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主人公がチート過ぎてヤバイ件  作者: 冬影 蒼井
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第27話 村から出発 道中で回復薬制作

さて、ハユダ村を出発した甲野は近くの国を目指す事にしました。( ¯∀¯ )ヘェー

そして、その道中、回復薬を制作しますが、勿論それだけではありません( -ω')bモチロンサ


それじゃあ本編レッツゴー(σ・∀・)σアッチ 行け

「うわっ、死屍累々だな」

 馬車で寝ていた甲野は目が覚め宴の後の広場へ来ていた。

 そして、来てみた広場には至る所に酒樽や男たちの二日酔いの呻き声が広がっていた。


「まったくだらしが無いねぇ!」

 そう言うと、村の女たちが広場に寝っ転がっている男たちを次々と叩き起して行く。


「うぅ、やめてくれよ……、頭に響く……」


「皆が帰って来て嬉しいのは分かるけど、これじゃあ仕事にならないよ!」

「ほら、さっさと起きる!」


 流石、村の女だな。女は強し、とは良く言ったものだな。


「コーノ」

 そんな光景を見ていると、テルス達が近づいて来た。


「テルスか。どうかしたか?」


「いや、そろそろエルヴィン国に戻るから、盗賊頭を受け取りにな」


 そう言えば、あいつ(ラベス)は馬車に置きっ放しだったな。


「それなら、馬車の中にいるぞ。取りに行くか」


「あぁ」




「……なんだか、昨日より老けて無いか?」

 確かに、テルスの言う通り、ラベスを見ると、昨日より、10歳は歳をとった様に見える。


「確か、ブエルが色々してたからな。その余韻だろ」


「余韻って……」

「怖い余韻よね」

「そう言うレベルじゃないと思うんだが……」

 テルスたちは、そう言っているが、この様な光景には慣れたのか、対して驚かない。


「しかし、どう運ぼうかしら?」

 女冒険者は困った様に首を傾げた。


「その件なら心配無い」

 甲野はテルス達にそう言った。


「「「まさか……」」」


「転移させるからな」


「「「だと思った!」」」

 テルス達は男を魔界に送った魔法(テルス達は男を魔界に送ったとは知らない)が転移魔法だと、薄々勘づいていた。


「なんなら、大砲の如くエルヴィン国に向かって全力投球でも……」


「「「転移魔法でお願いします!!」」」

 すると、テルス達は甲野が言い終わる前に即答した。


「いや、冗談だが?」

 甲野は思わず真顔で言った。


「お前の冗談はシャレにならん!」

 テルスが言ったそれに、2人はコクコクと頭を振った。


「いや、そこまで言わなくても良くないか?」

 甲野はそう言っているが、こればかりは日頃の行いだ。


「「「良い!!」」」


「それはさておき」


「「「流すな!」」」

 この光景、どこかで見た気がするな。

 当然、第6話のギルド長たちの話だ。


「とりあえず、これを渡しておく」

 甲野は懐から一通の手紙をテルスに渡した。


「ん?なんだこれ?」


「それを門番に渡せば大丈夫だ」


「中身がどんな物かは怖くて聞けないが、助かる」

 テルスにそう言うと、荷物の中に入れた。


 いや、そんな爆弾物みたいな言い方されても困るんだがな。

「ただの手紙なんだがな」

「さて、キマリス」


「はっ、ここに」

 甲野がキマリスを呼ぶと、すぐ隣に出現した。


「うん。これはコーノだからなんだな。気配が一切無い場所から突然、現れたのもコーノの使い魔だからなんだな」

 テルスはキマリスの突然の出現に、そう納得した。


「この3人をエルヴィン国の前に送ってくれ」

 テルスの言葉を無視しキマリスにそう言った。


「はっ!それでは御三方、こちらへ」

 キマリスがそう言うとテルス達は言われた通り、キマリスに近づいた。


「それでは、送って参ります」


「あぁ、頼んだぞ」


「はっ!」

 そう言うとキマリスはその場から消えた。


「さてと」

 そろそろ出るか。


 ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△



「さーて、次は何処に行こうかな」

 今日はのんびり行きたいし飛ばないでおこう。


「んー、ここが1番近いか。えーと、クルス国か」

 甲野はマップで現在地から1番近い国を調べた。


「そう言えば、クルス国には商業ギルドがあるみたいだからな。それ用に何か作ってみるか」

 これも、マップと異世界知識で調べた事だ。


 商業ギルドとは、物の売却や個人店の登録や、まぁ簡単に言うと商売専門の役所と言った所だ。


「やっぱり、定番の回復薬(ポーション)かな?」

 実際、商業ギルドは常に回復薬(ポーション)を欲している。その理由として、商業ギルドは冒険者ギルドや国に物資を供給している。さらに、怪我が日常茶飯事の冒険者には回復薬(ポーション)は必需品なのだ。それで商業ギルドは回復薬(ポーション)を常に欲している。


「それにはまず小瓶が必要だな」

 そう言うと、甲野はスキル魔法創造(マジッククリエイト)《錬成》を取得した。


「《錬成》小瓶」

 甲野は錬成を使い、馬車の一部から小瓶を錬成した。

 しかし、良く見ると馬車は一切削られたりなどはしてない。

 通常、錬成は錬成対象の消費し錬成する。

 簡単に言うと、10の錬成対象から3の物を使って錬成すると、残った錬成対象は7だ。

 この7が本来の馬車だか、甲野はこれを

『錬成対象-錬成量=残り』これを先程の例えに当てはめると、『10-3=7』となるところを、『10-3=10』で小瓶の錬成を成功させたのだ。

 甲野は気付いてないが、これなら何も必要とせず物を生み出す事が出来るのだ。

 ざっくり言うと、ハガレンで賢者の石を使って錬成する、と同じ事が出来るのだ。


「さて、試しに我流で行くか」

 甲野はそう言うと、水魔法の水球(ウォーターボール)で小瓶の八割ほどに水を入れた。


「次に回復魔法をっと」

 甲野は回復魔法そのものを小瓶の中の水に込めた。


「そうだな、魔力は25程度で良いか」

 そして、きっちり消費魔力25で小瓶に入った水に回復魔法を込めた。


 すると透明だった水が濃い半透明な緑色に変化した。


「お、出来たかな?」

 甲野は変化した小瓶の水を視た。



 名前:完全回復薬(フルポーション)


 価値:白貸10枚


 効能:殆どの病気はこれを飲めばで完治。さらに、絶命寸前の怪我でも掛ければ、一瞬で完治する。だが、欠損は治せない。




「はい、白貸10枚GETです。毎度ありがとうございます」

 うん、少々テンションが可笑しくなった。

 流石、《全魔法Lv∞》だな。

 よっしゃ、それじゃあ次は。


「まずは、小瓶に水を入れまして〜」

 甲野はさっきと同じ八割ほど水を入れた。


「次に魔力を込めまして〜」

 甲野は水に魔力をきっちり50込めた。


「そして、魔力を圧縮しまして〜」

 甲野が魔力の入った水を圧縮すると、八割あった水が瓶の二割ほどに圧縮された。


「最後に鑑定しまして〜」

 そして、試しに作った物の視た。



 名前:魔水


 価値:白貸15枚


 効果:甲野お手製の魔水。甲野の魔力が圧縮された魔水は飲めば魔力全回復。土に撒けばその年は豊作間違い無しの最上の土壌に。枯れた木に垂らせば、一瞬で色んな木の実や果実が取れる木に大変身。勿論、普通の木に掛けても同様の効果がある。




「白貸10枚と15枚で計25枚GET!」

 中々、ウハウハだな。そして、最後のさて、次はアレ作るか。回復薬(ポーション)+魔水=アレ、になるかな〜。


 甲野はそう言うと、2つの瓶に同じ様に八割ほど水を入れた。


「まずはこっちを回復薬(ポーション)に」

 甲野は左手にある水入り小瓶を回復薬(ポーション)にした。


「こっちは魔水に」

 右手にある水入り小瓶を魔水にした。


「そして、空の小瓶に両方をゆっくり均等に入れて」

 甲野は空の小瓶に回復薬(ポーション)と魔水をゆっくりと同じ量入れた。


「よし、このくらいか。最後に軽く混ぜてと」

 甲野は回復薬(ポーション)と魔水を入れた小瓶に蓋をし、軽く振り混ぜた。


「さてさて、出来てるかな〜」



 名前:霊薬(エリクサー)


 価値:∞


 効果:幻の薬。欠損部分に掛ければ一瞬で治る。飲めば不老不死。木に垂らせば世界樹に。地面に垂らせば永久豊作の土壌に。




「よっしゃ。成功」

 甲野はガッツポーズしながら言った。

 やっぱり、異世界の薬と言えば霊薬(エリクサー)だろ。しかも、こんな簡単に作れて価値が∞って凄いな!


 甲野はこう言っているが、本来、霊薬(エリクサー)など、エルフの里でも1000年に取れるか取れないか、のレベルである。

 さらに、僅か消費魔力75でエリクサーを作るなど、前代未聞だ。これは、《全魔法Lv∞》がなせる技である。

 例えば、水の純度や回復魔法の質、魔力の質が普通とは桁違いだ。本来、甲野の様に霊薬(エリクサー)を作ろうものなら、魔力が最低5000はいる。それでも、低品質の霊薬(エリクサー)しか作れない。低品質の霊薬(エリクサー)上級回復薬(ハイポーション)と同等の効果しかない。



「しかし、価値が無限か〜。それに、飲めば不老不死ねぇ。ま、適当に実験材料にでも使うか」


 魔法研究者が聞いたら発狂物だ。


 △▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼


【数時間前 エルヴィン国前にて】


「……凄いな。転移って」

「えぇ、あっという間ね」

「あの苦労は何だったんだ」


「それでは私はこれで」

 そう言うと、キマリスはその場から姿を消した。


「さて、門番にこの手紙を渡せばいいんだな」



「入国か?」

 門番はテルスたちにそう訊いた。


「それもあるが、まずはこれを見てくれ」

 テルスは甲野の手紙を渡した。


「ん?なんだ…………ッ!!!」

 すると、手紙を見た門番が目を見開いて驚愕した!


「おい!すぐに、この御三方とこの盗賊頭を領主様の館に連れていけ!!!」


 え?なんだ、この騒ぎ。確かに、黒蜥蜴はトップクラスの盗賊だけど、これは戦時中の騒ぎだ。


「どうしたんですかー、門番長」


「黒蜥蜴が壊滅し、その盗賊頭をこの冒険者が連れて来た!」


「「「「何だと!!!」」」」


「そして、黒蜥蜴を壊滅させたのは、あのコーノ様だ!!!!」


「「「「なに─────────!!!!」」」」


 は?なんで、コーノが兵士に様付けで呼ばれてるんだ!?


「おい!!とりあえず馬車を呼べ!!!」


「「「「はっ!!!!!」」」」

 そこからの兵士の行動は早かった。3分でラベスを鉄格子付きの馬車へ突っ込み、5分でテルスたちを豪華な馬車に乗せた。



「ねぇ、コーノって何者なのかしら?」

「さぁ。ただ、この様子を見る限り、大物なのは間違い無いな」

「案外、貴族だったりしてな」

「やめてくれ!縁起でもない!」

「えぇ、そうよ!」



「くしゅん!」

「あぁ誰か噂してんな」



「御三方、着きましたよ」

 御者席から男が言った。


 さて、どうなることやら。




「お前達がこの手紙を門番に渡したのか」

 テルスの目の前にいるエルヴィン国領主のラザスが言った。


「はい。その通りです」

「それで、私たちは何故ここに?」

「確かに、黒蜥蜴は凶悪な盗賊ですけど、こういう事はギルド内で処理されると思うのですが……」

 テルスたちの意見は最もだ。例え、黒蜥蜴とは言え、所詮は盗賊。領主に謁見する程では無い。もちろん、この国で何か被害があれば別だろうが、この国は何も被害は被って無い。


「なんだコーノに聞かされて無かったか?」

 ラザスはそう不思議そうに言った。


「えぇ。その手紙を門番に渡せば大丈夫、としか」

 テルスが言った。


「コーノは私の娘を討伐ランクAのオークキングから助けてくれた、この国の恩人だ。この館の使用人、この国の兵士がコーノには返し切れん恩がある」

「勿論、私も含めな」


 ちょっとまて!コーノの野郎、そんな事一切言って無かったぞ!オークキングはどうせ討伐したんだろうから、今更驚きもし無いが、せめて何か言えよ!


「はぁ、コーノの野郎、せめて話してくれても良いだろうに」

「えぇ、ホントね」

「そんなに凄いやつだったとはな」


「ハッハッハ、お前達、随分コーノにやられたと見た」

 ラザスはそんな3人を面白そう笑った。


「えぇ、もう一生分、驚きましたよ」


「ベルセも同じ様な事を言っていたな」

 ラベスは思い出しながら言った。


「ベルセと言えば、ギルド長ですか」


「あぁ、オークキングを消し炭にしたと聞かされたらしいからな」


「オークキングを消し炭ですか……」

「まぁ、コーノなら普通よね」

「なんだか、コーノなら世界も滅ぼせる気がしてきた」


「ハッハッハ、確かにな!」

「それはそうと、コーノの手紙には、まだ続きが書かれているぞ」

 ラザスはそうテルス達を見てにやけながら言った。


「……ねぇ、気のせいかしら嫌な予感がするんだげど」

「いや、気のせいじゃ無いな」

「俺もそれに同意だ」


「黒蜥蜴討伐と祝して盛大にテルス達を祝ってくれだと」

「祝い方は俺が決めても良いそうだ」

 ラザスは心底楽しそうな笑みを浮かべた。


「あ、あの野郎!!!」

 テルスの叫び声が領主の館に響いた。




この数日後、エルヴィン国では黒蜥蜴討伐の凱旋パレードが行われた事を甲野はまだ知らない。

なんと、フルポーションだけではなく、高純度 高品質のエリクサーを3分クッ○ングの如く製作。Σ(´□`;)

そんなぶっ飛び回の次は一体どんな回になるのでしょうか!?


それでは次回は〜「閑話 回復薬の使い道」でお送りしまーす!

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