第十四章 パソコンの勉強
「史朗さん、パソコンの続き、教えて下さい」
「夕方ならいいよ」
「じゃ、お邪魔します」
華那は図書館でパソコン関係の参考書を借りてきて、今まで教えてもらったことをおさらいしていたから、史朗の説明は良く理解できた。今まで何も知らなかったウインドウズとかアンドロイドはパソコンや携帯でプログラムを動かす上でベースになる大切なOSだと言うことも理解できたし、それぞれの違いや仕組みも理解できた。インターネットに接続する時に大切なドメイン、IPアドレス、URLなども覚えた。
夢中になってパソコンをいじっていると、チャイムが鳴った。史朗が扉を開けると咲恵が入って来て、史朗に抱きついて史朗の唇を吸った。困惑する史朗の顔を、華那は冷ややかな目で見ていた。
「なんだ、華那も来てたんだ」
「……」
華那は黙っていた。
「あんた邪魔だから帰りなさいよ」
咲恵は華那をパソコンから引き離すと乱暴に華那の腕を取って玄関の方に引っ張って行った。華那は咲恵の手を振り払うと、
「カバンを取ってきて」
と咲恵を睨んだ。史朗が華那のカバンを持ってきて耳元で、
「後で電話くれよ」
と言って華那を押し出した。
華那はもしかして咲恵が来るかもしれないと既に予想をしていたから、別に驚かずに素直に史朗のマンションを出た。
「山形さん、あたしのこと嫌いじゃないでしょ?」
華那が出て行くと咲恵は積極的に史朗に取り縋った。
「嫌いじゃないけど、咲恵さんとはお友達の関係でいようよ」
「そんなのダメ。あたし山形さん大好きだから」
「知り合ってそんなに経ってないし」
「時間なんて関係ないよ。あたしを抱いてぇ」
史朗は困惑した。今まで女性とこんな場面に出くわしたことがなかった。戸惑う史朗を咲恵はベッドに押し倒して抱きつき唇を吸った。史朗は健康な男だ。咲恵に執拗に迫られているうちに、下腹部がむらむらしてきてついに咲恵に屈した。咲恵は明かりを消すと衣服を脱ぎ捨てて史朗のパンツに手をかけた。