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異世界転移は孤独な私を笑わせる  作者: 鈴谷 卓乃
Chapter2:サザンカ動乱
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絶望を希望へ塗り替える暴威

究極火魔法アルティマフレーラ!」


 ゲツヤの背中に掴まるメーナの掌から、地面にはびこる白衣集団に向けて豪炎が放たれる。


「うわぁぁぁぁ。」


 空から降り注ぐ炎に灼かれ、身を焦がして、爛れた唇から悲痛な叫びを上げている。


 瞳から出る涙は即座に蒸発し、身体中の水分も抜け、そして命も共に尽きて行く。


 ピュロン山でメーナを救った方法を応用させ、ゲツヤは魔素をメーナに供給している。


 究極火魔法アルティマフレーラを連発するメーナ、その一方でゲツヤは神撃土魔法メシアガイーラを唱えた。


 敵目掛けて、天空から直径5mにもなる巨大な鉄塊が数にして10ほど迫る。


 隕石の使役、その光景はそう呼ぶにふさわしい。


 とてつもないスピードで地面と衝突したそれは、大地に爪痕を残す。


 衝撃と共に、グチャリと音を立てて周囲にいた者たちのローブが赤く染まる。


 できたクレーターには誰のものかは分からない身体のパーツが散らばっており、そのクレーター共々、神撃メシア級の威力を表している。


 白装束の集団はそれでも動揺を表に出さず、上空に佇む2人を見つめ、指示を待つ。


「放て!」


 白衣の者たちの統率者らしき人物の号令と共に、宙に浮かぶゲツヤたち目掛けて無数の魔法が放たれる。


 主として級とウル級が占めているが、その数は100はくだらない。


 命中すればタダでは済まないだろう……そう、命中すればの話であるが。


 精度の低いその魔法、ゲツヤは児戯に等しいと一笑する。


 ゲツヤの使うそれとは同じであって違うもの、ただ真っ直ぐにゆっくりと迫る無様な魔法。


 ヒラリヒラリとそれを避ける。


 迫る火炎を避け、そこに追撃をかける岩弾を呪剣カストールで斬り裂く。


 全く当たる気配のない敵に対し、統率者が違う指示を出す。


 何をしようが同じ、そう余裕に構えるゲツヤは目の前に迫る風の刃を首を傾けて避ける。


 しかし、そこに全方位から一気に魔法が迫る。


 統率者の出した指令、それは同時に全方位から魔法を放つというものであった。


 それまで個として存在していた魔法が、集団で襲う。


ーーーーーー直撃


 激しい爆発が起こり、空中(=ゲツヤたちのいた場所)に黒い煙が生じている。


 白い集団から、強敵を仕留めたことによる歓声が沸き起こる。


 ある者は勝利を叫び、ある者は仲間の死を嘆き、そしてまたある者は死んだ敵を指差して嘲笑っている。


 街道を覆ってい白、それは一瞬にして灰燼と化した。


 辺り一帯を破滅の光が包み、大爆発が起こった。


 その激しい衝撃と音は少し先のサザンカはおろか、遠く離れたコルトニアにまで届いた。


 それは前々から不安がっていた街の人間らを、さらに不安に陥れた。


 中級五属万能魔法マニュークラ


 迫る魔法全てを反射魔法リフレクションで迎撃したゲツヤは最強の攻撃魔法、五属万能魔法を唱えた。


 敵集団の中心から生じたその大爆発、そして天まで高く登る巨大な黒煙。


 蟻を踏み潰すかのように、弱者を圧倒的な暴威が襲った。


 爆心地から半径2km、一面灰となったその地に残るは、天に佇むゲツヤとメーナの2人だけ。


「わ……わわわ……。」


 そのあまりの強大さにメーナも恐れ慄いている。


 今まで目にしたこともないようなその威力、天変地異に匹敵するその暴威、一瞬で消滅した多くの命。


 人の到達できる領域を逸脱した魔法が、肝の座っているメーナすらをも恐怖させたのだ。


 そんなことはつゆ知らず、平然と灰色の大地を見下ろすゲツヤは、敵だった者たちとの別れを済ませ、目指すべき場所の方向へと目を向ける。


 サザンカ、そこを目掛けて再発進する。


 その大爆発が、遥か遠く離れたコルトニアまで響いたその爆発が事態を動かしたとも知らず。


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