野は行商人に訊ねる。


「そう言えば、俺達は馬車で寝るのか?」

「いや、この村は客用の家があるからな。何時もそこで寝てるんだ。野営の時は馬車だがな」

「成程。明日はどれくらいに村を出発するんだ?」

「そうだな。補給も荷積みも既に終わってるしな。陽が昇る前には出るか」

「分かった。それとタリタス達の教育はどうするんだ?」

「そうだな……。コミュニケーションの(たぐい)はこっちでやるが、戦闘面の教育はそっちでやってくれるか?その辺は専門外だからな」

「それは良いが、こっちの裁量(さいりょう)でやって大丈夫なのか?」

「大丈夫だろ」

「まぁ、そっちが良いなら別に良いか」

「それじゃあ、任せた」

「あぁ」


子供は可愛い(真理)

バステトは尊い(当たり前)

甲野は子供好き(分かる)

子供は好奇心旺盛(めっさ分かる)

作者は怠け者(死ね)

作者は阿呆(Go to hell)

次回の投稿は未定(いつもの事)

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それでは( ´ ▽ ` )/バーイ(バーイ)

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