第18話 エルヴィン国滞在 最終日 後編
さぁ、やって参りました、後編!(*-`ω´-)9 ヨッシャァ!!
今回はいつも通りの文字数となっております。
そして、今回、甲野が異世界定番のアレを作ります!(^ω^≡^ω^)
楽しみですね〜。(՞ټ՞☝モチロンサー
それでは本編レッツゴーヾ(*´∀`*)ノ
ゴリアテの元で転移門の確認などを済ました甲野は、依頼をしにギルドへ来ていた。
何か良い依頼無いかな〜。
あれは前にやったしな〜。珍しい依頼とかあったら良いけどな。
訊いてみるか。
「少し、訊きたいんだが。」
「はい、何でしょう?」
「何か、珍しい依頼は無いか?」
「珍しい依頼ですか?」
「……それなら、この様な物がありますが……。」
そう言い受付嬢は1枚の依頼書を甲野に見せた。
「料理の指導?」
「えぇ、とある酒場の女店主が「酒に合う物を出したい」との事で依頼を出したのですが、こういう依頼は人気も無く、料理自体出来る冒険者が少ない為、この通り残ったままになっているんです。」
料理系か。そう言うのは得意だし丁度いい。
「なら、受けよう。」
「そうですか!」
「こういう残留依頼はなるべく減らしたいので助かります!」
「それでは、これで依頼受理です。」
「酒場の名前は?」
「《サリーの酒場》と言う店です。広場に向かう大通りにあります。」
「そうか、分かった。」
そう言うと、甲野はギルドを後にした。
▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁
ここか。
看板にも確かに《サリーの酒場》ってあるな。
さて、入るか。
カタン
「今日は休みだよ。」
そう言ったのは店主らしき女性だった。
「依頼を受けた者だが。」
「あんた、依頼を受けてくれたのかい!」
「あぁ、そうだが。」
「こっちへ来ておくれ!」
そう言い女店主は奥へと甲野を連れていった。
「私はサリー。この酒場の店主さ。」
「俺は甲野。唯の冒険者だ。」
「コーノかい。変わった名前だね。」
「まぁ、それはいいとして、あんた酒に合うツマミは作れるかい。」
「まず、材料を見ないと何とも言えん。」
あれがあれば問題無いけどな。
「おお、そうだったね!少し待ってておくれ。」
そう言うと、サリーは奥へと消えていった。
「こんなのしか無いけど、大丈夫かい?」
サリーは持ってきた材料を甲野に見せた。
ふむ。あれがあるな。
よし!酒の肴の定番を作れるな!
「問題無い。」
そう言うと、甲野は目の前の材料からある1つの材料を手に取った。
「あぁ、《ポタタ》かい。それは、芽に毒があってね。昔は《悪魔の実》なんて呼ばれてたよ。」
やっぱり、これはジャガイモだな。見た目も、芽に毒があるのも、ジャガイモの特徴だしな。
それにしても、《悪魔の実》ってワ〇ピースかよ!
まぁ、向こうでも昔からジャガイモのソラニンが原因の食中毒事件はあるから、そう言われるのもしょうがないか。
「油はあるか?」
ポテチにもフライドポテトにも油は必須だからな。
「油は高級品だからあまり使わないけど、一応あるよ。」
そう言いサリーが油の入ったビンを甲野に渡した。
「それじゃあ作るか。」
「まずはポタタの芽を取る。」
「次にポタタを薄く切る。」
甲野は見事な包丁さばきで次々とポタタを薄く切った。
「ほう、見事な腕前だねぇ。」
「後は適当な鍋に油を鍋底から人差し指のここくらいまで入れる。」
そう言い甲野は自分の人差し指の第一関節を指差した。
「後はサッと揚げればポタタチップの完成だ。」
甲野は揚げたポタタを皿に移した。
「ポタタチップって言うのかい。どれどれ。」
パリッ
「これはいけるね!これは酒に合う事間違いなしだよ!」
パリッ パリッ パリッ パリッ パリッ パリッ パリッ
「あら、あっという間に食べてしまったねぇ。」
「しかし、こんな簡単に、こんな美味しい物を作れるとはねぇ。」
「油は高級品だから、ある程度、日を置いて定期的に客に出せば大丈夫だろう。」
「そうだね!」
「あと、もう1つあるけど、どうする?」
「もちろん、お願いするよ!」
「今度もポタタを使うのかい?」
「あぁ。」
そう言うと、あっという間にポタタを5mmに細長く切りカラッと揚げた。
「これは、フライドポタタだ。」
「フライドポタタかい。香ばしいいい匂いだねぇ。」
「どれどれ。」
パクッ
「うん!これもいける!この油っこさがうちの酒と合うねぇ!」
「それに、手間もかから無いから良いね!」
「俺の居た所では一般的なツマミだったからな。」
「へぇー、そうなのかい。」
サリーはフライドポタタを食べながら言った。
「あぁ。それより、依頼完了の判が欲しいんだが。」
余談だが、討伐系の依頼とは違い、人を相手にする依頼は、依頼完了を示す際、依頼者の依頼完了の判が必要なのである。
「……これでよし。」
「確かに。それじゃあ俺はまた。」
「今度、うちにもおいでよ!」
「あぁ、その時になったらな。」
そう言い酒場を後にした。
▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△
「依頼完了だ。」
「あら、早いですね。」
「簡単な依頼だったからな。」
甲野はそう言いながら依頼完了の判を出した。
「……はい、確かに。」
「それでは、依頼金の銀貨4枚です。」
「確かに。」
さて、依頼も終わったし何しようかな?
んー、無限収納の整理とか、金の残高でも、確認するか。
◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷◁▷
お、串焼きか。
近くに座る所もあるし、食いながらするか。
「串焼き1本貰おう。」
「毎度!」
甲野は代金を支払い串焼きを受け取った。
「さてと。」
まずは、無限収納の中身はっと……。
色々あるな。ただ、少し分かりにくいな。
整頓するか。
よし、整頓完了。
しかし、思ったより金が貯まったな。
金貨50枚か。
これなら、しばらくは大丈夫だな。
さて、明日も早いし宿に帰るか。
それに、今日は久しぶりに酒でも呑みたいしな。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「はい、エールとオークの腸詰めだよ!」
お、きたきた。
こっちお初の酒だから、楽しみだ。
「まずはエールっと。」
ゴクッゴクッゴクッ……プパァーー。
うまい!
エールって初めて呑んだけどビールと似た味だな。
このジュワジュワ感がまた、うまいの何の!
「次は腸詰めだな。」
パリッ
「熱っ!」
だけど、美味い!
「ここにエールをっと」
グビッ グビッ グビッ プパァーー。
「美味い!」
やっぱり、こういうのに腸詰めは合わないわけが無い!
「そうだろ。ここのエールは特別だ。」
甲野がエールと腸詰めを堪能していると、見覚えのある人物が声を掛けてきた。
「あんたは、確かに情報屋のコルクか。」
「覚えててくれたのか。」
「あぁ。どうせ、俺のあとをつけて来たんだろ。」
「へへへ、ばれたか。」
「けど、途中で見失ってな。」
「気配がバレバレだ。」
「結構自信あったんだけどなぁ。」
「好奇心旺盛なのは良いけど、好奇心は猫を殺すって言うから気をつけろよ。」
「なんだそれ?」
「故郷の諺で、好奇心は時に命を落とすって意味だ。」
そう言うと、甲野は机に金貨1枚を置いた。
「これで、酒でも飲んでろ。」
そう言うと甲野は部屋へと戻った。
「太っ腹だねぇ。じゃ、遠慮なく。」
コルクは嬉しそうに言った。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「さてと、明日でこの国も出国だな。」
『コーノ様。あの様な輩に金貨1枚も渡して宜しかったのでしょうか?』
ザガンはそう甲野に言った。
「問題無い。唯の好奇心だろ。」
「それに、悪い奴でも無さそうだ。」
『そうですか……。』
『ほっほっほ、あまり我々を詮索するようなら消すだけじゃわい。』
『一応、警告だけでもしておきましょうか?』
「そうだな。あの家を見られても問題は無いが、うろちょろされるのは、あまり気分も良いものでは無いからな。」
「軽くやってくれ。」
『では、その通りに。』
「それじゃあ、俺は寝る。」
『『『おやすみなさいませ、我が主。』』』
「あぁ、おやすみ。」
▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△▽△
「あそこで、コーノを見失ったんだよな〜。」
絶対、あそこに何かあるな。
こんな所、この国も人でも、あまり来ない所だしな。
「さて、探すか。」
コルクが裏路地に入ろとしたその瞬間──────
「お主、コルクだな。」
突如、コルクの後ろに何かが現れた。
な、なんだコイツ。いつの間に背後に……。
周りの警戒は怠って無かったはず!
「お、おれは……。」
「ほっほっほ、いやいや、答えんでも良い。」
「大方、好奇心で調べてるのじゃろう。」
なんだ、なんなんだコイツは!?
「好奇心はいい事じゃ。好奇心は人を育てると言うからのう。」
「じゃかのう……。」
その刹那、コルクの背後に《死》そのものが背中にべっとりと張り付いた様な錯覚に陥った。
「!!!!!!!!!!!!!!!!!」
コルクはそれに、声にもならない悲鳴を出し、失禁した。
なんだ!本当になんなんだ!人では無いナニカ!
なんだ!魔物でも無い魔族でも無い何か!
「あまり、我々の周りをうろちょろされるとあの方もいい気分にはならん。」
そのナニカの一言一言が自分の死と思う程の恐怖だった。
「お主はまだ若い。過ぎた好奇心は身を滅ぼす。その歳でまだ、その生を終わらしたくは無いじゃろ。」
コルクは足を震わせながらも、途切れ途切れの意識をなんとか、保っていた。
「あの方が言っていたじゃろ。『好奇心は猫を殺す』と。」
その言葉を最後にコルクの意識は深い波へと消えた。
「ほっほっほ、ま、こんなものじゃろ。」
ブエルは自分から噴き出していた魔力と精神魔法を解除した。
「さて、このままでは風邪でも引いてしまう。家にでも送ってやるか。」
そう言うと、ブエルはコルクを楽々と担いでいった。
余談だが、コルクはこの日の事を死ぬまで忘れる事は無かった。
そして、決して誰にも口外する事も無かった。
喋ろう者なら、あのナニカが背中にべっとりと張り付く様な気がしたからである。
甲野が作ったのは異世界定番のポテチとフライドポテト!(・¬・)ジュル
なんと、異世界にもジャガイモと同じ様な物があったのです!(」゜ロ゜)」マジカヨ。。。。
そして、最後には、甲野の周りをうろちょろしていたコルクに恐怖の警告。(⚭-⚭ )ウワ- ナイワ
そして、次回はエルヴィン国領主のラザスからの御礼の品が!
次回は一体どんな出国になるのでしょうか!?
乞うご期待d(゜∀゜。)デス!!
それでは( ´ ▽ ` )ノマタネ




