第26話 「せんとう、カイシ」
語彙力が欲しい
21年、加筆修正
――ダンジョン、カタコンブ前――
「・・・それじゃあ私はあの影野郎を相手にするか」
「で、俺が後続を警戒か・・・まぁいいんじゃねぇの?」
そこまで言うと、正面、ダンジョン入り口から黒い靄のような何かが出てくる。恐らく、今回目覚めたというこのダンジョンの主の1人であろう。正直、自分達がいなければ本当にどうなっていたか分からない程には強い。
――10分前、カタコンブ前――
「クロよ、悪い知らせと、悪い知らせがあるぞ」
「よし、俺は帰って寝るぞ」
現在、アイナはギルドで冒険者登録を行っている。その手続きの間にクロとエミーの2人はカタコンブまで様子を見に来たのだが、突然エミーがそんなことを言ってきた。
「まぁ待て、まずは悪い知らせのほうだが」
「聞いてない」
「ダンジョンマスターじゃが、2人おるぞ」
「聞いてない」
「言ってないからな」
「違う、そういう意味じゃない」
曰く、1人1人では本当にごくごく少量の魔力しか放っていなかったらしく、本当はダンジョンなど形成できる程ではなかったのだという。しかし、それでも2人分となれば小規模なダンジョンを形成できる程の魔力量だったのだと。
「次に悪い知らせだが」
「聞きたくない」
「私達が動かないといけない程度には強いぞ、その2人」
「聞きたくない」
「愛してる」
「もっと聞きたい」
「ちなみにゼンラとやらでは、もって1分じゃな」
「聞きたくない」
全裸、もといセンラのレベルは大体300前後。前線から退いた身らしいので、さほどあてにはならない数字だが・・・。それでも1分がせいぜいということは、それなりにダンジョンマスターは強いということだ。
「全く、世も末じゃな」
「一般人でレベル300って、結構死線を潜ってるように思えるんだが・・・」
「霊界を突破するまでがチュートリアルじゃよ」
「なんだそりゃ」
この世界の勢力図は、人=獣=魔<異<霊≦竜<龍<神 となっている。霊界を制覇できるくらいなら、龍だって屠れるくらいにはなるらしい。実際屠った本人が言っているので間違いはないだろう。
――10分後、現在――
「さて、私はあの者に世界の広さを教えてやるとするかのう」
「程ほどにしてやれよ~」
そう言いながら、エミーは黒い靄のような何かに向かって歩いていく。その顔に、笑みはなかった。
前置きだけで1話使い切ってしまう無能。戦闘は次の次になりそう。こいつry




