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主人公がチート過ぎてヤバイ件  作者: 冬影 蒼井
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第48話 第二の面倒事

書いてると思った内容と若干違う結果になる作者ですΣ(乂・ω・´)ノ ソレダメ―ッ❢

これ、小説書いてる人あるあると思うんですけど、頭の中で「こんな話にしよう」と思っても「あれ?なんか違う」ってなるんですよ( இ﹏இ )

・・・今、心の中で「それはお前が書くの下手なだけだろ?」って思った人!


・・・その通りです( °ω°):∵グハッ!!


まぁ、その話は置いといてლ(๏‿๏ ◝ლ)

小説ってやっぱり良いね、書くのも読むのも

(๑•̀⌄ー́๑)b

漫画も良いけど。て言うかどっちも好き!!


それじゃあ本編いっといれ(o´ω`o)ノ))

 その兵士の報告を聞いた貴族達は先程以上に騒がしくなる。分かりやすく言えば阿鼻叫喚のような物だ。だが、甲野は気にもしないでバステトと戯れている。まぁ、甲野自身には関係無いので当然と言えば当然かもしれない。

 しかし、貴族達はそうではない。どれくらい巨大かは分からないが、兵士が息を切らして、あんな急いで報告をしに来た事を思えば、どれだけの緊急事態かは想像に難くない。

 

「全員落ち着け!!!」


 その公爵の大声で執務室のざわめきはピタッと収まった。ここは流石の公爵である。苦労人のようだが、その若さで公爵まで登りつめただけの事はある。


「早急に各自の兵士並びに冒険者ギルドの全冒険者を招集!!急げ!!」


 その言葉に貴族は慌ただしく執務室を出る。そして、甲野も行動に出る。


「ザガンとブエルは例の行商人の護衛に回れ。キマリスは使い魔をこの国の周辺に待機させろ。キマリスは首尾に付いたら俺の指示を待て。」

『『『我が主の意の(まま)に』』』


 甲野の言葉に三人は影から消えた。以前、レフィアから緊急招集は無いと言質(げんち)は貰っていたが、この国が崩壊すると多少だが困る事もあるので、最低限の事はする予定だ。その予定には、あの行商人も入っている。


「はぁ。何故こんな時に……」


 すると貴族に命令を出した公爵は大きな溜め息を吐きながら、背もたれに体重を掛ける。


「まぁ、大体想像は付くけどな。」

「何ッ!!」


 公爵は甲野の言葉に、事務机を大きく叩きながら立ち上がる。


(つがい)だ。」

(つがい)……そうか!!」


 その言葉に公爵は全てを覚った。


「そう。あのエンペラースネークの(つがい)(オス)(メス)かは知らんが、その片割れが殺された所為で怒り狂って、近くにあった人間の国、つまりこの国を目指してるんだろうな。」

「そして、その片割れはエンペラースネークを討伐したのはデススネークだとは知らない……最悪だ。」


 公爵は今度こそ頭を抱えた。それもそうだろう。現在、この国にはエンペラースネーク級の魔物を倒せる者は甲野以外に居ない。だが、甲野の実力を知らない公爵はこれでは甚大な被害が出てしまうと、頭を抱える。しかし、現在、キマリスとその使い魔がこの国の周囲を取り囲んでいる為、甲野の命令一つでこの国を滅ぼす事も救う事も出来る。


「ピンチだな、公爵様。」


 甲野は皮肉を込めて言う。


「……あまり苛めないでくれ。それに君も他人事では無い筈だよ。」

「確かに俺は冒険者だが、レフィアから緊急招集は無いと言質を貰っているからな。行く必要が無い。」

「……本当に?」

「レフィアに訊いてみれば分かる事だ。」


 甲野の返答に、またもや頭を抱えた。それもそうだろう。戦力が一つ減るのだからな。


「……この騒動が終わったら、領主権限で減俸してやる。」

「苦労人だな。これやるから元気だしな。」


 甲野は無限収納(インベントリ)から液体が入った瓶を取り出し事務机に置く。公爵はそれを手に取る。


「これは……?」

「疲労に良く効く薬だ。」

「つまり回復薬の様な物かな?」

「まぁ、そんな所だな。」


 甲野は適当に言っているが、実はこれ霊薬を果実水で薄めた物だ。流石に霊薬そのものを渡すのは色々と問題があるだろうが、これならば大丈夫だろう。

 まぁ、副作用で多少寿命が伸びるかもしれないが、そこはご愛嬌と言う事で。


「回復薬か……あれはかなり苦いんだよ。」

「飲んだ事あるのか?」

「昔、小さい頃に好奇心でね。その日は何も味を感じなかったよ。」

「自業自得だな。まぁ、それは少し他の回復薬とは違って、苦くないから大丈夫だぞ。」

「……本当か?」

「本当だが、今は回復薬の味の真偽を話してる暇は無いだろ?ほれ、一気に行け。公爵らしく。」


 甲野の時間という言葉に反応した公爵はゆっくりと回復薬の栓を抜き、恐る恐る匂いを嗅ぐと、本来の物とは違い薬草の匂いでは無く、果実のフルーティーな香りがした。その事に少しだが目を見開き、甲野の方をチラッと見ると甲野は、早よ飲め、と身振りで伝える。それに公爵は意を決し、一気に喉に流し込む。


「!!」


 今度は大きく目を見開く。美味いのだ。回復薬が飲みやすいとかでは無く、美味いのだ。果実水などと比べても、こちらの方が美味いとさえ思うほどに美味かった。


「美味いな……」

「美味いのかそれ。今度、飲んでみよ。」

「って、自分では試して無かったのかい!?」

「いや、それ試作品だから。どうせなら試しにと思って。」

「公爵を試作品の実験台に使わないでよ……!」

「まぁ、それは置いといて。」

「置くなっ!」


 甲野は公爵の抗議を無視する。


「そろそろ、どうするか決めた方が良くないか?蛇対策。」

「……そんな短時間で決めれたら、苦労しないよ。」

「ま、それもそうだ。」


 甲野は公爵の言葉に同意する。幾ら公爵と言えど流石に数分でそんな国を左右する判断を付ける事は難しい。

 すると、甲野はここで頭を悩ます公爵に助け舟というか提案を出す。


「それじゃあ、今出来る蛇対策と言うか、今出来る手段を上げるから三分で選びなさい。」


 甲野はまるでクイズの選択問題の様に言った。そして何処からともなく数本の煙草を取り出し、一本を公爵の目の前に置く。


「まず一つ。今ある戦力で何とか蛇と戦う。この場合蛇の戦闘能力は分からないが、生き残る可能性もある。しかし」

「被害も甚大になる。」

「正解。」


 甲野は置いた煙草に火を点けた。


「二つ目。」


 甲野は二つ目の煙草を置く。


「国の中に籠城して蛇が立ち去るのを待つ。具体的には強化魔法や結界魔法なんかを使える奴を集めて、城壁を強化させて、蛇の怒りが収まるのを待つ。生き残る可能性は無きにしも(あら)ずだが」

「失敗すれば全員死ぬ。」

「またもや正解。」


 そして、二本目の煙草にも火を点ける。


「三つ目。」


 三本目の煙草を置く。


「この国を捨て逃げる。転移魔法を使える奴が居れば成功確率100%の方法だが」

「今、この国には転移魔法を使える者は居ない。そして大前提として、その方法は大多数の死者を出す。」

「全問正解。」


 そして、三本目の煙草にも火を点ける。


「……実質今ある手段は二つか。」

「いや、そうでも無い。」

「……?」


 甲野はもう一本。つまり四本目の煙草(方法)を事務机に置く。


「四つ目。これはある意味裏技だが、死者を出さずに済む方法だ。」

「あるのかい?そんな方法が……」


 公爵は鋭い目付きで甲野を見る。


「四つ目の方法。兵士と冒険者は周辺の警戒にあたり、蛇は俺が殺る。」


 四つ目の煙草に火が点く。


「出来るのかい。君に。」

生憎(あいにく)俺には自殺願望は無いんでね。自分から死にに行く趣味も無い。」


 甲野は公爵の目を見て言う。


「……分かった。君を信用しよう。」

「信用されました。」

「ニャンニャニャ!」

「ところでその前に一つ頼みがあるのだけど。」

「ん?何だ?」


 公爵は火の点いた四本の煙草を指差した。


「これ消してくれないかな。煙臭い。」




「さて、どんな状況かねぇ~」


 蛇退治を任された甲野は現在、城壁の上で《マップ》を見ながら様子を確認している。隣にはバステトの遊び相手をしているキマリスが居り、城壁にはその他にキマリスの使い魔達が集結している。


「おっと、蛇の他に色々と居るな。」

「恐らく、蛇から逃げて来たものと思われます。討伐しますか?」

「あぁ、そっちで適当に殺ってくれ。」

「ハッ!」


 キマリスは自分の使い魔に合図を送る。すると、使い魔衆がその場から消え、次の瞬間には蛇の周りに居る魔物達の討伐をしていた。それは見事な連携の様に()()()……いや、実際に見事な連携で魔物を討伐しているのだが、何だか動きに違和感というか、そういうものを感じる。甲野はその様子が気になりキマリスに尋ねる。


「あれ、何してんだ?書いてるみたいだが。」

「あれは記録を取っているのです。」

「記録?何のだ?」

「人間界の魔物のです。私の部下には探求心が強い者が多くいまして、それでこの機会にと思いましてね。御不満でしたら即刻に止めさせますが?」

「いや、魔物はそっちに任したから、そこについてはとやかく言わんが、人間界の魔物を記録してどうするんだ?」

「そうですね……まぁ、部下達は或る意味、一種の研究嗜癖(マニア)ですから、それを考えるのは行動に移してからだと思います。」

「そうか……」


 甲野もキマリスの言葉にそれ以上、追及はしなかった。まぁ、クルスに魔物が攻撃などをして来ない限りはキマリスの使い魔(部下)に一任する事にした。それよりも今は巨大な蛇をどう対処(討伐)するかが大事だ。


「さて、蛇はどうするかねぇ~」

「にゃーにゃにゃにゃ~」


 バステトは甲野のどうするかねぇ~を真似する。そんな可愛いバステト(ペット)を膝に乗せ、愛でていると、遠くから何かが飛来してくる反応が《マップ》に表示される。甲野は蛇の居る方角を見ると、何か液体の塊が甲野達目掛けて猛スピードで飛来して来た。見るからに、触るな危険的な物体だった。


「危ないな。」


 甲野は瞬時に炎の壁を出現させ、飛来して来た物体を蒸発させる。すると、僅かに跳ねた液体の一部が、甲野達の居る城壁に触れる。その触れた箇所はジューという蒸発音とと共に、城壁の僅かに溶かす。


「酸か……?」

「その様ですね。」


 甲野の言葉にキマリスは肯定する。どうやら甲野の言う通り飛来して来た液体は酸の塊の様だ。これは触る危険どころではなさそうだ。触るな死ぬぞレベルだ。


「流石に酸は触りたく無いな。」

「それは私も同じですが。」

「にゃ!」


 バステトもキマリスの言葉に前足を挙げて同意する。まぁ、誰だって城壁を溶かす程の酸など触りたくは無い。究極のドMなら話は別かもしれないが。


「お、また来るか。」


 甲野が酸が飛来して来た方を見ると、そこには十数発の酸が飛来して来る光景があった。甲野はまた蒸発させようとすると、バステトがそれを止めた。


「バステト?」

「にゃ!!」


 バステトが一鳴きすると、甲野達の目の前に、それは神々しく薄っすらと発光する半透明の硝子(ガラス)の様な巨大な壁が出現した。よく見るとそれはクルスを囲んでいる。そして、酸がその壁に当たると、酸は光の粒子の様に消えてしまった。


「これは……絶対障壁ですか……」

「何だその聞くからにチートな名前は。」


 バステトが出現させた壁に驚きを隠し切れないキマリスに甲野はそう言う。


「ちーとというのは存じ上げませんが、絶対障壁とはその名の通り、如何なる者も侵入出来ない結界の様なものです。主に聖域に存在するのですが、実物を見たのは初めてです。」

「誰も入れないのか。凄いな。」

「えぇ。ただ、術者が許可した者は結界内に入る事が可能です。」

「そんなチートを使えるウチの子(バステト)凄い。」


 甲野はバステトをめっさ可愛がった。バステトもそれにめっさ甘えに行った。うん、可愛い。


「……コーノ様。バステトが可愛いのも分かりますが、まずはアレ()をどうにかしませんと。」


 そんな甲野に流石のキマリスも若干の苦言を呈した。キマリスの言う事はもっともなので、甲野は少し名残惜しそうにバステトと離れた。バステトはキマリスに、余計な事を言うな、と目で訴えかけている。


「さて、それじゃあボチボチやりますかね。」


 甲野はどっこいしょとその場から立ち、僅かに見える巨大な蛇の方を向く。

 しかし、デカいな。エンペラースネークよりデカいんじゃねぇか?あれ。鑑定してみるか。



【種族】クイーンサーペント


【レベル】703


【体力】50000/50000

【魔力】2900/2900

【俊敏】5000

【筋力】6700

【防御力】13600

【運】100



 《スキル》

 硬質化Lv8

 毒牙Lv10

 殴打Lv7

 石化Lv8

 熱感知Lv10

 再生Lv8


 《称号》

 災厄



「……また、えらいのが来たな。」


 名前からして雌か。よく、女は強しって言うけど、この強しは嫌だな。


「バステト、ここの守備は任せたぞ。キマリス。」


 甲野はバステトにそう言い、キマリスと共にクイーンサーペントの元に転移した。



「では私()はここで。」


 甲野を送ったキマリスはその場から消える。それと同時に周りに居たキマリスの部下達も消える。


「さて、どうするか……っと!!」


 甲野がクイーンサーペント討伐作戦を考えていると、いきなりクイーンサーペントの尻尾による殴打が甲野を襲った。甲野は咄嗟に両腕で防御(ガード)の構えを取ったが勢いそのままに後方に飛ばされてしまった。だが、甲野も魔法で結界を張り、勢いを止めた。


「……(いっつ)う。」


 甲野は防御(ガード)した腕をブラブラと振りながら、ダメージを確認する。


「……結構食らったな。初めてのダメージがこれって、しんどいな。」


 甲野は刀を抜く。


「本気出すか。」

さて、異世界初の強敵(;`ω´)ゴクリ

甲野がダメージを受ける程の攻撃!流石の甲野も本気で殺りに行きます!

続話はこの連休中に投稿出来る様にしますが、絶対ではありませんヾ(・ε・。)ォィォィ


それではフリフリ((ヾ(・д・。)マタネー♪

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