第40話 飛竜と火竜でBBQ 下ごしらえ編
どうも、最近、仕事が忙し過ぎて投稿が全く出来ていない作者です(言い訳)
それはさて置き、何気に、バステトとアムド&ウシアスの活躍があまり無くないですか?
まぁ、バステトは今回、チョロっと出てくるんですけど。
あ、ちなみにアムド&ウシアスは現在、第2拠点の《図書館》に居ます(裏設定)
理由は後書きに書いておきますので、
それでは(σ・∀・)σアッチ 行け
ザガン達の戦闘が終わった同時刻。
甲野とレフィアは何をしていたかと言うと……
「そう言えば、クルス国の領主ってどんな領主なんだ?」
雑談をしていた。
ちなみに、先程まで撫でていたバステトは甲野の膝の上に移動している。
「良い領主さな。国や部下、領地の者の事を良く考えている。正義感も強過ぎず、柔軟性もある。」
「だが、その周りが屑だと。」
ついでに、甲野はバステトを撫でながら、小さな魔力球を与えていた。
そして、バステトはそれが余程、美味しかったのか、身悶えをしている。うん、可愛い。
「そうさ。全員が全員では無いけど、下の方の位の貴族はそうでも無いが、上の方は屑が多いさな。」
「よく、それで国が保ててるな。」
「そこは、まともな一部の貴族と領主のお陰さ。」
「正直言って、この国の3割の貴族はこの国に必要無いさな。」
「て言う事は、その残りの3割の貴族と領主が居れば、あの国は成り立つのか。」
「ま、そう言う事になるさな。」
すげぇな、3割の貴族と領主。有能すぎだろ。
あ。バステト、寝始めたな。
「まぁ、元々、クルスには他の国と比べて貴族の数が少ないのさ。」
あぁ、そう言う事か。しかし、そうなると謁見の時に色々と面倒くさそうだな。
「領主の部下とかはどうなんだ?」
「流石に領主の部下はまともさね。ただ、その周りに居る貴族が駄目さな。勿論、まともな者もいるよ。」
「ますます、行きたくなくなった。」
本当に無視しようか?
て言うか、そんなのに付き合うくらいなら、バステトとどっか散歩でもしてた方がよっぽど良い。
もし、そいつ等がバステトに何か言ったら、消滅させよう。
「そう言ってやるなさ。領主も苦労してるんだろうからさ。」
「……周りの貴族が巫山戯た事言ったらキレて良いか?」
「……出来たら止めて欲しいけど……」
コーノの実力は、一角獣や、あの使い魔の忠誠心を見れば分かるさな。
そんなのがキレたら、どうなるか分からんさな。
「いや、多分俺がキレなくても、あの3人がキレるぞ。」
前例が幾つかあるもんな。例えば、第26話とか。
「あぁ……それはあるさな。」
そう言えば、あの時も儂に濃厚な殺気を放った使い魔が居たさな。儂でさえ、冷や汗が出る殺気を、屑共にすればどうなるか……
まぁ、見てみたくはあるさな。
「まぁ、大丈夫だろ。殺すのは阿呆な貴族だけだし。ただ、バステトに何か言ったら、俺が殺るけどな。」
「……ほどほどにさ。」
「ところで話は変わるが、この辺には火竜は居るのか?」
「いや、そんな話は聞かないさな……まさか……」
レフィアは何かを察したのか、額に汗を浮かべた。
「どうやら、飛竜は火竜を追われてたみたいだな。」
あ、お茶請けのクッキーが切れそうだな。流石に茶請けを食べ過ぎたか……
明日にでも街を散策して探しとこ。煎餅でもあればいいが、ここ、異世界だし期待は出来ないな。ついでに、バステトの飯も買っとくか。
魔力だけで良いとは言っても、バステトも飯を食いたいだろうしな。起きたら、何が食いたいか訊いとくか。どうせなら、久々の地上祝いに豪華にするか。ん?そう言えば猫って魚、食うのか?
「……大丈夫さな?」
レフィアは手に持っていた湯呑みを置き、甲野に尋ねた。
「大丈夫とは?」
今度はお茶請け、多めに買っとこ。ブエルも食うだろうしな。ていうか、ブエルって全身骨なのに、味覚はあるんだよな?改めて、異世界はよう分からん。
「あの使い魔の実力は分かっているさな。しかし、火竜が相手では、倒せないとは言わないけど、苦戦はすると思うさ。」
まぁ、心配も分かるなが、あの3人の力を過小評価し過ぎだな。
「問題ない。言っておくが、あの3人の内、1人でも一国を落とせるからな?」
ついでに、バステトもだけどな。俺も出来るけど、そんな面倒な事はザガン達に任せるに限る。
「なッ!?」
レフィアは目を見開いた。
あの3人が強い事などは等に分かってはいたが、まさかそこまでとは思っていなかったからだ。
さらに、甲野の言葉に一切の偽りが無いのにも驚いた。
いや、偽りと言うよりかは、言葉に絶対の自信があると言った方が良いだろう。
それだけ、あの3人の事を信用、信頼している証拠でもあり、3人の力の証明でもあるのだから。
「……頼むから、あの国を滅ぼさない様に言ってくれさ。」
「それは分からんのう。」
すると、レフィアの言葉に、いつの間にか甲野の隣に居た、ブエルが応えた。
「!?」
「……その急に現れるの止めてくれ、心臓に悪いさ。」
「それより、ブエル。飛竜と火竜は?」
「飛竜はザガン様とキマリスが、火竜は儂が持っとるよ。」
「そうか。」
ついでに、ここで両方とも解体して貰いたいが……
流石に、エンペラースネーク+飛竜&火竜=筋肉痛or死亡。
だからな。
まぁ、それは追追考えるとして。
甲野は自分の膝の上で寝ているバステトを起こさないように、ゆっくりと隣に置き、立ち上がった。
「ザガン、キマリス。」
「「はっ!」」
「飛竜を全部出してくれ。」
甲野がそう命令すると、ザガンとキマリスは《無限収納》から討伐した飛竜を出した。
「パッと見、状態は良さそうだな……ん?
甲野は討伐された飛竜を見ていると、キマリスが出した飛竜の前に来た。
このキマリスが出した飛竜、口の中が焦げてるな。大方、キマリスが飛竜の口の中に火魔法でもぶち込んだんだろうな。
あ、いい事思いついた。
「それでは、私達は護衛に戻ります。」
「あ、ちょっと待て。」
甲野はそう言うと、掌から20cm程の魔力球を出した。
「!?」
「こ、これは!」
キマリスは絶句、ザガンは驚愕と似て非なる反応をしているが、2人共、同様の笑みを浮かべていた。
「これは礼だ。」
そう言うと、魔力球がザガンとキマリスの身体の中に吸い込まれた。
すると、まるで子供が欲しかったプレゼントを貰ったかの様な至福の表情を浮かべた。
「こ、これは……」
「なんという……」
「また頼むぞ。」
「「コーノ様の御心のままに!」」
ザガンとキマリスは片膝をつき、忠誠の証を示し、その場から消えた。
「ブエルも要るか?」
甲野は魔力球を出し、ブエルにそう訊ねた。
「要らんよ。それより、あのお茶の方が良いわい。」
「ほれ。」
甲野はブエルの目の前に錬金術で作った緑茶(仮)入りの急須と湯呑みを出した。
「ほっほっほ、儂には魔力より、こっちの方が良いわい。」
ブエルはそう言うと、湯呑みに急須で緑茶(仮)を入れ始めた。
なかなか、絵になるなぁ。ま、それは良しとして。
「早速やるか。」
「何をやるのさ?」
レフィアは甲野の言葉に反応し、飲み干した湯呑みを置き、甲野へ声を掛けた。
「飯の準備だ。」
「ほぅ、飛竜の飯か。儂も食べて良いさな?」
「別に良いぞ。飯が出来たら解体人も休憩がてら呼ぶしな。」
「それはありがたいさ。解体人も、あんなデカいのを解体していたら疲労困憊で動けないさ。ところで、飛竜の素材を売っては貰えんさ?」
「そうだな。まぁ、こんだけいるから何匹かは売っても良いぞ。」
「助かるさ。」
「ただ、一つ条件がある。」
「条件?どんな条件さな?あまり、難しくないようにしてくれさ。」
「別に難しい事じゃ無い。商業ギルドへの推薦状を書いて欲しい。」
「別に構わんさ。お主の実力を考えれば、それくらいどうという事も無いさ。」
「助かる。」
俺みたいなのが言っても、足元見られるだけだからな。そういう輩には適当な権力を見せとけば大概は大人しくなるからな。
さて、それじゃあ異世界初……と言うより、人生初の竜の解体をするか。
えぇ、裏設定の理由ですけど、
まず、甲野の泊まってる宿、金麦の宴には馬車や大型の使い魔を泊まらす、厩舎がありません。
なので、広い《図書館》にアムド&ウシアスを置いているんです。
勿論、ゴリアテ経由でアムド&ウシアスには何時でも連絡が行く様になっています。
それでは。
さーて次回は「飛竜と火竜でBBQ 調理&実食編」でお送りしまーす!
……これ久しぶりにやった。




